ルーとリリー２：リリーの過去

ルーとリリー２：リリーの過去

「いや、あの、その、僕のビッグイエローの森によっていかないかい？
それとも、誰かリリーを待っている人がいるの？」
もじもじしながら聞きます。

「そうね。待っている人がいたらいいんだけれど・・・」
リリーが遠い目をしています。

沈黙が続きます。

・・・・

・・・・

・・・・

沈黙がたまらなくなってしまったルーが聞きます。
「そういえば、リリーは、どこから夕焼けの世界に
迷い込んだの？聞いてなかったな」

「私は・・・湖の世界に遊びに出かけていて、湖でカヌーに乗って
遊んでいたの。でも急に紫色の大きな花が目の前に現れて
そのままカヌーから投げ出されてしまって
溺れたと思っていたんだけど、気づいたら、けがをしていて
夕焼けの世界のあの紫の花畑でモスカに襲われたのよ。
そのまま気を失って月日がたっていったみたい・・・

その後記憶があるのは、ルーたちに助けてもらったところからよ」
思い出すように寂しげに言いました。

「もうずいぶんと昔のことだわ。ここは時間がない世界だけれど
湖の世界では時間が存在するから」目を伏せて言うリリーです。

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