何よりも恐ろしい | 解離性同一性障害(多重人格障害)40余りの人格と共に生きる

何かに付け、怒鳴り、殴りかかる両親


「おいっ!りん!」


ビクッっと肩をすくめ、身構える

何か、また気にさわることをしてしまったのか?


「またお前は!、この畜生がっ!」


今度は、何で怒られるの?


「てめぇ!いい加減にしろよ!」


「おいっ!お前分かってんのか!このクソが!」


握りこぶしを振り上げ、一気に下ろす

抵抗することも、逃げることも許されない

そんなひまも、与えられない


耐えるしかない

我慢するしかない


逃げ道はない


1度怒りに触れてしまえば、最後

母親の声がかれるまで

父親の体力がつきるまで、続けられる


この畜生が!

このクソが!

てめぇのせいで!

ふざけんなよ!

いそうろうのくせしやがって!

えらそうに、のうのうと生きてんなよ!


さまざまな言葉と共に、握りこぶしは、落ちて来る


毎日毎日、その繰り返し

どうすればいい


勉強を頑張ろう

いいこになろう

両親の望むまま

両親の言う通りにしよう


自分が悪い

自分が駄目な子だから

悪い子だから

言う通りに出来ないから

だから、怒られる


全部、自分が悪いんだ


両親の気分を損ねないよう

気分を悪くさせないよう

怒りに触れないよう


ひたすら、両親の顔色を伺いながら、生活する


機嫌を損ねは行けない

気分を悪くさせては行けない


全部、自分が悪いんだ


ひたすら、顔色を伺う



未だ、人が手を上げた瞬間、ビクッ!としてしまう

未だ、人の顔色ばかりを伺って生活している


怒ってないかな

気分を悪くさせてないかな


人の顔色ばかりを、伺っている


そうしようと思って、しているわけじゃない

身に付いてしまっている


人の気分を損ねてしまうことが

何よりも恐ろしいこととなってしまっている


気分を損ねてしまうことが、怖い

イコール、殴られることになってしまっている


殴られるのが怖い


殴られないよう、顔色を伺いながら、生活を続ける


殴られること、それが何よりも怖い

何よりも恐ろしい