金田一耕助ファイル6 人面瘡: 6 (角川文庫)/KADOKAWA / 角川書店
¥価格不明
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今回は電子書籍版で読んでみました。
金田一耕助シリーズ、短編集です。

「睡れる花嫁」「湖泥」「人面瘡」など6篇。
どれも長編に負けずドロドロとした人間関係と、
ねばりつくような狂気によって起こる悪意や殺意に満ちていました。
そこをいつも通り金田一耕助のキャラクターに助けられ、魅力的な小説になっていました。

一番面白かったのは表題作「人面瘡」です。
休養に来ていた岡山県のとある山の旅館。
そこで働く女性・松代が夢遊病を発症しているのに金田一耕助が出くわした翌日、
松代の妹、由紀子が全裸の溺死体となって発見される。
松代は自分が殺したのではないかというが・・・。

そして松代のわきには由紀子によく似た顔のできものがあった。

この作品が面白かったのはいやらしい女と清らかな女の対比です。
姉のものをなんでも奪う底意地の悪い妹。
これだけでも楽しそうではありませんかww(悪)

ちょっととってつけすぎな気もする結論もありますが。

他の短編も面白かったです。
短編なので展開が早いですが、中身は濃厚。
楽し怖い時間でした。

【金田一耕助シリーズ 過去感想】
夜歩く   
悪魔の手毬唄 
悪魔が来りて笛を吹く


   


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