戸籍上の名前変更 | 解離性同一性障害(多重人格障害)40余りの人格と共に生きる

気付いたころ

本名とは別の名で生きていた


知り合った誰に対しても


「何て言うの?」

と、聞かれれば


「りんだよ」

と、答える


当然のように、答えていた


実際「りん」と言う名の人格が身体を支配し、生きて来た

当然と言えば、当然のこと


虐待に耐え続けられるよう

生き続けて行けるよう、「りん」と言う人格が生まれた

「りん」と言う人格が生まれていなければ、生きながらえることは難しかった


戸籍上の、本名の名の人格

それは、小学6年に眠りについた


今の彼と出会う10年以上の月日を

他の人格に支えられながら、ずっと眠り続けて来た


「りん」が、彼に対し

「あたしは、生まれ持っての人格じゃないんだ」

そう告白していなかったなら

今の彼も、「りん」がこの世に生まれてからの人格

そう信じきっていたことと思う


このことを知っている人間が

未だ、多く存在していないことも事実

「りん」のことを、生まれ持っての人格だと信じきっている人は多いことと思う


「りん」と、生まれ持っての人格

それは、似ても似つかない

全く正反対と言ってもおかしくはない


そのため、今まで出会って来た人々の前へと

生まれ持っての人格が姿を見せることとなれば

あまりのギャップの違いに、戸惑いを隠すことは出来ないと思う


そう言った恐れがあると言うこと

虐待に耐えかね、眠りについてしまったと言うこと

生まれ持っての人格と言えども、弱すぎると言うこと

さまざまなことが重なり、未だ、彼の前でしか姿を現すことが出来ない


生まれ持っての人格は、小学6年で眠りについてしまったため

身体は年齢を重ねていても

成長は小学6年で止まっている


考え方、知識、全てが小学6年で止まったままとなっている


小学6年の、眠りにつくこととなるとき

もうすでに、多くの別の人格が存在していた


両親からの虐待

実の兄からの、性行為の強要

こう言ったことから、生まれ持っての人格は、自殺へと行動に移してしまった


他の人格からすれば、生まれ持っての人格に自殺をされれば、身体はなくなってしまう

そのため、他の人格によって、いっせいに、強制的に眠らせることになった

それ以来、生まれ持っての人格を、誰も起こすことはなくなった


今の彼が会いたいと言い、「りん」によって起こすことをしていなければ

未だ、眠り続けたままだったかも知れない


事実、長い間、「りん」が先頭に立ち、身体を支配して来たため

戸籍上の名と「りん」が異なっていることが、とても厄介だった


昨年、名前を変えることの出来るきっかけがあり

このまま「りん」として生きて行くか

生まれ持っての人格を尊重し、このままにするか

とても悩むこととなった


戸籍上の名前変更を行うべきかどうか

どうすることが、この先生きて行くにとってスムーズにことが運んで行くのか


未だ結論を出すことが出来ず、悩んでいる