スラックスが「ごわついてきたな~」って思ったら一度、裏返して”シーム”をめくってみてください。

ほこり1  ほこり2


ご覧の通り、ホコリがびっしり!なんてことになってる場合が多くあります。叫び

コロコロ


このホコリはコロコロで比較的簡単に取る事ができるのですが、
”ごわつき”は取れません。
汗や油脂分など、水溶性の汚れが酸化してごわついています。
このごわつきをとるには、”水”を使うしかありません!
最近はウール50%、ポリエステル50%程度の混紡素材をみかけます。
その場合は、何の問題も無くウェットクリーニングできます。
リキハートならウール100%でも全く問題なくウェットクリーニングで
さっぱり、スッキリさせることができます!ニコニコ

スラックスがごわついてきたら、ぜひご相談下さいませ。グッド!
スラックスの品質・洗濯表示です。

品質表示

クリーニング屋にとってこの洗濯表示はあり得ないです!ドンッ
しかも、ゴルフ用スラックスです。

当然、ウェット(水洗い)クリーニングさせていただきました!音譜


ポリエステル100%のキャミソール(タンクトップ)です。
けっこう、汚れています。
インナーということは素肌に直接触れるものですよね。
では、洗濯表示を見てみましょう!!

けっこうシミ
え?
これ・・・どうするの?
使い捨て?
僕のクリーニング人生で
ポリエステルが洗えない!なんて経験はありません。
(最近、すっごく色落ちするポリエステルはありますが。。。)
こんなふざけた表示には真っ向から対決です!
シミは”油”っぽかったのでまずは、前処理(油性)をしてドライクリーニング!
で、その後すっきりウェットクリーニング(水)
もちろん、ネット使用の1着洗い!
どうだ!

洗った後
むっちゃくちゃきれいになりました!
縮みや風合い変化など一切ございません。

いつも思うのですが、
「お客様、このお洋服は洗えませんのでご了承の上、お買い求めください」
って言ってるのでしょうか?


羽毛布団はよくお預かりするアイテムです。

その羽毛布団の中でも血液のシミは比較的多いシミです。

血液1

べったりです。。。

血液はタンパク質と鉄分です。

なので、「タンパク質分解酵素」を使ってじっくりシミ抜きします。

酵素

これが酵素。

これをヌリヌリ。

血液2

表面が乾かないように20分ほど放置します。

すると

血液3

こんな感じに酵素が働いてくれます。

でも、ちょっと頑固ですね。

なので

スチーム攻撃!!

酵素は50℃前後で活性化します。

血液4

ここまで来ると後は丸洗いすればとることができます。
(念のため酸素系の漂白剤を少しだけ使いました)

血液5

当社では羽毛布団は1枚ずつ洗います。

寝具ですので他の人のと一緒には洗えませんよね。

洗い上がりの写真を撮り忘れた。。。

ていうか、もう何処にシミがあったのかもわからなくなっていました。

ホントですよ。

羽毛布団に限らず、血液のシミには”お湯”は厳禁です!

タンパク質ですので、温度をかけると固まっちゃいます。

目玉焼きがわかりやすいですね。

白身の部分がタンパク質の代表!

最初は透明ですが、火が通ってくると白く固まります。

テフロン加工のフライパンだと問題ないのですが(笑)

洋服(布地)に付くとちょっと厄介です。

だから、血液のシミは付いてすぐなら水を使うと比較的簡単に取れます。

時間が経ったり、熱が加わると難しくなりますのでご相談を!

厳密に言うと”動脈血”と”静脈血”で違いがでますけど

そこまではね、いいですよね。



ビームス
言わずと知れた”ビームス”の洗濯表示です。
”アクリル”です。”100%”です。
水洗い”可”
ドライ”可”
のはずですが・・・。
問題は、この商品を販売する時ですよね。
「お客様、このお品はクリーニングができません。汚れたら捨てて、新しいのをご購入くださいませ~」って言ってるんでしょうか
まあ、ゆるゆるに編んだアクリルニットだったんで、
細心の手洗いしました。
アクリルは熱に弱いので、40度前後の静止乾燥機の中で平干ししました。
綺麗になりましたよ、当然ですが、傷みも縮みも伸びもありません。
そう、アクリルは縮みより、むしろ伸びる可能性の方が高いです。
今回のように、編みのゆるいニットでは、ハンガーにかけておくだけで
自重で伸びてしまいます。
それに、熱が加わるとセーターなどは見事にワンピースに変形します。
アクリルは水に強い繊維ですのでご家庭でも洗うことができます。
ただ、干すときにはハンガーは使わない方がいいですよ。
あくまで、平干しが原則です。
乾燥機は温度を低くしないと大変なことになりますよ~。