日高見の国 | 歴史エッセイ集「今昔玉手箱」

歴史エッセイ集「今昔玉手箱」

本格的歴史エンターテイメント・エッセイ集。深くて渋い歴史的エピソード満載!! 意外性のショットガン!!


そもそも「日高見」とは、古代日本列島の
美称だった。弥生時代になると近畿以東を
指し、大和朝廷成立頃はフォッサマグナ以東・・
とだんだん東へ移動していった。

ヤマトタケルの東征では茨城県~福島県白河
の関以北の呼称になり、奈良時代には宮城県
多賀城が建設された関係から、宮城県以北と
なり、平安時代前期に坂上田村麻呂が征夷
大将軍になって東征した頃は、岩手県平泉町
の衣川を国境にして、それ以北を日高見と呼称
した。奥州藤原氏は大和朝廷から半独立した形
で存在していた事から、私は「日高見の国」と
呼称することにした。


歴史に興味を持つと決まってやる事がある。それは
自分の家系を調べる事。自分のルーツを知りたいと
願う事だ。私も寺の過去帳に「藤原姓」とあり、
家紋や仙台藩士の記録などから、どうやら平将門を
討ち取った藤原秀郷の流れを汲むらしい事がわかって
きた。それは奥州藤原氏や西行と、遠縁ながらも
同じルーツをもつ事を意味していた。

地縁・血縁における興味から、漠然と「奥州藤原氏」
を書いてみたいと漠然と思っていた。しかし、平安
末期の源平争乱+奥州藤原の三国時代がこれほど
までに難しいとは、予想を遥かに超えていた。

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