『WILL』 本多孝好 | 鈴と空のブログ

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読んだ本の紹介を簡単に。
あとは気になる人やニュースなんかについて思ったことを書こうかなと。
たまに真面目なことをかいたりもするかも。

WILL/本多 孝好
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言えたはずの言葉が胸の中に積もっている。
聞けたはずの言葉をいつも虚空に探している。


30万人の心に沁みた『MOMENT』から7年。
ほんとうに大切なものは、いつも側にあると気づいた。
――――― 帯より


個人的評価 : ★★★★☆


しまった。
これを読む前にもう一度『MOMENT』を読んどけばよかった……。
記憶が随分遠くに。
森野と神田の間の空気感とかあまり覚えてない。


それでもこれはなかなか好きだ。


人が好きだった。
森野と神田はもちろん(神田はほとんど電話だけだけど)、
唯一残った葬儀社のベテラン従業員の竹井も、
気軽に森野を言葉を交わす商店街の仲間たちも、
桑田とそのバンド仲間もみんな好い。


口が悪かったり、お節介だったり、少々ひねくれてたりと
ストレートに「いい人、いい奴」ってのとは少し違うんだろうし、
上に書いた以外にちょっと歪んだ人物も出てくるんだけど、
それでも面白かった。


最後には危うく泣きそうに。
森野の両親をもう一度ちゃんと送ろう、というところで。
みんなが一生懸命準備をしていたり
静かに合掌で見送ってくれたりで思わず。