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日韓両国が領有権を主張する竹島問題で、韓国側の領有の根拠のひとつを覆す17世紀末ごろの朝鮮の木版印刷の古地図が神戸市立博物館で見つかっていたことが22日、分かった。
韓国側は、当時、竹島が「子山(于山)」と呼ばれ、この時期に朝鮮国漁民が「子山は朝鮮の領土」と鳥取藩に主張し認められたという記録があることを有力な根拠としている。
ところが、この地図の子山は実際の竹島と方角も距離も違う位置に記載されており、別の島の可能性が高いという。
見つかったのは「地図」と題された朝鮮の地図帳の中の「江原道図」。
記載の地名から1684~1767年の間に朝鮮半島で流通したとみられる。
当時の朝鮮半島の古地図が確認されたのは初めてという。
地図では、朝鮮半島の東側にある鬱陵島のすぐ南側に「子山」という島が描かれている。
実際の竹島の位置は鬱陵島の南東92キロにあり、位置も方角も異なる。
子山が問題になるのは、1696年に朝鮮国の漁民、安龍福が日本に密航した際、自身が所持する朝鮮図に鬱陵島と子山島が記載されていると供述した記録が島根県・隠岐の「村上家文書」にあるからだ。
安龍福は鳥取藩によって追放、送還された後の取調べで、自ら鳥取藩主と交渉して「松島(現在の竹島)は即ち子山島、此れ亦我国の地(子山島は朝鮮領)」と認めさせたと朝鮮側に証言したとされる。