ななちのブログ

このブログは、スキップビート好きの非公式2次小説作成SS中心です。作品については、あくまで個人の趣味で作成しています。
馬車馬のごとく働く社会人ですので、更新スピードは亀ですが、よろしければお読みください☆

当ブログは花とゆめ連載中「スキップ・ビート!」の二次創作を扱っています。また、平成25年1月よりララDX連載中の「帝の至宝」の二次創作も取り扱いはじめました。,そしてそして!!平成27年2月より「コレットは死ぬことにした」の二次創作も取り扱いはじめました。一個人の趣味でおこなっております。出版社様、原作者様とは一切関係ありませんのでご了承ください。


スキビは蓮×キョ中心、帝の至宝は志×香、コレットは……。ど、どうだろう。とりあえず、コレットさんの相方はハ―様というSSです。基本、楽しいものを書こうと思っています。


のんびり、本当にの~んびり、更新される予定です。2次創作(小説)が苦手な方や嫌悪感を感じる方は回れ右でお願いします。



【ス・○・ビ非公式ファンサイト有志同盟からのお願い】
原作画像を掲載しているなど、原作への著しい権利侵害が見受けられるサイト様からのリンクは拒否させていただきます。
心当たりのある運営者様へ。この【お願い】文章を載せているサイト&ブログに関しての名称と作品名、そしてリンクの即時削除をお願いいたします。



なお、本ブログの目次は、このブログ内にはございません。





「リク魔人」の妄想宝物庫様




が、作ってくださった目次がございますので、目次をご利用いただく皆さまは、そちらから記事のご確認をお願いいたします。こちらの二つから、sei様が作ってくださった『ななちのブログ』目次を確認できます♪






目次1
   目次2





そして、この目次作成にご協力をくださっているKB様のブログもご紹介☆ 「三日茶坊主」様






テーマ:

「………え?」

「あの…。重いです。」

「あ……え?」

「それに。ドキドキして心臓がもちそうにありませんので、どいていただいても構いませんか?」

「あ……は、はい。」

 

 頬を染めながら睨み付けてくる最上さん。

 可愛らしい表情をする彼女に目をくぎ付けにしながらも…少女の要望に応えて身体が動く。

 ノロノロと起き上がると、最上さんはほっとしたように小さく息を吐き出し、上半身を上げた。

 

「……右手は、離してくださらないんですか?」

「……ごめん。それだけはムリ。」

 

 しばらくの沈黙の後、彼女の視線が俺の左手をたどり、その手が握りしめている最上さんの腕輪で止まる。

 

「ブレスレット。可愛いですね。」

「うん。よく似合っているよ。」

 

 バラをモチーフにした、ローズゴールドのブレスレット。

 

 本当は、深紅のバラをモチーフにしたかったけれど、作成を依頼したデザイナーに最上さんの写真を見せたら「バカヤロウ!!」と怒鳴られた。

 曰く、彼女にはまだ早すぎる。この少女であれば、可愛いピンクが似合うし、好みだろう、と。

 

 深紅にこだわっていた俺は、演技によっては妖艶美人にもなるから大丈夫と訴えたところ、彼は残念なものを見る目で俺を見て、「ヘタレ、阿呆、ボケ、残念男。」と『その国』の言葉で散々けなしてきた。

 

 そんな言葉を、彼の口から聞いたことがなかった俺は、開いた口が閉じられないほどの衝撃を受けたのだが、「恋は盲目ってことだな。」と苦笑とともに返されると思わず笑ってしまった。

 

 その俺の顔も、普段の表情とはかけ離れていたようで、その後も彼の暴言はひどいものだった。

 

『か~~~っ!!初恋ってやつは、これほどの色男でもダメ男にするんだな!!初恋は病気だ、病気!!』

 

 そして、最後に吐かれた言葉に再び目を見開くと、「あぁん?事実だろうが。」と言われて、言葉を紡ぐことができなかった。

 

 そうしてできあがったブレスレットは、普段の最上さん……俺が最も愛する『最上キョーコ』にとてもよく似合った。

 

 要は彼のセンスが正しくて、俺の欲望ともいえる想いを込めたデザインは彼女にふさわしくなかったという事なのだが…。彼女も気に入ってくれて、普段から愛用してくれている。

 そのブレスレットが最上さんの右腕にあるのを見るたびに、思い通りではなかったとはいえ、彼女の一部を独占しているような気持になって嬉しかった。

 

 そんな、彼女の腕に巻き付いた俺の想いの一部に触れ続ける。

 そうでもしていないと、不安で仕方がないから。

 

「これを見たら、敦賀さんの気持ちのヒントが分かるとおっしゃいましたけれど。私にはよくわかりませんでした。」

「……………。そう。」

「そう言ったら、モー子さんに怒鳴り散らされて最終的には呆れられて、見捨てられました。」

「………………そ、そうか………。」

 

 琴南さんにはよくよく伝わった、ということなのだろう。

 以前から物言いたげにしていたことは知っている。

 最近は刺すような視線を受けることもあったから、俺の気持ちは完全に伝わったということなのだろう。

 

 ………正直、最上さんが愛してやまない琴南さんは、手強いライバルだから、気づかないでほしかったけれど…普通は分かるよな………

 

「でも、単なる後輩に向けたものではないということは分かりました。」

「うん……。」

「それに、図らずも『呪い』にかかっているということを聞くこともできましたし。」

 

 最上さんの瞳が、ニワトリの生首に向けられる。

 頭部だけになっても、間抜けな顔は変わらないから、なんだか見つめているとなごんでしまうのが不思議だ。……生首って、軽くホラーだと思うのに。

 

「『呪い』は、解かなくてはなりません。」

「…………。」

「たとえそれが、今の敦賀さんにとって、穏やかに過ごすには都合がいいものであったとしても。」

「……穏やかなだけでいられるわけがないよ。」

 

 だって、俺が抱える感情は『恋』なのだから。

 

 愛している相手を、本気で欲しいと思っているのだ。

 それのどこに、穏やかなだけでいられる要素があるというのか。

 

「そうなんですか?それだったら、なおさら執着されないほうが心と身体のためですよ。」

「………最上さん。君、本気で俺のことが好きなのか?」

 

 若干首をかしげて、目を大きく見開き、『心にも身体にも悪そう』と主張してくる彼女を見ていると、先ほどの告白がまるで嘘のように感じる。

 

「失礼な。ちゃんと好きですよ。」

「……それは、犬や猫に対する感情じゃないよね?」

「先ほどの恋愛対象が犬猫と言う発言を否定していいのであれば、それと同等ではありません。」

「……先輩だから好きということでもないよね?」

「未だ尊敬いたしておりますが、それだけでは片づけられない、邪な感情を抱いております。」

「……よこしま……ねぇ……。」

 

 ここで漢字変換が『横縞』とかになっていそうで嫌だ。

 そもそも彼女は『邪』というものがどういうものかわかっているのだろうか。

 分かっているとしても、彼女の邪心はどこまでだ。

 

 ……多分、俺の持つものに比べたら、絶対に健全でどこまでも清らかなものだろうが……

 
 
 
 

 

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 ぽたり、ぽたりと少女の顔面に落ちる雫。

 透明な『ソレ』を、彼女は拭いもしなかった。

 

 大きく見開かれた両の瞳に移るのは、男の姿。

 顔色の悪いその男は、随分と歪んだ顔をしている。

 その男の瞳からは、新たな雫が落ち、彼女の頬を濡らす。

 

「っう………。」

「つ、つるがさ……ん……?」

「ううう……。」

 

 獣のような唸り声。

 自分で出した声だというのに、聴いたことがない音だった。

 低く、掠れた、つぶれたような声。

 

 唸りながら、俺は彼女の左胸の肋骨の下にある…心臓の上に、右手をのせる。

 

 ビクリ、と身体を跳ねさせた少女。

 薄い皮と骨を隔てて、ドクドクと手の平に伝わる、生命の脈動。

 

 滲んで歪んだ、色あせた世界だというのに、彼女は美しかった。

 

 獣のように唸る男に押し倒され、圧し掛かられて。

 驚いた表情はしていても、そこに怯えは一切ない。

 

 ―――幸せな、1日になるはずだった……―――

 

 それなのに、絶望に叩き落されて。

 それでも、叩き落した人物にしか縋る先はないからと、逃れられないように押し倒し、体重をかけて動けないようにしている。

 

 ―――こんな男を、誰が愛してくれるのか……―――

 

 俺を好きだといった、彼女こそが本当は呪われているのだろう。

 

「のろいでも………」

「え………?」

「いいから………」

 

 口からこぼれ出る言葉は、掠れてほとんど音にならなかった。

 まるで覚えたての言語を話すように、拙く響く日本語。

 

 その言葉を、聞き逃さないようにと、大きな茶色の瞳が俺の唇を見ている。

 

「いっしょに、いて………」

 

 あぁ……情けない………。

 

 でも、これが本心。

 

 俺の抱えるこの想いが、『恋』や『愛』ではなくても。

 彼女の言うところの、『呪い』であったとしても。

 

「きみがいないと、」

 

 その『感情』は、『鶴賀蓮』として生きていこうと決めた『俺』を一度破壊してしまった。

 そして再生した『鶴賀蓮』と『クオン』にとって何より中心に置いたモノは、『最上キョーコ』なのだ。

 

 俺の核ともいえるその存在を奪われたら、きっと俺は……

 

「いきて、いけない……」

 

 死んでしまう。

 

 それは、呪いのような言葉。

 まごうことなき真実ではあるけれど、そんな強烈な思慕を向けられる相手にとっては、強力な枷ともいえる。

 

 ……いや、俺はすでに、彼女に枷をはめている……

 

 俺は、瞬きすら忘れて俺の唇を見つめ続ける最上さんの瞳を見ながら、左手で彼女の右腕をつかむ。

 

 まだ肌寒い季節。

 長袖のセーターで隠されていた腕に、左手を絡める。

 

 そこには、固い金属が、彼女の細い腕にまるで手かせのように嵌められている。

 

 俺が彼女に贈った、誕生日プレゼント。

 

「どこにも、いかないで……」

 

 口から出るのはか細い懇願。

 

 それなのに。

 

 右手で俺が贈った手かせをなぞり。左手で彼女の命の源をなでる。

 

 自由と命を押さえつけた行動は、もはや脅しに他ならない。

 

 俺の気持ちを。俺の想いを否定するのならば。無いものにするというのならば。

                                                                       

―――君の自由を奪って、命すらも俺に縛りつけて。……ここから、逃れられなくしてしまえばいい…―――

 

 いつだって、君へ向ける想いは紙一重。

 

 俺を犯罪者に…君を閉じ込め、俺以外の誰とも接触させることなく、一生俺だけしかいない状況にしてしまうのも。

 俺を幸福な人間に…君を愛し、君や俺の周りにいる人たちとともに笑い、幸せな家庭を築き上げる日々を送るのも。

 

 君の選択次第なのだ。

 

そして今。

確実に、前者のものが選ばれる状況にある。

 

 苦しい。

 

 彼女を不幸にする選択しか選べない自分に、反吐がでる。

 

 それなのに………。

 

 嬉しいのだ。

 彼女を閉じ込められる選択が。

 他の誰の目にも触れさせず、彼女に与えられる全ての変化が俺だけのものであることが。

 

 恐らくそんな生活は長くは続かない。

 

 異変はすぐに気づかれる。

 

 俺はもう、芸能人として…いや、人として、生きていくことはできないだろう。

 

 それでも。

 数日…いや、数時間。一瞬でも。

 

 最上さんの世界が『俺』一色に染まる時がくるのならば。

 

 それでいいと、思えてしまった。

 

「ここにいて………」

 

 それほどの想いを寄せているのに、口からこぼれ出るのは、相変わらずの懇願に近い響きがある。

 

 一体、俺はどうしたいのか…言動がバラバラな自分を、どうすべきかと途方に暮れかけた時。

 

「え?いますよ?」

 

 当然のごとくあっさりと。

 俺の『願い』をかなえる言葉が、愛しい少女の唇から紡がれた。

 
 
 
 

 

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「これ以上、あなたを惑わすようなことをしたら…地獄にすら、居場所がなくなるかもしれません。」

「何を言っているんだ?」

 

 俺が地獄に堕ちるのならば分かる。 

 それだけのことをしたと思っているし、この一生をかけても許されない罪を背負っているのだから、俺は地獄に堕ちる。

 

 でも、最上さんに背負うべき罪などないだろう。

 

 不破に向ける憎悪を知っている。

 鬼や悪魔のような表情で、アイツに向かっていく姿を何度も見てきた。

 

 清らかなだけであった少女は、もういないことは分かっている。

 

 それでも、この娘は、地獄にいくほどの罪などない。

 それどころか、救われた人間がどれほどいると思っているのか。

 

「私は、あなたに幸せがおとずれないようにと、ずっと願ってきました。」

「え?」

「……罪深い女なんです、私は。」

 

 救われた人間の代表格たる俺が否定しようとする前に、突然出てきた信じられない言葉。

 

 彼女が、俺の幸せを、願っていない。

 

 俺を誰より幸福にしてくれた少女が言うには、残酷すぎる言葉。

 

「嘘だ。そんなはずがない。」

 

 ユルユル、と勝手に頭が左右に揺れる。彼女の言葉を否定したくて自然と身体が動いた。

 

「いいえ。このことは、社長さんも知っていることです。」

「え?」

「確認をしてくださってもかまいません。……さんざんお世話になった先輩の、幸せを祈れないような最低女なんです。私は。」

 

静かに微笑む最上さん。

その瞳に、嘘の色はない。

 

「だから、私は地獄に堕ちます。けれど…せめて、その呪いだけは解いてください。」

「……………。」

 

「私のために。」と力なく微笑む彼女は、触れたら今にも消えてしまいそうで。

今の彼女を否定しようものなら、俺の手の届かないところに言ってしまいそうで。

 

それでも…それでも、彼女への想いをなかったことにはできなくて。

 

 フルフル、と頭が横に揺れる。

 言葉は吐き出せなくても、身体は彼女の言葉を拒否した。

 

 最上さんは、彼女自身が発芽の魔法をかけ、俺が何度か枯らそうと足掻き、結局大切に育てることしかできなかった、大切な『想い』を消そうとしている。

 

 愛しい少女がいなければ生まれなかった感情。

 

 それを、愛しい少女自身に奪われようとしている。

 

 ドク、ドクと心臓が脈を打つ。

 胃が痛む。

 頭が痛い。

 

「敦賀さん、大丈夫です。『それ』はなくても生きていけます。」

 

 フルフル、と頭が揺れる。

 

「だって、それは、もともとはなかった感情なんですもの。」

「っ!!!!」

 

 完全な、否定の言葉。

 

 その言葉を理解した瞬間に、全ての音と、世界の色が褪せた気がした。

 
 
 
 

 

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皆さま、こんにちは~~。

ななちでございます!!

なんとか週1回の更新をしつつも…ブログではお久しぶりになります…。

いつのまにやらななちのブログ、6周年に突入いたしました!!

 

これもブログに訪れてくださり、「いいね!」やコメントを寄せてくださる皆さまがいらっしゃるからこそです。

本当にありがとうございます。

相変わらずのスキビ好きではあるものの、年々体力の衰えもでてきており…(今年になって、人生初のインフルエンザを経験……復帰後、片付けなければならない仕事に愕然……現在進行形で引きずっています…)それでも、ノロノロのんびりと更新を続けていければと思っておりますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします!!

蓮様の誕生日話が終わりましたら、そのほかに書いているものは随時更新していく予定をしておりますので、どうぞよろしくお願いいたします!!

 

ではでは、下記、拍手お礼です~~~。

 

ちびぞう様

たくさんのメッセージ、ありがとうございます!!

いつもいつも、お返しするのが遅くなり大変申し訳ございません!!

お互い病弱(笑)←(笑)どころじゃないですね、すみません…

ですし、身体には本当、気を付けていきましょうね!!私も薬は漢方派なんですよ~~。母がその道の勉強をしているもので、何を飲まされているのか分かっていないのですが、全幅の信頼を寄せる方から処方されるものですので飲んでいます。…多分、飲んでいなければ私はもっと弱り切っていたと思っているので、「よっ!名薬師!!」と心の中で母を崇め(?)ます。←実際やると殴られそうなのでやりません…。

さて、ではお話への感想につきまして…。

コレットさん:コメ、ありがとうございます~~。現在更新されていませんが、ハデス様が動いたところでストップしていますね……。一応、最終話までの流れは完成しているのですが。。。

神様と人間というのは、時が流れる、流れないで大きく違いますし、考え方も全く違うだろうな、と思うんです。でも、その神の中で、唯一、人間に触れ、その死後の命運を握る神様であるハデス様はちょっと神の中でも異質な存在のようにも感じています。人とともにあるからこその矜持、のようなものがあるような気がしています。そのへんがうまく書けたらいいな~と思うんですが…どうなのかな…?うまくいってますかね?←聞いちゃならんところですね、すみません…。

その理由を教えて:こちらにもたくさんのコメ、ありがとうございます!!常に交わらない二人のやりとりは、その理由を考えてから引き続きでございます!!シリアスになりそうなところに笑いをいれてしまうのは、私の性格上、仕方がないことですね!!にわとりの頭を持ってこさせるという!!でも、頭は持ち運びがこっそりできそうなので(前科ありですし)、もってこさせましたよ!!しかし、どうやって運び出したのでしょうね?運び屋、キョーコの一日とかどっかで書いてみたい…(すごく需要はなさそうなネタ…)常に変化球なのは、キョーコちゃんが悪いのか、私が悪いのか…。そして、そんなキョーコちゃんをどう言いくるめたらいいのかと悩むのは連様なのか、私なのか……。自分で変化球投げているのに、それをうまく打たなければらなないというドMな所業ですよね!!

うまく打てるかは分かりませんが…続きも楽しんでいただけますと幸いです。

愛しき娘のいる場所は:こちらも更新ストップですみません…しかも、「これからしかけるぜ!」というところで切ってしまう、鬼仕様…。意図はなかったとです。申し訳ございません…。これからラストに向けて話を動かしていければと思います。・・・キャラ暴走さえなければ…なんとか、それほどお待たせせずに完結できるはずですゆえ…今後もよろしくお願いします!!

 

桃子の帝様:帝の至宝へのメッセージ、ありがとうございます!!唯一の長編、楽しんでいただけて何よりです!!まだできあがっていませんが、帝の至宝の新しいお話もまたアップしますので、その際にはよろしくお願いいたします。

 

 

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 混乱しすぎて頭が回らない。

 16歳だった少女は、18歳に成長している。そもそも、彼女は16歳の頃から「子ども」とは思えない、どこに出しても恥ずかしくない、立派なレディーだった。

高校進学が遅れてしまったから、まだ女子高生だけれど…それでも、業界に揉まれ、女性らしい色気まで醸している現状において、彼女が俺に似合わないなどという者は、業界にも世間にもいないだろう。

人気タレントであるとともに、女優としての地位も高い彼女が俺の隣に立って、誰が文句を言うというのか。

 

 いや、違う。誰が何と言おうと、俺の隣には彼女以外立てない。

 俺がそれしか望まないのだから。

 

「最上さん……。」

「………………。」

「どうして、俺の気持ちを否定するの?」

「否定なんて、していません。ですが、敦賀さんのその想いは、ニワトリによって誘導されたものであり、本当の気持ちではないんです。だって、それは呪いですから。」

「………………。」

 

 その、『ニワトリ』の中身が誰なのか。

 そんなことは、この彼女の土下座と、隣に置かれた包丁で分かってしまった。

 生首的下手人の隣にいる彼女は、自首をしてきた共犯者といったところなのだろうか。

 

「『あの時』は、それでよかったのかもしれません。……敦賀さんは、本当に悩んでいらっしゃったから。」

「…………うん。とても、苦しかった。」

 

 『あの時』……。

 ダークムーンで、演じることができなくなった時。

 

 『答え』はいくら考えても導きだせない。

 本当の恋や愛を知らない俺には、嘉月の葛藤も、心の機微も、理解することなんてできなかった。

 肌を合わせる熱さは知っていても、心を通わせる温かさを知らなかった。

 

 全てを教えてくれたのは、『最上キョーコ』。

 

 それなのに。

 

「君は、俺の君への想いを呪いだというんだね?」

「はい。それは、真実の想いではありません。そうである以上、そんな呪いは解いて、正しい感情を得るべきです。」

「俺が呪われ続けることを希望していても?」

「それでは本当の意味での幸せは手に入れられません。」

 

 彼女は、土下座体制から、静かに上半身を起こした。

 そして、彼女の前に立ち尽くす俺を見上げる。

 

 目と目が、合った。

 

 大きな茶色の瞳がまっすぐに俺を見る。

 

 ……『呪い』をかける人物にしては、純粋すぎる光を宿した瞳。俺は君からは、『魔法』しかかけられたことがないというのに……

 

「敦賀さん、大好きです。」

 

 まっすぐに俺を見つめ、言葉ひとつひとつを噛みしめるように伝えられた、言葉。

 

一瞬、理解することができなかった。

 

……俺は、今。……告白、されたのか?

 

 突然もたらされた、夢にまで見た彼女からの愛の言葉。

 それに対して、俺が返す言葉はひとつだ。

 

 いや、ひとつでは終わらない。

 終わらないほどの想いが、俺の中では渦巻いている。

 

「俺も「いいえ。」」

 

 その想いを伝えるべく、口を開いた。

 それなのに。

 

「それこそが、ニワトリがかけた呪いなのです。…敦賀さんの、私へ向けてくださる『想い』は、本物ではありません。」

 

 俺の目をまっすぐに見つめながら、断言をする最上さん。

 

「どうして、俺の想いを『呪い』や『偽物』だというんだ……?」

「『呪い』であり、『偽物』だからです。」

 

 俺の恋の前兆に気付かせてくれたニワトリ。

 あの時。

 誰にも相談ができず、前に進むことができなかった。

 かといって、後退することもできず、ただ絶望することしかできなかった、俺。

 

 前に向かう道を示したのはニワトリだった。

 ただ俺の話を聞いてくれて。

 途中で何か妙な虫退治なんかをし始めて腹が立ったが、そのあと久しぶりに心から笑うハプニングを起こしてくれるのだから、さすがは俺のニワトリだ。

 

 彼女…いや、『彼』は俺を導いてくれこそすれ、悪い呪いをかけるようなことはしなかった。

 

「敦賀さん。私は、地獄に堕ちるんです。」

「え……?」

 
 
 
 

 

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