風の王子(小ネタです。パロ、注意!!) | ななちのブログ

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このブログは、スキップビート好きの非公式2次小説作成SS中心です。作品については、あくまで個人の趣味で作成しています。
馬車馬のごとく働く社会人ですので、更新スピードは亀ですが、よろしければお読みください☆

 君を、想うよ。遠く離れた今だって、君を想い続けている。



『レン王子!!また王妃様のお言葉を無視しましたね!!』

『いいじゃないか。それよりキョーコ。あの山まで行こう。お前のペガサスを使えばひとっ飛びだろう?』

『~~っ!!王子!!王子はこの国の正統な王位継承者なんですよ!!だからしっかりと…』

『ほらほら、早く行こう。』

『王子ッ!!』

『ついたらお前の好きなこの笛の音を聞かせてやるからさ。』

『でっでも……』

『ちょっとは気晴らし、させてくれよ。戻ったらさ、お前の言うこと何でも聞いてやるから。』

『……本当ですね?』

『もちろんだよ。』



 あの日の約束は、違えてしまった。王位継承争いに嫌気がさした俺は、キョーコにすら告げずに国を抜け出した。

思えば、あの日以来ずっと…。俺は、君との約束を破り続けているのかも、しれないね。



『必ず生きてシレジアに帰る、そうですよね。』

『ああ、俺は死なない。だからキョーコも絶対死ぬな!』

『はい!約束します。』



 この約束を、君はあの死闘の中でも守ってくれた。

 なのに、俺は……。



「…キョーコ…。」



 あの日……。瀕死の身体で闘いに挑み、破れてしまった、あの運命の日。それでも俺は、キョーコの元へと戻った。

でも、君は知っていたのだ。死した俺の身体を生き返らせた竜の化身に、俺の心の一部を預ける事となったのを。

…もはや「俺」と言う存在が、俺のものではなくなっていたことを。



人間ではなくなってしまった俺は、国にいることも、彼女の傍にいることもできなくて…。守るべき国…そして、母と、幼い子ども達…、それらを全て君に背負わせ、俺は君の傍をまた離れる道を選んだ。…その道しか、俺にはなかったから。



「……キョーコ……。」



 君を愛する男は山といた。素直で可愛い君のことを、愛していたのは俺だけじゃない。……君は、俺と結ばれなければ、もっと幸せになれたのかもしれないのに……。俺は君の人生を、俺の運命に巻き込んだ。



 …俺を、恨んでいることだろう。半分しかない俺の『心』は、いつだって君への想いに怯えていた。俺を憎んで、恨んで…そして、泣いているかもしれない。

 そんな君の傍に行き、再び一緒に過ごすことも謝ることさえも叶わなくて…。こんな俺自身が情けなくて。



 念じれば風が教えてくれるのに。念じれば分かるのに。君の様子を知ろうとは、しなかった。

 

「…………。」



 風が、教えてくれる。俺達の息子が教えてくれたことが事実だと。…この世に、君はもういないのだと。



久しぶりにシレジアの様子を確かめるように祈った『風』は、最期の瞬間の君の想いまでも乗せて俺に運んできた。



 ―――レン様。愛しています…―――



「…ごめん…」



 優しい、優しい風。

 人としての半分の「心」を奪われた俺の心に滲みいるのは、彼女の深い想い。優しくて…どこまでも穏やかな、一途な気持ち。



 ……君はこんなにも俺を想ってくれていたのに……



 それでも。人じゃない俺は君に会うことができない。…こんな、中途半端な人間のままで、愛する人の傍にどうしてもいられなかった。



「……キョーコ…、キョーコ……。」



 それでも…ごめん。これだけは、どうしても伝えたい。君の愛してくれた「レン」ではないけれど。もう、人ではない俺だけれど……。



「…愛している……。お前のことが、好きなんだ……。」



 風よ。今日だけは、「人」として彼女を想うことを許しておくれ……。





*****





「なんじゃいこりゃ!?」と思われた皆様、こんばんは☆…はい、「なんじゃいこりゃ!?」で正解ですよ!!

 え~と、これは…某有名ゲーム会社様の…とあるゲームのパロでございます。4月に昔私がはまっておりました、ゲームの新作が出ていたということを今日、知りまして、過去の懐かしい熱がなんか燃え上がりまして…パロ、してみたり(笑)創作時間1時間。私としては驚異的な早さです。…しかし、何をやっているんだ、私…。

 あ、ちなみに話の内容は新しく発売されたゲームには関係ありません。単に昔を懐かしんだ私の暴走小ネタです。

 …何の話か分かったあなたはななちの素敵な同胞です☆…分かったけれど「えぇ!?そのカップリングかい!!」と不快に思われた方がいましたらごめんなさい(汗)だって次世代編で会話が多いのですもの…。

 私はどうもあの王子様が大好きで…。単にメチャクチャ強かった、ということもありますが(魔法系で最強キャラじゃないだろうか、彼は…)。嫌な感じがしないナンパな口調が新鮮だったのもあります(笑)チャラいのに王子な感じもよかったのかも…。

 何のゲームか分からない方が多数でしょうが、一応補足しておきますと、次世代編突入後、息子(名前がシレジアらしい…)との会話をすませた後です。

 久しぶりにやりたくなったのに、この作品のリメイクはまだされてないんですよね…。なんとかしてもう1度やりたいゲームなのですが…。残念。このゲームのためならゲーム機から購入するのも喜んでするんですがね…。







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