去る24日、「ICAIC創立50周年」を祝う式典が、テアトロ・カール・マルクスで行われた。
式典には、ラウル・カストロ国家評議会議長をはじめ、党幹部、政治団体および民間団体の代表、軍関係者、映画・芸術関係者、文化人なども出席。
挨拶に立ったアベル・プリエト文化大臣は「革命が成就してわずか82日後、いまだ国内外の深刻な危険と急務を要する案件に追われていた最中に、フィデルの率いる革命は最初の文化機関(ICAIC)を設立した。ICAICの政策は人間的な価値観と深く結びついており、教条主義(ドグマティズモ)や単純化、大衆迎合主義(ポピュリズム)とは距離を置いた」とし、このような政策に先鞭をつけたICAICの意義を強調した。
ラウル・カストロ国家評議会議長は、国家評議会の承認のもと、ICAICの礎石となったアルフレド・ゲバラ氏に対し、キューバ最高の栄誉ともいうべき「ホセ・マルティ勲章(Orden de José Martí)」を授与。
またICAICに対しても「感謝状(diploma de reconocimiento)」を授与し、オマール・ゴンサレス総裁が代表して受け取った。
尚、式典のフィナーレを飾ったのは、
レベッカ・チャベス監督の新作『Ciudad en rojo』の上映。同作品はサンティアゴ・デ・クーバのおける反バティスタ独裁の闘いを描いている。
アルフレド・ゲバラ
1925年生まれ
父は鉄道員で、鉄道労働組合の創始者。
19歳でフィデルと友情を結び「7月26日運動」に参加。
1959年の創立時から30年間、ICAIC総裁職にあった。
1981年から1992年までユネスコ・キューバ大使を務める。
現在は「新ラテンアメリカ国際映画祭」の総裁。
著書:
Tiempo de fundación, Revolución es lucidez, Ese diamantino corazón de la verdad, Sueño compartido, Epistolario (¿Y si fuera una huella?)=書簡集
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Marysolより余計な一言
昨年のハバナ映画祭のイベントのなかで、アルフレド・ゲバラ氏の最新の著作である書簡集の出版発表会がありました。
索引込みで650ページの大部。しかも内容が哲学書みたいに難しく、まだちょっとしか読んでません。
ゲバラ氏の姿は映画祭に行くたびにお見かけしていたのですが、2年ぶりに見た氏はもう一人では歩けない状態で、ちょっとショックでした。
でも、頭はゼンゼン衰えていない印象を受けました。
今回キューバで最高の栄誉を贈られて、さぞ喜んでいることと思います。
A.ゲバラ氏と対立した人も多かったでしょう(人間である以上、当然完璧ではありません)が、フィデルとの信頼関係のもとに、ICAICの製作の自由を最大限に守って闘った方だと思います。ある意味、真のレボルシオナリオ(革命家)。
2008年12月の出版発表会の光景
右から リカルド・アラルコン国会議長、アルフレド・ゲバラ本人、
アベル・プリエト文化大臣、スペインの出版社の人