心不全の治療に幹細胞を注射 京都府立医大が臨床研究 | 再生医療が描く未来 -iPS細胞とES細胞-

心不全の治療に幹細胞を注射 京都府立医大が臨床研究

京都府立医大は14日、重い心臓病患者の心臓から色々な細胞になりうる幹細胞を取って培養、心臓に注射して機能回復をめざす臨床研究を年内に始めると発表した。国立循環器病センター(大阪府吹田市)と共同で慢性虚血性心不全の患者6人を対象に安全性と効果を確かめる。11年から東京大、東北大など計6施設で心臓移植が必要な最重症患者にも治療する。

臨床研究に取り組むのは、松原弘明教授(循環器内科)らのチーム。厚生労働省の審査委員会が10日、慢性虚血性心不全の患者の治療について認めた。

研究チームは患者の心臓から幹細胞を15~20ミリグラム取り出して体外で増やし、心臓に注射して心筋細胞に成長させる。注射しただけでは数日で幹細胞が死滅するため、心筋として成長しやすくするたんぱく質を塗ったゼラチン状のシートで心臓を覆う。
(朝日新聞)
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200909150021.html


心臓幹細胞使い心筋再生
増殖後、移植…年内にも臨床

京都府立医大と国立循環器病センター(大阪府吹田市)などは14日、重い心不全の患者から心臓の幹細胞を取り出して増やし、元の心臓に移植して心筋を再生させる治療の臨床研究を年内にも始めると発表した。幹細胞で人に心臓の治療を試みるのは世界で初めて。

ブタを使った実験で、心臓幹細胞増殖因子という物質をしみこませたゼラチンシートを移植部に張ると、幹細胞が長生きすることを確認し、一定の安全性が確保できたと判断。10日に厚生労働省の審査委員会で臨床研究実施の承認を得た。
(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20090915-OYT8T00431.htm


京都府立医大:心不全患者の心臓幹細胞、初の本人移植 年内にも臨床
京都府立医大の松原弘明教授(循環器内科)らの研究グループは14日、厚生労働省の認可を受け、心不全患者から取った心臓幹細胞を患者本人に移植する臨床試験を、早ければ年内にも世界で初めて行うと発表した。日本人の死因第2位である心不全の患者は国内に約100万人以上いる。重症患者は人工心臓装着や心臓移植が必要だが、術後生存率は低くドナーも不足。細胞移植は新たな治療法として期待される。松原教授によると、臨床試験では心臓の組織15~20ミリグラムを約1カ月間培養後、注射で心臓に移植し、上から心筋細胞への変化を促すたんぱく質を加える。
(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/science/news/20090915ddm002040039000c.html


京都府立医大、年内にも心臓再生医療開始
京都府立医科大の松原弘明教授らは14日、重い心不全の患者自身の幹細胞を使い、心臓の機能回復を目指す再生医療を年内にも始めると発表した。国立循環器病センターと共同で、2年間で6人に実施する予定。心臓への幹細胞治療は世界初という。

10日に医師主導の臨床試験について厚生労働相の認可を得た。今回の治療がうまくいけば、国内に100万人以上いるとされる重症の心不全患者が日常生活を送れるまでに回復できる可能性があるという。国内で普及が進まない心臓移植に代わる治療法として浸透させたい考えだ。
(日本経済新聞)
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20090914AT1G1403P14092009.html


心筋再生の臨床試験開始へ 京都医大、年内にも
京都府立医大は14日、重い心不全を起こした患者自らの心臓幹細胞を使い、心筋を再生させて機能回復を図る臨床試験が、厚生労働省に許可されたと発表した。

年内にも同医大病院と国立循環器病センター(大阪府吹田市)で、重い慢性虚血性心疾患の6人に実施する予定。

循環器内科の松原弘明教授は「心臓移植のドナー(提供者)不足は深刻で、移植に代わる医療となることを希望している。10年後の実用化を目指したい」としている。

計画では患者の心臓組織の一部から高い分化能力を持つ幹細胞を15~20ミリグラム採取。患者本人の血清を用いて約4週間かけて培養し、増殖した約5千万個を心筋が弱った場所の近くに注射する。

松原教授はブタを使った実験で有効性と安全性を確認。厚労省に許可申請していた。
(47NEWS)
http://www.47news.jp/CN/200909/CN2009091401000898.html


世界初の心筋再生医療臨床試験 府立医大教授らグループ、年内にも
京都府立医科大(京都市上京区)の松原弘明教授(循環器内科)らのグループは14日、重い心不全の患者に患者自身の幹細胞を増殖して移植する世界初の心筋再生医療の臨床試験を、年内にも始めると発表した。

厚生労働省が臨床試験の実施を承認した。心筋梗塞(こうそく)や狭心症によって心機能が大きく低下した20~80歳の患者が対象で、現在の治療では冠動脈のバイパス手術や補助人工心臓の装着が行われている。

臨床試験では、患者から採取した心筋組織の中から心筋細胞に分化する幹細胞を取り出して培養し、約1億個になるまで増やす。機能が失われた心臓の部分に細胞を注射する。

計画では、府立医大付属病院と国立循環器病センター(大阪府吹田市)で6人の患者に実施し安全性を確かめた後、病院数を増やして20人の患者に実施する。冠動脈のバイパス手術も併せて行う。

ブタの実験では、移植によって心臓左心室のポンプ機能が約14%改善しており、「人でも同様の効果が期待できる」という。

補助人工心臓の装着手術と合わせた心筋再生医療の臨床試験も2011年度内の開始を目指している。松原教授は「心臓移植は数が限られており、補助人工心臓は患者の負担が大きい。将来的にバイパス手術と併用した再生医療を広く定着させたい」と話している。
(京都新聞)
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2009091400159&genre=G1&area=K00





幹細胞を移植し心筋再生 京大、ブタの実験に成功

心臓病患者の心筋細胞を再生、移植治療へ 京都府立医大 」の続報です。