手鞠唄 日本民謡色紙(二)335 | 郷愁倶楽部

手鞠唄 日本民謡色紙(二)335




手鞠唄
日本民謡色紙(二)
よい子1


大日本雄弁会講談社発行の
少女俱楽部 昭和11年4月号に掲載の
日本民謡色紙より
何度かに分けて掲載します。





よい子

この子よい子じゃ どこの子じゃ
問屋八兵衛の弟娘
なんとよい子じゃ 機功の子じゃ

機功に育ってきた ほどに
親に十貫 子に五貫
せめておばゝに四十五貫
四十五貫を何にする
米買うて 船に積み
船は白船 艪派か黄金


よい子2


さあさ押せ押せ 都まで
都もどりに 何もろた
一に笄 二に鏡
三に更紗の帯もろた

絎けて下されおばゝさん
絎けて絎けうと思へども
帯に短し襷に長し 
山田薬師の 鐘の緒に。





手鞠唄

手鞠唄1





手鞠唄(一)

一つ鵯(ひよどり)、其の口がたより、
二つ船方、大漁がたより、
三つ味噌豆、麹がたより、
四つ夜道は、提灯がたより、
五つ医者様、薬箱がたより、
六つ娘は、針箱がたより、
七つ菜切り包丁、俎板がたより、
八つ山伏、法螺貝がたより、
九つ子供衆は、両親がたより、
十で、殿様、お馬がたより。


手鞠唄2


手鞠唄(二)

大黒さんと言ふ人は、
一に、にっこり笑うて、
二に、盃さしよって、
三に、盃さしよって、
四つ、世の中よいやうに、
五つ、泉の湧くやうに、
六つ、無病に、息災に、
七つ、何事も無いやうに、
八つ、屋敷を取りひろめ、
九つ、小倉を建て並べ、
十で、とっくり納まった。


手鞠唄(三)

一つ人まね鸚鵡さん、
二つふくろふ大目だま、
三つ深山の仏法僧、
四つ良い聲鶯で、
五つ家鳩愛らしく、
六つむつまし鴛鴦や、
七つ浪間にとぶ千鳥、
八つ屋根には雀の子、
九つこまどり籠の中、
十で常磐の松に鶴、
十一勇まし小鳥狩、
十二にはとり早起きで、
夜明まつから東天紅、
先々(まずまず)一貫かし申した。








「挟壱ののんきなまんが劇場。」の蘇雨 挟壱さん、読者登録、ありがとうございました。
「under5 OPEN!」の山田留士さん、読者登録、ありがとうございました。

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