- ABC殺人事件 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)/早川書房
- ￥864
- Amazon.co.jp
帰国して久しぶりに友人・ポワロを訪ねたヘイスティングス。
その折、ＡＢＣを名乗る人物からポワロに奇妙な手紙が届く。
それはポワロへの挑戦とアンドーヴァーに注意せよという内容だった。
不審に思いながら手紙の指定した日を迎えると、
アンドーヴァーで小さなタバコ屋を営むアッシャー夫人が殺される。
ポワロシリーズ屈指の名作です。
アルファベット順の地名と被害者名に隠された意図。
劇場型とあるトリックを組み合わせて、さすがにうなるミステリーでした。
すごく美しい形に出来上がっている、そういう印象です。
捜査の進展に伴い、時折挿入されるＡＢＣのイニシャルの男の行動が、
非常に「うまく」読者の思考を誘導します。
劇場型と２種の目くらまし、そして直接的にポワロを愚弄する犯罪者。
ポワロに挑戦したいのか？そのための劇場型？
それにしても被害者がばらけすぎてるような・・・。
目的は、そもそもあるのか？
繰り返し「狂人」というレッテルを犯人になすりつけるので、
そのあたりも効果を狙ってるんでしょう。
とても楽しめました。
あと今回も聡明で美しい女性が出ててちょっとうれしい。
女性の描く聡明な女性って、やはりかっこいいです。
まあ色気はありませんが・・・こほん。
ミーガン・バーナードが特に好きですｗ
【エルキュール・ポワロシリーズ過去感想】
ゴルフ場殺人事件 アクロイド殺し
ビッグ４
青列車の秘密
邪悪の家
エッジウェア卿の死
三幕の殺人
雲をつかむ死
人気ブログランキングへ
にほんブログ村
