『KAPPA』 柴田哲孝 | 鈴と空のブログ

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たまに真面目なことをかいたりもするかも。

KAPPA/柴田 哲孝
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大藪春彦氏をうならせた幻の傑作、復刊!

「ハードボイルドでありながら悪人がひとりも登場しない。

 不思議な小説だ」



宿なしのルポライター、引退間近の老漁師、

引き籠もりの少年と田舎刑事。
心に傷を持つ男たちが事件の真相に迫る感動の物語。

ブラックバスを釣りに来た男が、

上半身を引きちぎられた死体となって発見された。
「河童に喰われた」と証言する目撃者。
まさかそんなことが…。


心温まる異色の長編ミステリー!
――――― 帯より


個人的評価 : ★★★★☆

多少3つ寄りの4つ。

「河童」の正体はそんなに意外でもない。
人間の身勝手だとか生態系の崩壊だとかが
途中で度々語られてて、それが大いにヒントになるので。


ただそれでも「そんなのがいるんだ!」
という驚きは多少あった。
大きさと言い、凶暴性と言い。


太一との最初の出会いには少々恐怖も。
中学生がただ淡々と釣った魚を殺して棄てるという光景は
やっぱりちょっと異常ではないかと思うので。


でもそれが太一という少年の全てでないことも解るし、
「悪人がいない」という文句にも納得。