さて、自腹購入系ディスクレビューの第二弾開催したいと思います。今日もよろしくお願いします。
Twitterのアンケート機能を使い、皆様の意見を聞きつつ決定した今日の一枚はこちら!
BIGMAMA 「fibula fabula」
2017年3月発売の7th albumですね、自分にとってBIGMAMAといえばやっぱり
「超でかい目の上のたんこぶ」だったっていう例えが一番わかりやすいかもしれないですね 笑。できの悪い長男が、めちゃできの良い次男に親の愛情全て持ってかれたみたいに勘違いしてただけです!
出会いから今に至るまで大好きなバンドには間違いないし、昔感じてたやっかみや嫉妬なんかもすっかり無くなってね 笑。
一応もとレーベルメイトとして近くで見てたわけだから、心の底から尊敬もしてる。
アルバムはちゃんと毎回購入してますからね!
やっぱり、彼らめちゃくちゃ真面目なんですよ。アルバム出す毎にクオリティ上げてくるし、「アンサンブルの立体感」がどんどん深くなってくる。
ぜひ2nd~4thアルバムと今作を聴き比べてみてください。 「立体感」とか「深さ」の変化がわかると思うから
どっかのタイミングできっと意識改革があったんだろうけど、何年か前からメンバーだけじゃ再現できないアンサンブルとか楽器もガンガン入れるようになったし、手段を選ばなくなった気がします。
今作でいえば
M-4 ”Make up your mind”
曲中の「あるポイント」を境にドラムサウンドが劇的に変わるのわかりますか?
そこにいくまでは割と無機質な…いわゆる「打ち込み」なんですよ。打ち込みっぽさを隠そうともしないバッキバキの…ちょっとチャラい音 笑。
それがあるポイントから…いきなり重厚な生ドラムに変わる。聴覚的にも楽しいし、個人的にはその「一気にドライブ感が増す感覚」が、歌詞の通り「導火線に火をつけられた」感覚まさにそれそだなあって思ってて。
M-8 ”Heartbreak holiday”では大胆にティンパニの音を入れてますね!
個人的にはバンドサウンドに取り入れるにあたって「使い方を間違うとすげえダサくなるなる音」といえば「ティンパニ」と「オケヒ」だと思ってて 笑
ティンパニ×バンドサウンドといえばこの曲
ちゃんと活かすのてすげえ難しいと思ってるんだけど、そういう面でいえばM-8は完璧です。ティンパニの存在感っつーかその音独特の空気感に楽曲の雰囲気ががっちりマッチしてて、「これだけキャリアあるのにまだこんな引き出しもあんのかよ…」と感服…。ぶっちゃけこのアルバムでは一番好きな曲。
オケヒに関しては、彼らはとっくの昔に取り入れて自分のものにしてるので、知らない方はオケヒで調べてみてください!
ティンパニもオケヒも、RIDDLEが使ったら絶対「ネタ」か「オチ」ぽくなりますからね
笑
とまあ、昔から定評のある「歌詞」だけじゃなくて、こーいう多彩な音色選び、アレンジのバリエーションの引き出しがあるからこそ、
一曲一曲にストーリーを語らせられる、ちゃんと異なったサウンドスケープを描ける。
だからこそ「曲の数だけ都市がある」っていう一見「?」なコンセプトも実現できるんでしょうね。
RIDDLEの曲で都市作ろうとしても「北浦和、北浦和、北浦和、春日部…北浦和…」みたいになるだろうし
耳が楽しいし聴くたびに新しい発見がある、上記したドラムサウンドの切替とか、最初聴いた時は気がつかなかったしね。
これってやっぱり、メンバーの「作品を長く愛して欲しい」て願いを具現化したものの一つなんでしょうね。
長く愛されるために…いくら噛んでも味が無くならないような物を作る。簡単な事じゃあないですよ!
あと…これはマジで俺だけかもしれないけど 笑
何度噛んでも味わえる深い味わいがある曲たち。それは時にとびきり甘かったり辛かったり、最初から最後まで洗練された美味なんですよ。でもほんのり「苦味」も感じません?
それは「苦悩」の味じゃないかと。この境地にたどり着くまでに彼らが経験した敗北や挫折、現状に満足できない高い志だからこそ、今も抱えて続けている葛藤やジレンマ…隠し切れないそれらの苦味なんじゃないかなあ。
M-1 ”ファビュラ フィビュラ”
(少なくとも今の日本の最前線では)彼らしか鳴らせないであらうオリジナリティに到達した一つの完成形であるこの楽曲を聴きながら、彼らが今だにファイテングポーズを取り続けている事実を痛いほど突きつけれました。7枚目だからこそ!息を飲みました。
デビューから10年越えて7枚目のフルアルバムですもん、クリンチして生き延びたっていいしロープ際で休んでたっておかしくはない。
そういう、いわゆる「守りに入って」作品作ってるバンドなんてたくさんいますもん。
でも俺がこの作品を通して見たのは、飽くなき勝利への執念、生存欲求に溢れた真っ直ぐな眼差しでノックアウトを狙う金井ちゃんの姿です。
スタイリッシュでアーティスティックな語り口で提供されるフルコースにひとさじ加えらたその苦味こそが
このアルバムを何度も何度も味わいたくなる一番の秘密なんじゃないかな、と思ってます。
なんか、例えが多くてすいません
俺こーいうのが好きなんです 笑。
そして全く伝え切れねー!後編に続く!