映画上映会「映像で知るラテンアメリカ」 | MARYSOL のキューバ映画修行

MARYSOL のキューバ映画修行

【キューバ映画】というジグソーパズルを完成させるための1ピースになれれば…そんな思いで綴ります。
★「アキラの恋人」上映希望の方、メッセージください。

6月3日に配信されたメルマガを今頃読み、以下の「映画上映会」を発見!
残念ながら、私は仕事で行かれませんが、お時間のある方はぜひ。
そのままコピー&ペーストにて紹介させていただきます。 


 PRIME Cinema Cafe 第4回 映像で知るラテンアメリカ

      「おんなの言葉」
      「消えた家族たち‐コロンビアの記憶」

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上映される上記2作品は、今年行われた

  「第4回女たちの映像祭・大阪2009」(主催「波を作る女たち」)

に出品された作品です。


ラテンアメリカの「今」を政治暴力の被害者、特にフェミニストの視点から
描いています。どちらも30分以内の短い作品ですが、大きなメディアでは
うかがい知ることのできない現状が垣間見えます。


サンディニスタ政権の頃からニカラグアの動向を見つめてきたレコムの
新川志保子さん、今回上映されるコロンビア作品の字幕を担当された
明治大学教員仮屋浩子さんの解説がつきます。


  日時 :6月16日(火)18:30-20:30(字幕・解説あり)

  会場 :明治学院大学 白金校舎白金校舎 3号館 3203教室

  → http://www.meijigakuin.ac.jp/access/shirokane/
   (JR 品川駅・目黒駅よりバスで約10分、
    東京メトロ 白金高輪駅・白金台駅・高輪台駅より各徒歩約7分)

  解説 :新川志保子さん(日本ラテンアメリカ協力ネットワーク)
      仮屋浩子さん(明治大学教員)

  参加費:無料、事前申込み不要 

  主催 :明治学院大学国際平和研究所


【作品紹介】

     『おんなの言葉』(原題:Palabra de Mujer)
  ソレダー・ベラ監督 2007年スペイン(日本語字幕あり) 25分

中米ニカラグアで、サンディニスタ民族解放戦線が政権をとった後、進歩的
なはずの新政府は、人工妊娠中絶を禁止した。女性の人権や解放より教会や
右派政党の立場を支持したのだ。これに対し、女たちは独自のラジオ局を立
ち上げ、女性の自立と権利を求めて声をあげはじめた。
                 (解説:「波をつくる女たち」提供)


  『消えた家族たち‐コロンビアの記憶』(原題:A la Memoria)
  カレン・ロア監督 2007年コロンビア(日本語字幕あり) 27分30秒

1984年に解放闘争が終わったかに見えたが左派政党UP(愛国統一党)が誕生し
た。その後20年間で5000人にものぼるUP党員や支援者が政府側に殺された。
演劇をとおしてその虐殺の生存者と遺族の精神の回復に取り組む活動を描き、
政府の罪を告発するドキュメンタリー。

                 (解説:「波をつくる女たち」提供)


        ☆        ☆        ☆


今回の明治学院大学での上映会に先立ち、大阪と京都でも春先に同様の上映
会が開催されました。これを企画したのはわたくし武田と関西在住の友人た
ちです。きっかけは日本ラテンアメリカ協力ネットワーク(通称レコム)と
いうNGOのメンバーで行っているスペイン語の翻訳ワークショップでした。

レコムやこの翻訳ワークショップについてはまた別の機会にご紹介させてい
ただきますが、ラテンアメリカの社会問題に興味をもつ者同士が定期的に集
まって勉強したり(飲んだり?)、メーリングリストなどで情報やアイデア
交換をする中で生まれた企画です。

関西ではメキシコの児童買春問題を追ったドキュメンタリー作品『エデンの
園の悪魔たち』とあわせて3本立ての上映会でした。大阪では西成にあるコ
ミュニティカフェCOCOROOM、京都ではラテンアメリカのジェンダー
問題を研究されている松久玲子先生のご支援により同志社大学今出川校地が
会場となりました。

宣伝不足もあり、関西での上映会の参加者は決して多くはなかったのですが、
参加してくださったラテンアメリカ地域研究者や市民メディアの専門家の
方々から議論を誘発するような興味深いコメントが出され、密度の濃い集ま
りとなりました。また、上映会への参加をきっかけにわれわれの翻訳ワーク
ショップに参加してくださった方もおり、上映会をつうじてこうした新たな
つながりができたことも収穫のひとつでした。

関西のメンバーで東京での上映会企画まではさすがに手が出ないところだっ
たのですが、われわれの動きを受けて「東京でも上映会をやりたい」とレコ
ムの新川志保子さん(当日の上映会では彼女が解説者のひとりとなります。
翻訳ワークショップの発起人でもあります)が尽力され、今回の上映会実施
の運びとなりました。

もうひとりのコメンテーター仮屋浩子さんは、ラテンアメリカ研究と演劇研
究がご専門とのことです。今回の上映作品のひとつは政治暴力のサバイバー
や遺族によるトラウマからの回復のための演劇ワークショップに焦点を当て
たもので、この作品の字幕作成も手掛けられた仮屋さんからはきっと研究者
ならではの斬新なコメントが伺えるのではないかと思います。

参加費無料、事前申し込みも不要ですので、興味をもたれた方はぜひ奮って
ご参加ください。