かつらぎ西から20分弱で
道の駅柿の郷くどやま に到着しました。
到着したのが8時半少し前、ここの開店時間は9時なので、やはり少し待たねばなりません。
付近の写真を撮りながら待ちましたが、開店前というのに多くの車が停まっています。
“和歌山県伊都郡九度山町” は “聖地高野山” への玄関口にあたります。
九度山町自体にも、”慈尊院” や “高野山町石道” などの世界遺産があります。
聖地高野山へ至る道は全部で7つありますが、その中で表参道にあたるのがここ “高野山町石道(こうやさんちょういしみち)” です。
“町石” というのは、道の傍らに1町(109m)ごとに 「町石」 と呼ばれる卒塔婆が建てられているからです。
空海が高野山を開創して間もなく設けられたこの約24kmの祈りの道を、1200年ものあいだ多くの貴人や人々が辿ったことになります。
国道と道の駅との間の歩道に、こんなものがありました。
“真田大助” と書いてあります。
真田大助は真田幸村の長男ですね!
よく見るとここには、他にもたくさんの碑が並んでいました。
猿飛佐助(さるとびさすけ)と霧隠才蔵(きりがくれさいぞう)
三好清海入道(みよしせいかいにゅうどう)とその弟である三好伊三入道(みよしいさにゅうどう)
穴山小助(あなやまこすけ)と由利鎌之助(ゆりかまのすけ)
筧十蔵(かけいじゅうぞう)と望月六郎(もちづきろくろう)
海野六郎(うんのろくろう)と根津甚八(ねずじんぱち)
皆さんご存知の “真田十勇士” ですね!
そう、この九度山は、現在NHK大河ドラマで放映中の “真田丸” の舞台になった場所です。
道の駅の入り口には、こんなものもありました。
真田丸の主人公 “真田信繁(幸村)” が関ケ原の戦いで西軍についたため、敗戦後父真田昌幸とともに蟄居し、14年間をすごしたのがここ九度山なのです。
さて、周りを見て回っている間に開店時間になりました。
(パンフレットより配置図借用)
道の駅の配置はご覧の通りです。
向かって一番右側が “産直市場よってって” です。
この道の駅がオープンしたのは2014年4月です。
この “よってって” という産直市場は、和歌山・大阪・奈良に17店舗を展開しています。
ここ九度山町にはスーパーマーケットがなく、“買い物難民” の対策としても機能しています。
その隣はベーカリーです。
ここでは特産の柿を使った創作パンや柿ソフトクリームもあります。
道の駅の名前に “柿の郷” とありますが、九度山の富有柿は日本一の品質といわれています。
明治43年に植えられた1本の木から始まって、今では京阪神や関東にも出荷される有名ブランドとなりました。
ベーカリーの隣は本来体験・研修施設で 「そば打ち体験」 や 「柿の葉作り体験」 などが行われていたのですが、今は大河ドラマ 「真田丸」 紹介するコーナーになっています。
九度山に蟄居していた14年の間に、配下に真田紐などを全国に売り歩かせながら情報を集め、兵法や天文を学んで力を蓄えました。
そして大阪冬の陣、夏の陣を通じて徳川家康を大いに苦しめ、真田の攻撃に家康も一時は死を覚悟したといわれています。
敵方からも “日本一の兵(つわもの)” と称賛された真田幸村が、一時の平穏な生活を送った場所がここ九度山といえます。
そして一番左端の入り口から入ったところが、“高野地域世界遺産情報センター” です。
道の駅のスタンプもここにあり、奥が事務室になっていて職員の方たちがおられます。
高野山を始めとする世界遺産の数々が、パネルや映像で紹介されていました。
当初の私の計画ではこのあと、“道の駅田辺市龍神ごまさんスカイタワー” へ行くつもりで、その場合はこれら世界遺産の付近を通るはずだったのですが、雪道の規制で12月から3月まで道の駅も閉鎖されてしまうのです。
ですから、高野山の世界遺産巡りは次の機会にすることにしましょう。