恋のEXPRESS TRAIN | …

i am so disapointed.

さて、Negoccoのベスト・アルバム「Negicco 2011~2017 -BEST- 2」のリリースを前に、カジュアルでライトな主に在宅ファン歴わずか約1年4ヶ月の私が、収録曲を聴き直して、その感想や基本的な情報などを記録していく企画の第2回目である。

 

今回は、「Negicco 2011~2017 -BEST- 2」の4曲目に収録された「恋のEXPRESS TRAIN」を取り上げてみたい。

 

T-Palette Records移籍後、ミニ・アルバム「GET IT ON!」に続き、初のシングルとしてリリースされたのが、この「恋のEXPRESS TRAIN」であり、カップリングは「ニュートリノ・ラヴ」、オリコン最高位は65位であった。

 

ランキングが1つ下の66位には半年以上前にリリースされたAKB48「Everyday、カチューシャ」がランクインしていて、この週の1位は嵐「迷宮ラブソング」であった。2位は「恋のEXPRESS TRAIN」と同日の2011年11月2日にリリースされた、Perfume「スパイス」である。

 

当時、TOWER RECORDS ONLINEで公開された記事では、「恋をした女の子の気持ちを冬の街並みになぞらえた、Negiccoにとっては珍しいウィンター・ソング」と紹介されている。

 

確かにNegiccoの曲には夏についてのものが多い印象があり、いまでこそ現時点でのオリコン最高位を記録した「光のシュプール」があるものの、当時は冬ソングがかなり珍しかったのだろうか。

 

Negiccoの地元である新潟といえば雪国のイメージだが、なぜか夏をテーマにした曲が多い。夏が短いからこそ、非日常性や憧れが強くなるのかもしれない。

 

まったくの余談だが、北海道出身の私が夏大好きなのも、そのような理由からだと思っている。

 

ちなみに、雪に対しては厳しい現実というイメージの方が強く、ロマンティックな思い入れを感じることがほとんど無い。

 

札幌出身の小西康陽がピチカート・ファイヴの頃に書いた「メッセージ・ソング」の、「雪の降る日 何もかもがとてもなつかしくなる」という歌詞には強く共感する。

 

閑話休題。

 

「恋のEXPRESS TRAIN」は、ウレぴあ主催「あなたが選ぶ2011年ベストアイドルソング日本一決定戦」なるもので1位に選ばれたことでも知られているようだ。

 

一体これがどのようなものだったのだろうかと調べてみるものの、検索結果のほとんどがNegicco関連のものであった。そして、やっと公式の結果発表ページを見つけたところ、この投票は雑誌「ウレぴあ」1月号の「YouTubeで今聴くべきアイドルソング20」という記事との連動企画で行われたもので、投票期間は2011年12月13日から20日までの約1週間だったようだ。

 

「恋のEXPRESS TRAIN」は全得票数のうちの37.5%を獲得、2位のSKE48「1!2!3!4! ヨロシク!」、3位のももいろクローバーZ「サンタさん」を抑え、1位に選ばれたようである。

 

作詞・作曲はconnieさんであり、金曜日に仕事を終え、恋人とスキー・リゾートで週末を過ごすワクワク感と、未来への希望が歌われている。

 

後の「パーティーについて」や「恋のシャナナナ」にも見られる、金曜日の夜、退屈な日常を抜け出すというモチーフが、ここではクラブやパーティーよりも、より非日常的感があるスキー・リゾートという舞台装置によって、よりエクストリームなものになっている印象がある。

 

「ロマンスに神様がいるなら お願い!」という歌詞は、1993年にリリースされ、冬の定番ソングとなった大ヒット曲、広瀬香美「ロマンスの神様」へのオマージュだと思われるが、歌詞に頻出する「ダイヤモンドダスト」という単語からは、やはり冬の歌姫としても有名な松任谷由実のアルバム「ダイヤモンドダストが消えぬまに」をも連想させる。

 

昨年12月に苗場プリンスホテルで行われたNegiccoのライブ「私をネギーに連れてって in Naeba」のタイトルは、映画「私をスキーに連れてって」へのオマージュであり、ポスターもこの映画を知る世代にとっては、ニヤリとしてしまうものであった。

 

この映画には、全編にわたって松任谷由実の音楽が効果的に使われていた。そして、この映画が公開された1987年に松任谷由実がリリースしたアルバムのタイトルが、「ダイヤモンドダストが消えぬまに」であった。

 

ダイヤモンドダストとは、大気中の水蒸気が昇華してできる氷の結晶が降ることであり、それはかなり幻想的でロマンティックにも見えるようだ。

 

高校までを北海道の旭川市で過ごした私は、これをあまりにも日常的に見すぎたせいで、その良さがよく分からないという残念なディスティニーである。

 

 

 

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