中国人観光客の知られざる素顔 | 中谷良子の落書き帳

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中国からの訪問者は3年で1.5倍に増えた

2009年度、北海道を訪れた観光客の総数は、年間約4682万人。
そのうち、外国人観光客は67万5千人、うち最多は台湾、韓国人である。

これに対し、中国人観光客は約10万人。
たったそれだけか?と思われるだろうが、この数年、伸びが大きいことが特徴だ。
これは北海道にかぎった現象ではない。

2009年10月、中国人の個人旅行も解放されて以来、今や、銀座あたりのショッピング街で、地方の観光地で、新幹線のなかでも少人数で行動する中国人観光客を目にすることは珍しくなくなった。

そんな彼らの「救世主ぶり」を伝える、日本のメディアが好んで引っ張ってくる「数字」を列挙しながら、この問題を考えてみたい。

2008年、日本を訪問した外国人の総数は800万人超。
うち中国人は100万人超であったが、わずか3年で1.5倍に増加している。

12.5%強のシェアと聞けばそれなりのインパクトがあるが、同年、日本を訪問した韓国人の総数は200万人超、シェア25%、韓国の人口が約4千万ほどということを考え合わせると、こちらのインパクトはさらに大きい。

日本政府は2010年まで、外国人観光客1千万人達成を目指した「ビジット・ジャパン・キャンペーン」を展開してきた。

観光業界用語では、自国から外国へ出ていく旅行者を扱う事業を「アウトバウンド」、反対に自国に入ってくる旅行者を扱う事業を「インバウンド」と呼ぶが、観光庁の担当者によると、この「アウト」と「イン」の格差を小さくしていくことで「外貨獲得を目指す」ことが目標の根本なのだという。

ちなみに同2010年、外国に出て行った日本人の総数は約1千700万人。
対して、「イン」は過去10年で倍増に近い伸びを見せてはいるが、約800万人とまだまだ「アウト」の半分程度である。

アウトを2千万人にまで伸ばし、一方でインをその半分までに、というのが「2010年1千万」という目標で、延長線上には、10年後の2020年に訪日外国人を現在の倍以上の2千万人まで増やすとの目標を掲げている。

このあたりでは、インとアウトの格差がかぎりなくゼロに近づいていくのではないか。
という、目算らしい。

この目標自体は悪くない。
世界一の観光大国であるフランスが年間約8千万人もの外国人観光客を受け入れていることを思えば、日本ほど観光資源に恵まれた国がその四分の一を目標とするのは、謙虚すぎるくらいである。

フランスでも今日、中国人観光客が増えているが、それでも周辺のEU諸国からの入国者が圧倒的に多いという事情がある。

国際観光の場合、近隣諸国頼みとなるのは当然だが、それでも、2千万人という目標のうち、実に600万人を中国観光客で賄おうという目算を立てていることには懸念を抱かざるを得ない。

フランスと他のEU諸国との関係と、日本とわが国にミサイルを向けている隣国との関係を引き比べれば、自ずと異なった配慮が必要であることはいうまでもないだろう。

いずれにせよ、2008年に100万人の訪日中国人を、12年後には6倍増させるという「中国人頼み」の政策はわが国の国策だ。

北海道の観光関係者だけの思いつきでもなんでもない。
しかし、ここから先が問題なのだが、この日本側の「中国頼み」が、中国側の恐ろしい企みを呼び込んでいるとも思われる話がある。

有本香氏(Journalist)
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