白夜行 の続編…というより姉妹編といいたい。
幻夜 は幻夜 という独立した物語として読むことができる。
物語の纏う空気が違う。
東野圭吾も言っている通り、これはまったく別の作品だ。
ただ、二作読むなら、読む順番は白夜行 を先にするべき。
幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7)) [文庫]
白夜行で雪穂は去った。
幻夜にあらわれた彼女は、雪穂の肉体をもっていたかもしれない。
しかしそこにいるのは雪穂ではない。
彼女は自分で選んだ生き方にふさわしい心と姿を獲得し続ける。
選ばれなかった無数の可能性、取捨選択の網からこぼれ落ちた過去、記憶、彼女が捨てたあらゆるもののなかに雪穂もいる。
振り返らないことで彼女は怪物になっていった。
怪物にならなければとても生きていけなかった、のかもしれない。
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