翠蓮悠璃様からのリクエスト~衝撃の事実(2‐2)~ | ななちのブログ

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馬車馬のごとく働く社会人ですので、更新スピードは亀ですが、よろしければお読みください☆

「うん。俺のキョーコはいつでもどこでも、何を着ていても可愛い。」

「あっ、あの…つっ敦賀さん……」

「昨日の格好も魅力的で可愛かったけれど、今日は本当にお姫様みたいで可愛い。俺のキョーコは、毎日見飽きる事がない。本当に君は可愛いね?」



 『可愛い』、『可愛い』と連発する敦賀蓮。そんな敦賀蓮を困惑した表情で見ていた京子ちゃんだが、ここで突然身体をピクリと跳ねさせる。



「……。もうっ!!それ以上は言わないでください!!」



 そして、真っ赤な顔になりながらも、少し怒ったような上目づかいで敦賀蓮を睨みつける京子ちゃん。



「え?どうして?」

「毎日そんな台詞ばかり聞かされていたら飽きてきますっ!!」



 えぇっ!?毎日そんな台詞言われているの!?と驚いたのも束の間。



「仕方がないだろう?大体、この台詞が悪いって言うんなら、そもそも何をしても可愛い君が悪いんじゃないか。」



 それ以上の台詞が敦賀蓮の口から飛び出す。



 …………。まぁ、確かに京子ちゃんは可愛いけれど。『可愛い君が悪い』って……。



 あれだよな。こういうセリフって、俺みたいな平凡な男が言ったら「寒い」って引かれる言葉だけれど、『敦賀蓮』なら許される台詞なんだろうな……。



「もうっ!!敦賀さんのバカ!!」

「ふふふっ、照れてるキョーコも可愛いよ?」



 京子ちゃんはさらに真っ赤に頬を染めて、その照れ隠しのように悪態をつく。そんな京子ちゃんを『可愛くてしょうがない』と敦賀蓮の瞳が語っている。

 …目って本当に口ほどにものを言うんだな…すごい……。



「っか~~~~!!いい加減にしろや、お前ら~~~~っ!!」



 完全なる二人の世界。ハチミツも砂糖も適わぬ甘々世界の住人となった二人に、勇敢にも立ち向かうは、凶悪な顔をした王子様。



「敦賀~~っ!!てめぇ、心にもねぇこと連発しやがって!!コノ女のどこがそんなに可愛いんだっ!はぁん!?キョーコもキョーコだ!!こんな顔だけ男のオチョクリ賛辞にイチイチ反応してんじゃねぇよ!!んなことしてたら、いつまでたっても俺に追いつけねぇぞ!?」



 俺を追い落とすんじゃねぇのかよっ!!と叫ぶ尚君。敦賀蓮と京子ちゃんは顔を見合わせると同時に尚君を見た。



「俺のキョーコは可愛いよ。この子の美しさや可愛らしさを君に認めてもらう必要は全くないが、キョーコを侮辱するのはやめてもらおうか?」

「私の目標は敦賀さんだけよ。敦賀さんしか目に入らないんだから、あんたのことなんかどうとも思っていないわ。」



 敦賀蓮は京子ちゃんの腰に手を回し、彼女を自身の身体にピタリとくっつけた。いわゆるカップル抱きってやつだ!!

 そして、京子ちゃんはそんな敦賀蓮の腰に当然のように巻きついてみせる。



「はぁっ!?」



 目を剥きだして驚く尚君の表情は、もはや『不破尚』ではない。…まるで…そう、仁王像の『阿』のほうみたい……。



「それにしても、本当に愛らしい姿だね。…今度、一緒に買い物に行こうか?」



 『阿』の状態で固まる尚君を完全無視して、お姫様と敦賀蓮の会話は続く。どうやら敦賀蓮はいたく京子ちゃんのお姫様ドレス姿を気に入ったらしい。上機嫌に彼女へお伺いを立て始めた。






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