『太陽の坐る場所』　辻村深月

28歳、大人になってしまった男女の想いを描き、
深い共感を呼び起こす傑作ミステリー
辻村深月の新境地！

10年目のクラス会
よみがえる「教室の悪意」
―――――　帯より

個人的評価　：　★★★★☆

「○○で騙すのが辻村さんの手なのか？」って
他の場所で以前書いたことがあるんだけど、
それが頭にあっても今回も「そういうことか！」。
それぞれの語るあの人に違和感があったのはそのせいか、と。

なんとなく心穏やかに読んでいられない感じも多少ある。
登場人物、誰も彼もの中にある弱さとか狡さとか汚さとか、
それぞれが少しずつ自分の中にも思い当たる部分があって

ちくっとしたりグサっときたりでなんか痛いというかしんどいというか。

「徹底的に恥さらしになりたい」という気持ち、
少なくとも今の私には理解できない。
きっとあの場には行けない。

鈴と空のブログ