- いっぺんさん/朱川 湊人
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願いは必ず叶う。
ただし、いっぺんだけなぁ
『花まんま』の直木賞作家が描く
命と友情と小さな奇跡の物語。
田舎で出合った８つの不思議ストーリー
――――― 帯より
個人的評価 ： ★★★★☆
不思議でちょっといい話だったり
不思議で哀しい話だったり
不思議というよりも不気味な話だったりの８編。
帯の「命と友情と小さな奇跡の物語」という言葉から
“感動系のいい話”がメインなのかなと思ってたんだけど、
１冊全体で考えると哀しい印象のほうが強い気がする。
基本的にはどれもこれも「定番」な感じ。
なので８編のうち「大ハズレ」だと感じるものは無い。
「そんな展開！？」というよりはわりと淡々と読む。
“淡々”といってもマイナスの意味ではない。
一番好きだったのはやっぱり表題作だろうか。
これも「ド定番」というかほぼ想像通りの展開なんだけど
それでも好きだ。
渋滞の車を切り開いてくヒーローの姿はかっこいいし
しーちゃんの願い事も「優しくてバカ」でいい。