背中で我が子が、「んー、んー。あー!」と
盛んに声をあげて暴れる。
いつも通りがかる、犬の写真が大きく壁に描かれているペットショップの前だったので
「うんそうだね、ワンワンだね。大きい犬さんいるね。」と
背中の様子も見ずに応えた。
しかし、その場を通り過ぎても、声をあげ続け、
背中で動き続ける我が子。
え??なに??
と背中の我が子を振り返ると、
【靴】とサインをしながら後ろを振り返っている。
ええ??
その振り返っている我が子の視線の先を見ようと、私も振り返ると、
なんと後方に、片方の靴が脱げて落ちていた。
わああああ!!
「おかーさん、靴が脱げたの!靴!!」
我が子はそんな風に【靴】のサインで教えてくれていた。
ああ!ごめん、ごめん、靴が脱げたって教えてくれてたのね。
と、慌てて引き換えし靴を拾い履かせる。
サインがなかったら、気づかず目的地に到着し、そこで初めて靴がない、
と気づき、さっき背中で騒いでいたのは靴の事だったのか?と
どっと疲れたに違いない。
我が子、1歳10カ月頃、おんぶをして外へ出かけたときのエピソード
。
こんにちは。
熊本市のベビーサイン教室「りんごのきもち」、主宰の小林ふみかです。
わが子は1歳を迎える直前に、物につかまらずに一人で立てるようになり、
歩くようになりました。
両手を前に伸ばして、「あー」と言いながらダイニングテーブルの周りを、
グルグル歩いていた、小さな恐竜が歩くようだった姿が懐かしいです。
歩けるようになったので、靴を買いに行って初めて選んだ靴。
その靴を履いても、最初は座り込んで歩けなかったこと。
靴に慣れるまで、家の中でその靴を履かせてみたこと。
すぐには靴を履いて歩けるようにはなりませんでした。
初めて足に履く、という体験をするのですからそういうものなのでしょう。
【靴】のサインは、靴を履くときに
「【お靴】履くよー。」
「【お靴】履いて、外にいくよ。」
と語りかけながらサインを見せていました。
家の中に置いていた時は、
「これは○○の【靴】だよ。」
と靴を見せながら教えていました。
靴にも慣れ、靴を履いて歩けるようになった我が子は、
ある日、リビングで【靴】のサインをします。
おかーさん、お外行きたい。
【靴】のサインでお外に行きたい気持ちを伝えてくれました。
ベビーサイナーは、サインを応用して、こんな風に気持ちを伝えてくれます。
それは、靴を履くとお外に行って遊べる、という概念ができるからです。
そうだね、【お靴】履いてお外にいこうか。
トコトコ、テクテク。
こんな風に意思の疎通が図れるから、お互いフラストレーションが少なく済む。
それもベビーサインの魅力の一つであります。
言葉を話す器官の準備が整うまで時間はかかるけど、赤ちゃんには伝えたいことがたくさんある。
赤ちゃんの気持ちを知ることができる手段、それがベビーサインです。
ベビーサイン教室「りんごのきもち」