次は、紀伊半島最南端の串本を通り過ぎて、
道の駅虫喰岩 へやってきました。
当初、この 「道の駅虫喰岩」 と次に向かう 「道の駅くしもと橋杭岩」 は、明日の予定に入れていました。
でも宿泊地である串本に予定より早く着いたので、今日のうちに回っておくことにしたのです。
ここ “道の駅虫喰岩(むしくいいわ)” は、実は土曜、日曜、祝日だけしか営業をしておらす、平日は閉まっているという全国でも珍しい道の駅です。
今回の日程を土日中心にしたのは、それが理由です。
ただ、道の駅のスタンプは屋外に置いてありましたから、もしかしたら平日でも押せるのかもしれないけど、定かではありません。
ですから、ご覧のように 「営業中」 の標識の横に次の営業日が表示してあります。
でもこの日が2月6日ですから、書き換えられていません!(;^_^A
道の駅はご覧のように、情報コーナーと簡単な喫茶コーナー、それに物産コーナーがあるだけのシンプルなものです。
ここの住所は、“東牟婁郡古座川町(ひがしむろぐん こざがわちょう)” です。
人口が2700人ほどで、町面積の96%が森林というこの小さな町に、道の駅は3つもあります。
その3つの道の駅のすべてに特徴があるのです。
まず1カ所目は、“道の駅一枚岩” です。
(2010年1月に撮影)
ここは道の駅の背後に “古座川” が流れており、その川に沿って高さ約100m、幅約500mという巨大な一枚の岩盤が聳え立っているのです。
2カ所目の “道の駅瀧之拝太郎” がこちらです。
(2012年3月撮影)
ここは古座川の支流である “小川” に隣接していますが、川床がすべて床岩で、浸食によって作られた大小様々なポットホール(岩穴)で覆われています。
一枚岩にせよ、この瀧の拝にせよ、大自然の偉大さをまざまざと実感した道の駅でした。
そして2014年4月にオープンしたここ “虫喰岩” の最大特徴がこちらです。
道路を挟んで道の駅の真正面にあるのが、この穴ぼこだらけの “高池の虫喰岩” であり、これは昭和10年(1935年)に “国の天然記念物” に指定されています。
虫喰岩は今から約1500万年前に地球内部のマグマが噴出して地上に現れ、長い年月のあいだ風雨によって浸食されて、あたかも虫が喰ったかのように無数の穴や洞窟ができたものです。
まるで蜂の巣のようにも見えますね!
更に上の方をよく見ると、洞穴になにやら木製のものが埋め込まれています。
頂上直下のこの場所には祠(ほこら)があり、中に観音様が祭られていました。
天保年間にこの地で飢饉と疫病が起こり、その住民の窮状を救うために一人の行者が観音様を祭って、願掛けを行ったのだそうです。
(パンフレットより借用)
これは現在、虫喰岩の下部左端に新たに祠を作って移されています。
古座川町の3つの道の駅にそれぞれ、大自然が作り上げた偉大な造形美が残っているのはすごいことだと思いました。