『CHグラン・コルバン詳解』

シャトー・グラン・コルバン

　　　　　　Chateau Grand Corbin

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 格付　２０１２年　Saint Emilion Grand Cru Classe　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 格付　２０２２年　Saint Emilion Grand Cru Classe　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 AOC Saint Emilion Grand Cru　　　　　

セカンド　　　　　レ・シャルム・ド・グラン・コルバン

　　　　　　　　　　　　　Les Charmes de Grand Corbin

畑　面　積　　　２８．５ha （他に８．５ha～ＡＯＣ　Saint Emilion Grand Cru）

年間生産量　　２０万本

オーナー　　　　SMABTP （フランスの保険グループ）２０１２年買収

　　　　　　　　　　　　　前　ソシエテ・ファミリアル・アラン・ジロー

　　　　　　　　　　　　　　　　 Societe Familiale Alain Giraud

作付割合　　　メルロー７０％　カベフラ２５％　カベソー　５％

　　　　　　　　　　メルロー８０％　カベフラ１６％　カベソー　４％

平均樹齢　　　４０年

植栽密度　　　５，５００本/ha

収　　　量　　　４５hl/ha

発酵・マセレーション　コンクリート槽、３週間から４週間

　　　　　　　　　　　　　低温マセレーション(８℃)。５日～８日間

新　樽　率　　　３３％、樽内マロラクティック醗酵。　　

樽　熟　成　　　１１ケ月～１５ケ月

コラージュ　　　す　る。

濾　　　過　　　しない。

アッサンブラージュ

　　２００４年　メルロー８０％　カベフラ２０％　

　　２００５年　メルロー８０％　カベフラ２０％　

　　２００６年　メルロー８０％　カベフラ２０％　３８hl/ha

　　２００８年　メルロー８０％　カベフラ２０％　

　　２００９年　メルロー８０％　カベフラ２０％　４５hl/ha

　　２０１０年　メルロー６８％　カベフラ２７％　カベソー　５％　　

　　　　　　　　　　新樽率３０％　１２ケ月　８．５万本　収獲畑１４．４５ha

　　２０１２年　メルロー７４％　カベフラ２０％　カベソー　６％

　　２０１３年　メルロー８０％　カベフラ１６％　カベソー　４％　収獲畑２８．５ha　　

　　　　　　　　　　新樽率５０％　１２ケ月　　生産量１０．５万本　　７万本

　　２０１４年　メルロー８５％　カベフラ１０％　カベソー　５％　収獲畑２８．５ha　　　　

　　　　　　　　　　新樽率５０％　１２ケ月　生産量１２万本　　　　

　　２０１５年　メルロー７０％　カベフラ２５％　カベソー　５％　

　　２０１６年　メルロー８０％　カベフラ１６％　カベソー　４％　収獲畑２８．５ha　　　　

　　　　　　　　　　新樽率４０％　１２ケ月　生産量１３万本　　　　

　　２０１８年　メルロー７５％　カベフラ２０％　カベソー　５％　新樽率４０％

　　２０１９年　メルロー８５％　カベフラ１５％　新樽率４０％

　　２０２０年　メルロー８０％　カベフラ１５％　カベソー　５％　新樽率４０％

　　２０２１年　メルロー８０％　カベフラ１５％　カベソー　５％　新樽率４０％

飲み頃が続く期間/　収穫後２年～１０年

　　　　　

　　　　　　

　評　価　ボルドー第４版より　重要なヴィンテージ

○　１９９６年　PP８６

　ここのシャトーとしてはがっしりとした出来の、光を通さない紫色をしたこのワインは、スパイシーな、香ばしい、ジャムにした様な果実のノーズ、リッチで、ほど良い凝縮感のある風味をみせており、ミディアムボディからフルボディで、たっぷりの力強さと余韻の長さを感じさせる。ワインの凝縮感と結びついた良好な酸が見られるので、このワインは１２年から１５年強は熟成する筈である。私がこれまで試飲したグラン・コルバンで最も構造の感じられる作品と言える。最終試飲１９９７年３月

　予想される飲み頃　　現在から２０１２年　

○　１９９９年　PP７０？

　やせた、草っぽい、ミディアムボディのワインは、内容に欠けており、酸とタンニンが、既に果実味を上回ってしまっている。最終試飲２００２年１２月

　予想される飲み頃　　２００２年まで　

○　２０００年　PP８７

　比較的甘い、外向的スタイルの２０００年は、深みのあるルビー色をしており、ジャムにした様なブラックカラントと、ハーブの色合いがあるチェリーの趣に、森の下生え、土、スパイスがいくらか混ざり合っている。ミディアムボディで、タンニンは弱い、２０００年は、最初の７年から８年で飲むワインだ。最終試飲２００３年１月

　予想される飲み頃　　２００８年まで　

○　２００１年　PP８５～８６

　深みのあるルビー色をしているが、画一的な、このミディアムボディのワインは、十分な葡萄の完熟感、いくらかハーブの色合いがあるブラックチェリーとカラントを感じさせ、まあまあの酸とやわらかいタンニンを見せている。向こう７年から８年で飲みたいワインである。最終試飲２００３年１月

　予想される飲み頃　　２０１１年まで　

○　２００２年　PP８７～８８　Wine Advocate October 2003

〇　２０１５年　VP９０　Antonio Galloni, Vinous.com, Feb 2018

　パワフルで濃厚なワインです。ダークラズベリージャム、チョコレート、新しい革、スパイス、メントールがワインをうまく満たします。２０１５年は野蛮なままで、落ち着くまでに少なくとも数年かかる灼熱のタンニンがあります。ここにはフィネスよりもパワーがありますが、それでも、良い可能性があります。

　　価　格　表　Chateau Grand Corbin

　２００８年　£２９

　２００９年　£２９

　２０１０年　£３５

　２０１１年　£３６

　２０１２年　£２０

　２０１３年　£１９

　２０１４年　£２３

　２０１５年　£２５

　２０１６年　£２８

　２０１７年　£２４

　２０１８年　£２３

　２０１９年　£１６　　　　WINE SEARCHER　２０２１．６．３記

　ポムロールとサン･テミリオンの境界の恵まれた立地にあるグラン･コルバンは、一貫してまろやかで、ずんぐりとした、一般にきれいな色の、最初の１０年のうちに飲むべきサン･テミリオンを生みだしている。ポムロール出身の古い一族であるジロー家がグラン･コルバンを所有しており、すぐ近くのフィジャックと同様、カベルネ･フランのブレンド比率が比較的高い。この方法は葡萄が十分に熟した年にはうまくいくが、そうでない年には、草っぽい、場合によっては野菜のようなにおいのワインになりがちである。

　一般的な評価
　ジロー家の多くの作品がそうであるように、グラン・コルバンも健全に造られたワインだが、より収量を抑えた畑から造られるワインが持つ、一段上の充実感といった特徴はない。しかし、良好なワインで、価格はリーズナブルである。

　イングランド王エドワード３世の息子であるエドワード黒太子と呼ばれた、アキテーヌを治めたエドゥアール4世が所有していた地所の一部であったようです。１９６０年にアラン・ジロ～Alain Giraud によって購入され、１９８２年フィリップ・ジロ～Philippe Giraud が相続します。

　２０１２年SMABTP （フランスの保険グループ）が買収し、下記のようにChateau Haut Corbin を統合したようです。

　SMABTPグループ傘下のシャトー・オー・コルバン（１３ｈａ）は、２０１０年１２月にジロー家が所有するシャトー・グラン・コルバン（１５．５ｈａ）との売買契約が成立。２０１２年にシャトーを含む全引き渡しの履行が行われ、SMABTPグループはシャトー・オー・コルバンの２０１１年ヴィンテージを最後に閉鎖。シャトー・グラン・コルバン（２８．５）ｈａに統合します。

　　　　　　　　シャトー・オー・コルバン　詳解はこちら　

　更に、傘下であるシャトー・ル・ジュラの一部４ｈａ又近隣シャトーから３ha等を取得し、全３７haの面積を誇るまでになります。この内２８．５haがSaint Emilion Grand Cru Classeの名乗れる畑となります。残りの８．５haはSaint Emilion Grand Cruとなります。

　　　　　　　　　シャトー・ル・ジュラ　詳解はこちら