お前がやれよ?「日本経済復活一番かんたんな方法」 | 花鳥風月 読書ログと四季の記録

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日本経済復活 一番かんたんな方法 (光文社新書 443)/勝間 和代

¥777
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この本では、日本全体に漂う停滞感の原因を「人為的なデフレ」と位置づけています。
そして、3人の著者の鼎談を通じて、デフレから抜け出す方法が提言されています。

経済に詳しくない私でも、わかりやすい内容で楽しみつつ、読み進めることができました。

本文にも書かれていましたが、私自身も国の経済が悪くなっているのが、天災とか"資本主義の暴走"による天罰とか思っていたタイプなので、「原因を分析することで問題解決ができる」という当たり前のことを改めて気づかされました。

一般的に言われている「仕事はいくらでもあるのに失業者は怠けている。」「介護やれ!農業やれ!」といった話に対しては、「おまえがやれよ!」という3人の突っ込みが入るのが面白い。

更なる気づきとして2点。

ひとつめは、デフレで恩恵を受けている人が意外と富裕層などにいるため、今ひとつ、デフレの論議が盛り上がらなかったのではないかと感じたこと。
ただこの本の通りに、デフレを価格が下がることというよりも、失業が増えることとするならば、改善が必要であること。

ふたつめは「投資家の立場(=自分の利益を追求する立場と解釈しました)」と「社会問題を考える市民としての立場」を使い分ける考え方ができるようになりたいと思ったことです。
(テーマとして上げられていた消費税の話も考えさせられました。消費税アップの論議もまたさかんになりそうですし。)

日本の長期停滞に対する「警醒の書、救国の書」としてお薦めです。