ブレイブ・ストーリー (下) (角川文庫)/角川書店
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長い旅の果て、少年がかなえた望みとは。

道をたがえたミツルを追う決心をするワタル。
願いをかなえるためには何でもできる、と、その悲愴な憎悪のままに突き進むミツル。

二人の旅人がそれぞれに出会った運命の塔の最後の敵は。

宮部みゆきの少年たちへの問いかけは
厳しく、そして暖かいものでした。
ワタルは「それ」を抱きしめることができた。
大人でも抱きしめることの難しい「それ」を。

ワタルの父は目をそらし逃げることしかしなかったものを。
受け入れたふりをして投げ捨てたものを。

私たちも含め、それを無視し続けるときっといつかもっと邪悪な目で私たちをにらみつけてくるんだろうな…。
この作品の最後の敵を見て、そう思わずにはいられなかったです。

成長したワタルの視界はとても美しかったです。

美醜を併せ持つ人そのものである世界。
鮮やかに浮かび上がらせた宮部先生に改めて敬服します。

ミツルにも、いつかきっと。
ワタルの言葉がかなう日が来ると信じてます。

【過去感想】
 ブレイブ・ストーリー  



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