「新宿溝口クリニックのサプリについて教えてください。」

「ケンビファミリーって聞いたことがないのですが・・・。」

「ケンビファミリーの企業HPがありません。」

「どんな会社のどんなサプリなのか知りませんか?」


「ダグラスラボとケンビックはどちらが良いのですか?」

と言ったメールを、以前から、よく受けていました。


わたしも個人的に調べてみましたが、全く分からない状態で、「恐らく、どこかの会社のOEMなのだろう。」というくらいしか想像していませんでした。(OEMとは製造メーカーを隠して、依頼主の名前で作ることです)


しかし、粘り強く調べているうちに情報を得ることが出来たのでここでお知らせしていきたいと思います。

他にもありますが、

新宿溝口クリニック
マリヤクリニック
岡山栄養療法クリニック
たにまちクリニック
ひめのともみクリニック

といった、上記のクリニックでは、株式会社ケンビファミリー「ケンビック(Kenbics)」というサプメントが使われています。

このブログを開設して7年の間に、問い合わせをいただいた全国の読者の方から、教えてもらったので事実のはずです。

この(株)ケンビファミリーという会社にはHPがありません。また、インターネット上などに製品の情報も存在しません。

本来、営利目的である会社が、製品の広告や企業情報を出さないということは実に不思議です。

そこで、筆者は、いろいろと調査を行い、その結果、あるルートから、ケンビックの製品カタログを手に入れることができました。


【ケンビファミリー/ケンビックの製品カタログ】


ケンビックのポイント1
新宿溝口クリニックに通う患者さんによるとケンビックは、

たとえば、

 ・ビタミンB群には核酸を配合し効果を高めている
 ・その他の製品も様々な栄養素の配合をし効果を引き上げている
のことで、溝口先生のブログにもそのような記述があります。

ただ、核酸のサプリメントはサプリンクスでも1,200円程度で販売されており、たった25mgしか入っていないビタミンB群のサプリメントに核酸が入っていても7,000円もするというのは、高すぎるのでは?という印象を筆者は持っています。

核酸入りのサプリが良いならば、ビタミンB群と核酸のサプリを別個に買っても良く、それであれば、ケンビファミリーよりも安く抑えることができます。



ケンビックサプリのポイント2
カタログのスキャンを以下の通りに掲載します。




2つの目の画像を見て頂くと、 「天然物由来の原料を中心に・・・・」と記載があり、つまり、ケンビックは天然成分100%ではありません。

天然成分であっても合成栄養素であっても、栄養素の効果に代わりが無いという説もあるので、この際、どちらが良いかの議論はここでは置いておきますが、ケンビファミリーは天然成分と合成栄養素の混合です。天然物由来100%を求めている方にはベストではありません。


次に、製品のコストと含有量についてですが、天然成分100%でもないにも関わらず値段が高すぎます。

野菜や果物から栄養素を抽出し、天然成分でサプリメントを製造するには非常にコストがかかる反面、化学的に合成した栄養素で作るサプリメントは非常に安価に製造でき、コストは低く抑えられます。

そういう意味では、ケンビックには割高感があります。

さらに、値段が高く天然成分でもないのに、ダグラス社などの米国サプリメントに比べて栄養素の含有量が少なすぎます。(詳しくはこちらの記事を。)

これはコストと値段が大きく開いていることを意味し、つまり、ケンビファミリーのサプリは粗利が非常に高いと言えそうです。



ケンビックのサプリのポイント3
ケンビファミリーは、全くと言っていいほど情報がありませんが、それはマルチ商法だからのようです。

詳しくは、以下のサイトをご覧ください。

2ちゃんねるのスレッド
Yahoo知恵袋

ここでマルチ商法について知らない方にご説明しておきます。

マルチ商法は、英語でマルチレベルマーケティングと言い、頭文字を取って、MLMなどと省略されます。

アムウェイ、ニューウェイズ、ニュースキンなどが大変、有名で、ご存じの方も多いのではないでしょうか。

広告をせず、利用者のクチコミで広がる方式を採用している為、人脈を駆使するという意味で、ネットワークビジネスなどとも言われたりします。

具体的に説明すると、AさんがBさんに紹介し、Bさんが商品を購入した何パーセントかが、報酬としてAさんに入る仕組みです。

この時、Aさんのことを、
 ・ディストリビューターとか、
 ・ディレクター
 ・紹介者
 ・アップの人
などと呼びます。

「これはマルチ商法とは違う優れたビジネスなんだ!」などと吹聴する人がいますが、多少の報酬のシステムが違うだけで、このような取引形態を取れば、全てマルチレベルマーケティング、つまり、マルチ商法です。

私は道義的な大きな疑問を感じるのですが、医療機関ががマルチ商法のサプリメントを扱うというのは果たして良いことなのでしょうか?

筆者には到底そうは思えません。

医者自身がディレクターとなって、サプリメントの販売により、報酬を得るような仕組みになってしまえば、病院では、とにかくマルチのサプリメントしか紹介しなくなります。

本来、患者の出せる金銭的余裕の範囲で買えるサプリを、さまざまなメーカーやブランド中から紹介して、患者に選択させれば良いのに、それをせずに、月に5万円以上かかる高額のサプリメントを薦めるようになります。

実際、栄養療法クリニックでは、高くて患者が買わないと、保険適用のあるサプリとして、アスコルビン酸(ビタミンC)やフェロミナ錠(鉄)など、
化学合成のものを処方するようですがこれでは、サプリメントの品質の落差が激しすぎます。

ケンビックか、保険適用の合成サプリか、という二択だけなど、筆者には、異常に見えます。

そうではなく、患者のお金の許す範囲で、良質なサプリメントを病院が用意すれば良いだけで、何も1つのブランドだけに拘る必要性はまったくありません。

それが、株式会社ケンビファミリーの高額なケンビックしか取扱いがないというのは、医者自身がディレクターとして、マルチ商法の一員になっているからです。

分子整合医学研究所というのがありますが、溝口先生の名前をはじめ、栄養療法クリニック関係者の名前、そしてケンビファミリーの創業者である金子雅俊氏の名前なども連なっており、ここから推測できることとは、恐らく、
 ・栄養療法業界、
 ・サプリメント製造、
 ・マルチレベルマーケティング、

が、一体となっているはずで、違和感を感じざるを得ません。



■まとめ

サプリメントは値段と内容物で、その人にあった形で選ばれるべきで、その選択肢が乏しいのは誤っています。

筆者が通っていたナチュラルクリニック代々木では、わたし自身が買っていたサプリを許容して、あとは、こういうサプリメントを追加すると良いという指導でした。

ナチュラルクリニック代々木もケンビックを扱っていますが、その当時の院長先生のビジネスライクの無さが理由だったと思います。

患者自身からの持ち込みのサプリを許容して、治療を行ってくれないクリニックがあるのだとすれば、
自社のサプリに固執する営利的な理由があるはずです。

ケンビファミリーのサプリが良いものであったとしても、患者が購入し続けられなければ意味がありません。

5万円から7万円のサプリメント代を、うつ病の人で働けない人がどうやって支払い続けるのでしょうか?

継続的にケンビファミリーを購入できなかったり、金額的な負担が大きくてお金を気にするあまり、ストレスを味わうくらいならば、たとえ、ケンビックよりも品質が劣るものであっても、購入しつづけられるサプリメントを選ぶべきです。

栄養療法は最高のサプリでないと効果が出ないわけでなく、たとえ、それなりに安いサプリでも栄養素をうまく摂取すればそれに応じた効果が得られるものです。

栄養療法は、最高のサプリが絶対条件ではないということを肝に銘じていただきたいと思います。

栄養療法が推進されてほしいと願う者として、栄養療法がマルチ商法と結びつくことによって、世間的な評判が落ちてしまわないか、危惧しております。

ケンビファミリーについて情報をお持ちの方、コメントやメッセージをぜひお寄せください!


(2013.7.15日以下の部分を追加更新)

早速、この記事を見た方から連絡を頂くことができました!

以下が頂いたメッセージです。
(なお、個人が特定されないよう省略した個所があります。)


~~~頂いたメッセージ~~~~~~~
友人がハマってしまい困っています。しつこく誘われています。栄養の勉強会だから!など色々な理由をつけて行ってみたら 最終的にはマルチ商法の誘いでサプリを買えという内容です。読まずに捨てていますが会報も届きます。

どうにか友人に目を覚まして欲しいと思ってるんですが、ケンビはマルチと勘違いされるけど、全然違う!』 と聞く耳もってくれません。

ネット探してもヒットが少なくようやくこちらのブログにたどり着きメールさせて頂きました。

勧誘講習会は必ず勉強会と言って誘われます。普通の病院では調べてくれない特別な血液検査をして数値を確認するから・・とか。


ケンビのディレクターじゃないと見れない数値があって、この特殊な血液検査の結果は普通の医者では理解できない内容などと言ってました。

まぁ、ケンビ ディレクター > 普通の医者みたいな説明でした。

お金ないからサプリは買えないと言ったら『月々いくらなら払える?』
『それに合わせて最低限で必要なサプリを選んであげるから』などと言われましたよ。


とにかく悪質というか・・・あの手この手です。前に行った時より信者は増えてるっぽかったので、騙されてる人多くてかわいそうです・・・
~~~頂いたメッセージ終わり~~~~~~~


以上のとおり、マルチ商法は、人間関係の破壊をしばしば生み出します。

また、他の製品に対して排他的になって、他社製品の激しい批判と、自己の商品の狂信的な熱狂があります。

栄養療法クリニックで複数のブランドのサプリを扱わないのはこういった理由があるはずです。

このお話は関西方面とのことでした。

どこかかの大きな会館や公民館みたいな所だったり、はたまた、10人程度を集めて会員関係者の事務所で、こじんまりと〝勉強会”が開催されているようです。

これがケンビックの実情です。

ですので、栄養療法クリニックの関わりは、この記事でご紹介しているような利用法が十分検討に値すると思います。ケンビファミリー(販売会社名は株式会社MSS)のケンビックについては、引き続き、得た情報を公開していきたいと思います。(2013.8.14追記)


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