氷菓 5話 歴史ある古典部の真実 セリフ | タイトルは “くぉてーしょん城” 

タイトルは “くぉてーしょん城” 

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氷菓 5話

歴史ある古典部の真実

<帰り道>

里志
奉太郎の推理どおりなら 僕たちのカンヤ祭は 少なくとも一人の高校生活を代償に成り立ってることになるね

里志
でもおどろいたよ

奉太郎
なにがだ

里志
奉太郎が謎解きをしようとしたこと自体にさ 

奉太郎
俺も 驚いた 

里志
フフ

里志
神高入学以来 奉太郎はいくつか謎解きをしてきたよね なんでそんな面倒な事をやったか理由はわかってる 千反田さんの為だろ

奉太郎
千反田の せいだ

里志
それでもいい だけど今日はちがった 引く事も出来たはずなんだ 奉太郎は

里志
今日謎を解く責任は 僕らの間で4等分されていた 解らないと言って逃げても 誰も何も言わなかったと思うんだよ なのに なんでトイレに篭ってまで回答を見つけようとしたんだい?

里志
あれも千反田さんの為だったの?

奉太郎
いい加減 灰色にも飽きたからな 千反田ときたら エネルギー効率が悪い事この上ない 部長職 文集作り 試験 そして過去の謎解き よく疲れないもんだ お前も伊原もな 

奉太郎
無駄の多いやり方してるよ お前らは 

里志
まあ そうかもね

奉太郎
でもなあ 隣の芝生は青く見えるもんだ お前らを見てると たまに落ち着かなくなる 俺は落ち着きたい だが それでも俺は 何も面白いとは思えないだからせめて その・・ なんだ 推理でもして一枚かみたかったのさ お前らのやり方にな 

奉太郎
何か言えよ

里志
奉太郎は 奉太郎は薔薇色がうらやましかったのかい 

奉太郎
かもなあ



<自室>

奉太郎
《薔薇色か あれが 薔薇色なんだろうか わからん》

奉太郎
《過去を探求する千反田 カンヤ祭を守った関谷純 あんな風に俺はなりたいのか 本当に薔薇色になりたいのか わからん》

奉太郎
《そもそも薔薇色とは何だ わからん》

奉太郎
《薔薇色と言ったら姉貴もそうだ きっと十年後 この毎日の事を惜しまない か》

奉太郎
《25歳の俺は10年前をどう振り返っているだろう 関谷純は惜しまなかったはずだ 俺は》




奉太郎
はい 折木です

供恵
あれ 奉太郎?

奉太郎
姉貴か 生きていたのか

供恵
失礼ね あたしが強盗の一人や二人を相手に殺されると思ってるの? 

奉太郎
やっぱりそういう目にあってたのか 

供恵
昨日プリシチナに入ったところ 資金健康供に問題なし 次はサラエボにはいったら手紙を書くわ 以上 報告終わり で そっちはどう?

奉太郎
ん ああ 文集を作ってる 氷菓

供恵
ああ 氷菓ね 

奉太郎
関谷純の事を調べたよ

供恵
関谷純? 懐かしい名前ね へぇ 今でも伝わってるんだ じゃあまだカンヤ祭は禁句なの?

奉太郎
なんだって?

供恵
あれも悲劇よねぇ 嫌だったわぁ

奉太郎
禁句? 悲劇 嫌だった ちょっと待てよ 関谷純の話だぞ 

供恵
分かってるわよ? やさしい英雄でしょ あんたこそ分かってるの?

奉太郎
いいや・・ どうも分かってないらしい 姉貴 聞かせてくれ 関谷純の事を

供恵
そんな暇は無ーい じゃね

奉太郎
こ こ このくそ姉貴ー



奉太郎
まだ終わってない 千反田たちに披露した俺の説 あれは 間違っているか不十分だったんだ もし生きてたとしたら 関谷純は高校時代を惜しまないだろうか 惜しむ筈が無いと思っていた 自らの そして仲間たちの情熱に順じて高校を去った英雄は その自己犠牲を悔やんでいるはずも無い どこかでそう思いこんでいた だが本当にそうだろうか 

奉太郎
たかが文化祭で学校を追われ 人生の局面を変えられて 高校生活といえば薔薇色だ だがその高校生活を途中で打ち切ってしまうほどの 強烈な薔薇色は それでも薔薇色と呼べるのだろうか 

奉太郎
そんなはずは無い 仲間のために殉じてすべてを許す そんな英雄がそうそういてたまるもんか それに姉貴はあれを悲劇と呼んだ 関谷純の高校生活は本当に薔薇色だったのか 

奉太郎
つきとめてやる



<階段>

摩耶花
おう 福ちゃん

里志
やあ 摩耶花も奉太郎に呼ばれたのかい?

摩耶花
うん 話があるから 放課後部室にこいって 

里志
あの奉太郎がわざわざ人を呼び出すなんて 僕の記憶では前例が無い事だね 

摩耶花
わたし漫研のほうが忙しいのに

<地学準備室>

える
こんにちは きのうはありがとうございました

摩耶花
ううん 私も楽しかったから 

里志
それより奉太郎は?

える
あの

里志
来たみたいだね 

奉太郎
そろってるな

摩耶花
話って何よ

奉太郎
昨日の件で補足する事がある これで 決着になると思う

摩耶花
はあ? あんたねえ

える
折木さん わたし この件については まだ知らなければならない事があるようです 

奉太郎
大丈夫 たいていの事は今日 補足できるはずだ 

える
は はい

摩耶花
どういう事 折木? 補足ってなによ

奉太郎
補足は補足だ

奉太郎
不完全だったものを完全に近づける為の 後付作業だ

里志
不完全? 奉太郎の説が間違ってたってことかい?

奉太郎
わからん 方向が間違っていたのか 踏み込みが足りなかったのか 

摩耶花
わからんって なのに私たちを呼び出したの? 信じらんない

奉太郎
まあ聞け もっと氷菓を大事にするべきだった 関谷純の物語は英雄譚じゃなかったと、はっきり序文に書いてある 

里志
それは昨日話して除外したじゃないか あくまで書き手の心象だからって

奉太郎
ああ だがミスリードの可能性もある 

里志
そんなこといってたら

奉太郎
それから 争いも犠牲もあの先輩の微笑さえものくだり この犠牲はぎせいでいいのか いけにえとも読めるよな 

摩耶花
いけにえ(生け贄)は違う字でしょ 生きるって字で始まる 

える
いえ犠牲と書いてもいけにえと読めます 本来両者は同じものです

奉太郎
さすがは成績上位者 話が早い

里志
読み方に別解があるのはわかったよ でも ほんとはどう読むのが正解かなんて それこそ書いた本人じゃないと 分かるはずもないだろう

奉太郎
そうだとも 本人に聞けばいい 

里志
本人?

奉太郎
序文を書いた本人さ 郡山養子 45年前に高校一年生で 現在は60か61

える
探したんですか? その人を?

奉太郎
探すまでも無い すぐそばにいる そうだな 図書委員 

摩耶花
ん あ あ そうなの?

奉太郎
そう

里志
そうって

える
なにがそうなんですか

摩耶花
うちの司書の 糸魚川先生ね 糸魚川養子先生 旧姓が郡山なのね

奉太郎
そうだ あの養うって字の養子はなかなかないだろう まして糸魚川先生は 年のころも完全に適合する 加えて俺たちが古典部と知ったときの あの反応だ

摩耶花
やっぱり折木って変だよ ずっと先生の近くにいた私でも言われるまで気づかなかったわ 本当にチイちゃんに頭ん中覗いてもらえば?

奉太郎
前にも言ったが ひらめきばかりは運がからむからな それで千反田に解剖されてはたまらん 

える
じゃじゃあ 糸魚川先生に お話を伺えば 

奉太郎
45年前のことはわかる 

奉太郎
何であれが英雄譚じゃなかったのか なんであんな表紙なのか なんで氷菓なんて奇妙なタイトルなのか そして お前の叔父の事も 

里志
でも本当に 糸魚川先生がそうだって証拠はあるのかい?

奉太郎
抜かりは無い 実はもう確認を取った 

摩耶花
本人に

奉太郎
ああ 二年生のころは部長を務めていたとさ 話を聞くアポも取ってある さあ そろそろじかんだ 図書室へ行こう




摩耶花
やけに張り切ってるじゃない 

里志
あは

奉太郎
まあな



夏至 陽熱至極しまた、 日の長きのいたりなるを以て也



<図書室>

摩耶花
糸魚川先生 おっ

糸魚川
ああ 古典部ね ごめんなさい少し仕事が残ってるの 話はここでもいいかしら

摩耶花
あたし 手伝います

糸魚川
ありがとう 伊原さん 

糸魚川
何か 私に聞きたいとがあるそうね

奉太郎
はい その前に もう一度こつらの前で確認したいんですが 糸魚川先生の旧姓は郡山ですね

糸魚川
ええ

奉太郎
じゃあ これを書いたのは先生ですね 

糸魚川
ええ そうよ でも驚いたわ まだそんなものが残ってたのね 何を聞きたいかはだいたいわかったわ あなたたち 45年前の あの運動のことを知りたいのね

奉太郎
《ビンゴだ やはりこの人は知っている 》

糸魚川
でも どうしていまさらあんな昔の事を もう忘れられた事だと思っていたわ 

奉太郎
ええ この千反田が妙な事を気にする好奇心の猛獣でなければ 俺たちも気づかなかったでしょう 

糸魚川
好奇心の猛獣?

奉太郎
すいません 亡(猛)者でした

える
そそんな 亡者だ何て

糸魚川
あなたは どうしてあの運動に 興味を持ったのかしら 

える
関谷純が私の叔父だからです 

糸魚川
あら そうなの 関谷純さん 懐かしい名前ね お元気なのかしら

える
わかりません インドで行方不明になりました
 
糸魚川
まあ そう いつか もう一度お会いしたいと思っていたのに 

える
私も もう一度会いたいと思っています 

える
糸魚川先生 教えてください 45年前 何があったんですか 叔父の事件はどうして英雄譚じゃなかったんですか どうして古典部の文集は氷菓なんですか 折木さんの推測は どこまで正しかったんですか  

糸魚川
折木君の推測 何の事かしら 

里志
先生 折木は断片的な資料をつなぎ合わせて 45年前におきた事を推測したんです ちょっと こいつの話を聞いてやってください 

糸魚川
あは その話は司書室で聞きましょうか 

<司書室>

糸魚川
なるほどねぇ それで彼の退学は十月にずれこんだと考えたのね

奉太郎
はい 俺の推測は以上です  

糸魚川
この資料だけで 今のはなしを組み立てたって言うの?

奉太郎
こいつ等の推論をまとめただけです 

里志
うん

糸魚川
あきれたものね 

奉太郎
見当違いですか

糸魚川
あいえ 見てきたようだわ 折木君の話した事はほとんど事実よ このうえ何をわたしに聞くことがあるのかしら 
 
里志
さあ でも奉太郎がなんだか不十分なところがあるっていうんですけど

奉太郎
俺が聞きたいのは一つです 関谷純は 望んで全生徒の楯になったんですか? 全生徒の代表として英雄らしく胸を張り 薔薇色の学校生活に殉じて学校を去ったんですか 

糸魚川
本当に 見透かされているようね 

糸魚川
ええ ずいぶん昔の話だけど  今でもよく覚えているわ その頃 神山高校の文化祭っていえば みんなの生きる目標みたいなものだった 当時 日本中にうねっていたエネルギーが 神高では文化祭で形になってたっていうところかしら

糸魚川
でも 私が入学した年は 運動がいきすぎて ほとんど暴動みたいになっていたわ その年 当時の校長先生が発破をかけたらしいの 寒村の寺子屋に甘んじてはいけないって それをみんなは 文化祭つぶしだと思ったのね 

糸魚川
文化祭の日程を これまでの5日間から2日にするって一方的に通達されて それが引き金になって 大騒ぎに発展した 学校中がピリピリしていたわ

糸魚川
張り紙や演説会 そして 学生側の統一意思を表明しようってところまで運動はすすんだわ 

摩耶花
真剣だったんですね

里志
ま 今の僕たちじゃ想像もつかない世界だよね 

糸魚川
ぷ そんな立派な話じゃないわ 要は自分たちのおもちゃを取り上げられて 駄々をこねてたようなものだから

摩耶花
そんな 

糸魚川
まあ いまだからいえることでしょうけどね 

糸魚川
それで 文化祭縮小への反対運動が組織されたんだけど 

糸魚川
リーダーには誰も立候補しなかった 処罰が怖かったのね 情けない話だけど そこで貧乏くじを引かされたのが 千反田さんの叔父さん 関谷純さんよ 実際の運営は別の人がやってたんだけど その人 表に名前をださなかった 

糸魚川
結局 文化祭の縮小計画はつぶれるんだけど 熱に浮かされて 激しく盛り上がった反対運動で 私たちはやりすぎた 運動の中で 学生は授業のボイコットを打っていて それが一番盛り上がったとき あたしたちは キャンプファイアーできせいを上げたわ 

糸魚川
事件はそんな夜だった 格技場で火事が起きたの 建物は 放水で半壊してしまった あれだけは 学生側も正当化できなかった 学校は警察には介入させなかったけど あとでこの件を問題にしたとき 反論できる生徒は一人もいなかった 結果的に学校側が見せしめとして退学処分にしたのが 運動の名目上のリーダー 関谷さんだった

糸魚川
あたしたち学生はなにもせずにただそれを見ていた それなのに関谷さんは 最後まで穏やかだったわ 関谷さんが 自ら進んで学生の楯になったのかって聞いたわね 

糸魚川
もう 答えは分かったでしょ?

糸魚川
それから何年か経って なし崩しに文化祭は縮小されたわ 今では三日間ね 話はこれで終わりよ 他には? 何か聞きたいことはあるかしら 

摩耶花
それじゃあ あの文集の表紙は そのときの事を絵にしたんですね

摩耶花
犬(狗)は学校側 兎は生徒 犬を道ずれにした兎が関谷純 

奉太郎
神高の施設のなかで 格技場だけが飛びぬけて古いのは その時再建されたからですか 

糸魚川
そうよ 20年前校舎の建て替えがあったとき 格技場はまだ古くなかったから そのままにされたの 

里志
あの先生 先生はカンヤ祭って言葉を使わないんですね ひょっとしてカンヤ祭のカンヤって字は 神山じゃなくて関谷って書くんじゃないですか 

摩耶花
福ちゃんどういうこと?

里志
カンヤ祭の由来さ 英雄をたたえて せきたに祭 その読みを変えてカンヤ祭 でもその呼び名は欺瞞だよ 関谷純は望んで英雄になったんじゃなかった それを知ってれば カンヤ祭なんていう呼び名は使わないよね  

摩耶花
そうなんですか

糸魚川
ええ その呼び名は 古典部では禁句にしたの 

える
先生 叔父がなぜ 古典部の文集を 氷菓と名づけたのか 先生はご存知ですか? 

糸魚川
いいえ その名前は 退学を予感した関谷さんが珍しく無理を通して決めた名前なのよ 自分にはこれくらいしか出来ないっていってね でもごめんなさいね 意味はよくわからないの 

奉太郎
わからない 《本当にわかってないのか 出れも受け取れなかったと言うのか あの くだらないメッセージを》

摩耶花
折木 どうしたのよ 

奉太郎
わからないのか? 今の話ではっきりしただろう 氷菓ってのはくだらないだじゃれだ 

摩耶花
だじゃれ?

奉太郎
関谷純はおれ達みたいな古典部の末裔にまで自分の思いが伝わるようにしたんだ 文集の名前なんてものに込めてな

える
どういうことです? 折木さんは氷菓の意味がわかったんですか?

摩耶花
本当にわかったの?

里志
教えてよ奉太郎 

里志
奉太郎?

奉太郎
氷菓を英語にしたらどうなる

える
アイスクリーム・・ ですか?

摩耶花
アイスクリーム それがメッセージなの? 

奉太郎
だから駄洒落だと言ったろ 

里志
あっ

える
あの みなさん? えっと

奉太郎
関谷純が残した 本当の言葉はこれだ



奉太郎
・・

える
思い・・ だしました

える
私は叔父に 氷菓とは何の事かと聞いたんです 

える
その時 叔父は私に 

える
そうです 強くなれといったんです もし私が弱かったら 悲鳴も

える
そう悲鳴も上げられなくなる日が来るって そうなったら 私は 生きたまま・・



える
わたしは いきたまま 死ぬのが怖くて 泣いたんです 



える
よかった 思い出せました これで ちゃんと叔父を送れます 折木さんの おかげです 

奉太郎
・・

える
ありがとうございます 折木さん 

奉太郎
いや まあ たまたまだ 

える
はい たまたま ですね!

奉太郎
《I scream 私は 叫ぶ か 》



<地学準備室>

摩耶花
で 文集の台割りとスケジュールをざっくり作ってみたんだけど 

える
台割りってこう描くんですね すごいです摩耶花さん 

摩耶花
・・そ そう?

える
でもどこでこんな事を覚えたんですか?

摩耶花
にゃはは それはまあいいじゃん

奉太郎
なあ この 優しき英雄事件 四十五年前の隠された真相とかいう特集記事なんだが 

摩耶花
なに

奉太郎
なぜ俺が執筆担当なんだ? 

摩耶花
折木が解いた謎なんだから 折木が書くのが筋でしょう?

奉太郎
一番ページ数が多い

里志
そりゃそうだよ なにしろ目玉記事なんだからね

える
大丈夫ですか 折木さん 大変そうならわたしがかいてみますけど 

奉太郎
お それは

摩耶花
だめよチイちゃん こういうときぐらいしか コイツの使い道なんて無いんだから

里志
アハハ そうそう こき使ってあげないとね 

奉太郎
ふん

摩耶花
文句いってないで折木もちゃんと構成 考えておいてよね あ それより福ちゃんの担当するコラム・・・



<校門>

える
でも意外でした

奉太郎
なにが

える
文集の記事です 結局引き受けてくれましたよね 

奉太郎
引き受けたと言うより 逃げ切れなかっただけだ 

奉太郎
《 ま 関谷純への手向けくらいにはなるか 》

奉太郎
それより 意外といえば 

える
はい?

奉太郎
前 里志と伊原にも協力を求めたらどうかといっただろう 最初は渋ってたのに どうして急にその気になったんだ? 

える
ああそれは あの時 折木さんは言いましたよね 叔父の謎が解けなくても いつかは時効になっていくのかも と 

える
確かに十年後の私は気にしないのかも知れません でも今感じた私の気持ち それが将来どうでもよくなっているかもなんて 

える
今は 思いたくないんです あたしが生きてるのは 今なんです だから・・ すいません まだよく わからないんです 

奉太郎
いいさ おれもおなじだし 

える
・・

奉太郎
まあ とにかくおつかれ

える
はい では 



<自室>

奉太郎
《 折木供恵殿 聞きたいことがあって手紙を送る 姉貴は古典部のことをどこまで知っていたのか どういうつもりで 俺を古典部に入らせたのか 姉貴なら俺のスタイルを知っているだろう そう 省エネだ 古典部に入らなければ このスタイルを見つめ直す事さえしなかった 》

奉太郎
《 姉貴は 俺が古典部へはいることで そういう揺さぶりを受ける事を予想していたのか そして 氷菓 あの文集を通して 関谷純の事件を知って以来 まあ自分のこのスタイルも 悪くないとおもうようになった 》

奉太郎
《 あ いや あくまで相対的な話だが 》

奉太郎
《 しかし これでは まるで 姉貴は・・ まさかね》

奉太郎
《 ここまで書いたのは全て近況報告だと思ってくれ 》

奉太郎
《 いい旅を アドバイス ありがとう 折木 奉太郎》



The niece of time


<キャスト>
折木奉太郎 中村悠一
千反田える 佐藤聡美
福部里志  阪口大助
伊原摩耶花 茅野愛衣

折木供恵 雪野五月

糸魚川養子 小山茉美