骸の爪 (幻冬舎文庫)/幻冬舎
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真備シリーズ第2弾。
従弟の結婚式に出席した作家の道尾は、アクシデントから、
従弟の妻の親戚となった女性のいる仏像の公房に泊まることに。
しかしその晩、彼は不気味な現象に遭遇する。

血を流す仏、哀しげなつぶやき、笑う千手観音像。
ホラー要素をふんだんに入れていますが、
前作「背の眼」に比べるとホラー色はおさえており、
多数貼られた伏線も「なるほど!」と思う形で回収されています。

導入から引き込み、謎めいているけれど現実から浮くことのない事実、
そして徐々に明らかになっていく謎。

感動的、とか哀しいという感情にあからさまには訴えかけてきませんし、
穏やかにハラハラドキドキ(矛盾してるけど)できる良質のミステリーでした。
つまりは読みやすくて面白かった!重すぎないし軽すぎない。
キャラクターも濃すぎず薄すぎず、楽しめました。

【真備庄介シリーズ 過去感想】
背の眼