愛と正義と勇気の話 | モノづくりベンチャー起業家の挑戦

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2009年6月27日に、スワンベーカリーという会社の海津さんという方のお話を聞く機会がありました。

 

その当時僕は、バイトしながら自宅でガチャコンと缶バッチをつくっていた頃で、自分の人生を変える為にとにかく必死になっていた時期でした。

 

 

今日なんとなくその当時の事を思い出したので、当時やっていたmixiに書いた、海津社長のお話に関する日記を引用してみたいと思います。

 

ちなみに本記事のタイトル「愛と正義と勇気の話」とは当時海津社長がおっしゃっていたセリフです。

 

それでは少し長いですがお時間の許す方はぜひお付き合いください。

 

 

30歳当時の佐藤正裕の日記ですどうぞ★

 

 

 

~~当時の日記ここから~~

 

 

 

 

今日はスワンベーカリー・スワンカフェというパン屋とカフェを運営している海津社長さんという方のお話しを聞きにいってきました。

その後新宿、渋谷、池袋と音源のフライヤーを貼りに周ってエヴァはこれから♪


で、スワンベーカリー、どんな組織かというと

「障害のある人もない人も、共に働き、共に生きていく社会の実現」

というテーマの元に直営店3店、チェーン店は23店、281人の障害者を抱えて運営している会社だそうです。

社長の海津さんという方はものすごくバイタリティあふれる方で、話す言葉ひとつひとつ本当にいい事言うんですよこれが。

たくさんの気付きを与えられたんですけど、印象に残ってる事をいくつか。

障害者支援なんて言うけどこっちは商売をしてる訳だから戦力にしなくちゃいけない、その為の仕組みを考えるのが経営者の仕事なんだって事。

 

 


全国で多くの障害者が工場とかいろんなところで働いているけれど、月給が一万円にも満たないケースは多いそうです。
なんでかっていうと単純な話しで、その会社が利益を出せていないから。
じゃあ利益を出すためにはどうしたらいいかという考え方に基づいて従業員の能力を引き出す事に力を入れているそうです。

健常者よりも高給もらってる障害者の方もいるそうですよ。

コーヒーとかにミルク?クリーム?で絵をかくやつあるでしょ?
あれのスペシャリストになってコンテストに出てる人とか、梱包用の箱づくりを健常者の誰よりも早くキレイにできる人とか、写真をみせてもらったけどコーヒーに描かれた絵は芸術の域でしたよ。


俺の考え方としては、人間はみんな自分の為に生きてるんだからボランティアだって結局自分の為にしてる訳で、だからそれが自己満足に終わったとしても別にいいと、基本は思ってるんですよ(それを自覚してるのとしてないのは大きな違いだけど)。

でも本当に状況を、世の中を変えたいと思ったら良い行いがしたいって気持ちだけではダメなんだって強く思いました。
ただの支援は罪だと言われるように働きたい人と働かせたい人、共に利害が一致しない活動では長続きしない。

だってみんな自分の為に生きてるんだから。

自分の為になる事が誰かの為になる、これが本当に意味のある慈善活動なんですね。

WIN=WINの関係ってやつです。愛、共生というのはこういう事なんだなぁ。

人の教育という事について。
組織を強力にするためには当然教育というものが大事で、教育とは自発的意思決定力の育成なんだそうです。
あたりまえ?でもそれができてない企業の上司さんって結構いませんか?
自分のしている事の意味を理解してもらって、自分の存在理由を自覚させる。
大事ですよねぇ。今の俺はそこまで教育という事を身近に感じる状況にはないけど、自分の事業で一応2人の人間に働いてもらっているし、今後意識していかなくてはいけない事だと感じました。ふむふむ。


あと、

健常者は自分の苦手な部分を隠すのがうまい人

って言葉もすごく印象に残りました。

理想とする自分がいて、実際の自分がいてそのギャップの中で鬱病やったり、自殺したりしてるんだっておっしゃってました。

ドキっとしましたね。

俺は病院に通うほどにひどく心を痛めた事はないけど、恥ずかしながら理想の自分と現実の自分のギャップに苦悩して、自分の人生に価値を感じられなくなっていた数年間がありました。

こんな事書くつもりじゃなかったけど、まーいいや。

苦しんで苦しんで、それでも家族もつくっちゃったし、なんとか生きていかないと、と思った俺がすがりついたのが慈善活動だったんですね。

俺でも人の役にたててるみたい、たててるらしい、って思い込ませなかったら生きてる事がつらくてつらくて・・・笑

今朝の日記に書いたけど、俺の思う「自分の人生に価値を見出す方法」ってのはこの事です。

誰かを支えられてるって事に自分が支えられているみたいなからくりです。

でもそう考えるようになってから俺の人生は一変しました。

今日海津社長もおっしゃっていたのでこれまたドキってしたんですけど、

人間は人とのつながり、人との関係の中でしか幸せを感じられないんだって俺はその時わかってしまったんですよ。

今俺は幸せです。そんでこれからもっともっと幸せになるつもりだし、自信がありますよ。

その中で自分以外の誰かに幸せをおすそ分けできたらって思っています。

それが俺の幸せにつながるから。


それとね苦悩していた時期に忘れかけていた事見えなくなりかけていた大事な事もわかりました。

家族の幸せが俺の幸せになるんだって事ね。

ちょっと話しがそれましたが・・・・。

海津社長はまさに天命を持った方でした。


今日はとてもいい話しが聞けてホントにうれしかったよ。
新しいアイデアも浮かびました。


またちょっとだけ、俺の人生に対する気持ちが強くなりましたよ。
勇気=あきらめずにやりぬく力が強くなりました。


ひじゃうさん、今日は誘ってくれてありがとう!

みなさん、せっかく生きてるんだから幸せになりましょうね~。

スワンベーカリーWEB

http://www.swanbakery.jp/

~~引用ここまで~~

 

 

少し忘れかけていたこと、あの頃から変わらずに思い続けていることがあるなと感じます。今となるとこの日記を書いたころの自分の気持ちが初期衝動というやつかもしれません。

 

 

 

 

昨年、授産施設での缶バッチ製作 を開始できたことはこの頃から思い描いていた目標の実現でした。上の日記にある「新しいアイデア」というのがまさしくこれでしたから。

 

 

 

しかしそこで少しの満足感を経てしまった自分がいたことも確かで、自分自身も会社としても前にすすむ気持ちを再び強くする為にまた新しい何かを考えたいと、この日記を読み返すことで感じることができました。

 

 

 

そしてこの頃意識し始めた、「教育とは自発的意思決定力の育成」という概念。

 

 

 

当時は一人作業でしたが今では事務所を構えて仲間と一緒に仕事をしているので、教育という問題は日々考えさせられます。

 

 

従業員が僕に質問や相談ごとを持ってくるときは、

 

 

 

「こういう問題があるんですけど、これどうしたらいいでしょうか?」

 

 

 

ではなく

 

 

「こういう問題があるんですけど、自分はこのように考えたのですがどうでしょうか?」

 

 

具体案を出してほしいと伝えています。

 

判断をゆだねるだけでなく自分で考えて生み出せるようになって欲しいので。

 

でも、まだまだうまく伝えられていないなぁとこの日記をみて少し反省をしました。

 

 

 

さらにこの日記の中でも気にいっているフレーズ、

 

 

 

勇気=あきらめずにやりぬく力

 

 

この言葉をつぶやくだけで僕はなぜだか力がわいてくる気がするのです。

 

でもここ最近この言葉の存在を忘れていた気がします。

 

思い出せてよかった。

 

 

 

若々しくもまぶしい自分の初期衝動をこうして時間をおいて眺めることができ、改めて気持ちを奮い立たせることができたのと同時に、当時とは状況が違う今の自分に当てはめてみて新しい考え方やアイデアを生み出せるきっかけになるような気がしています。

 

 

 

また明日から今日までとは違った気持ちでがんばれそう。

 

 

 

ありがとう過去の俺!

 

 

 

 

今日はおそいのでまた明日。おやすみなさいパー

 

2019年7月追記:

社長ツイッター元気に更新中です。”どうせ無理”を世の中から無くすをモットーに自分の経験から良い仕事良い人生を送るためのコツを呟いています。社長アカウントフォロワー限定のシークレットキャンペーンなども更新していきますのでぜひチェックしてみて下さい!

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