361.褐色の花嫁.26 | マリンタワー フィリピーナと僕といつも母さん byレイスリー
人は幾つもの岐路に立ち右に行くか左に行くかと迷いながら人生を送って行く生き物ではないでしょうか、そして間違った人生を送ったり楽しい人生になったりと別れて行く、ワタクシは少しだけ平坦でない人生を送ってきただけに岐路で決断する場面が多かったように思います、しかし決断したことの70%位はイバラの道を進んだかもしれません、ただ選んだ道は全ては自分で決断したものです、全ては自分の責任なのです。


タイ人の雪子に入れ込んでお金を散財して家を売るはめになってしまった事も江川さんと組んで株式投資で裁判までいってしまった事も全て自分が悪いのです、まさに自業自得なのでした、自分の判断や決断が間違いなのは明らかなのに違う決断をしてしまうワタクシ、実に馬鹿で救われない男です。


この日の朝、もう一度レイアと話し合いました、
ワタクシ「レイア、子供はいてハズバンドか恋人は今いないのか?」


レイア「ウン、イマワ ダレモ イナイ、アノトキワ ワカイダカラ ホント ワタシ バカ」


ワタクシ「本当にいないのか?」


レイア「オッオー、ホントヨ」


ワタクシ「もし、アコが結婚して欲しいって言えばどうする?」


レイア「エッ、ホントニ!!」


ワタクシ「おーっ、本当だよ、でもロラのお母さん一緒だよ」


レイア「シェンプレー(もちろん)、アナタノ オカアサンデショ、モンダイナイ、ワタシ、マエニ イッタ オボエテル?」


ワタクシ「何言ったっけ?」


レイア「アナタト イッショニ ジャパンニ イル、ソレ アコノ ドリームヨ!!」
そう8年前の最後のフィリピンでレイアが言っていたのをワタクシは覚えていました、レイアはワタクシと日本で一緒にいる事が夢と言っていたのを、そしてレイアもまだ覚えていたのでした。


以前はあまり会話をしなかった二人ですが、何故だかこの日は弾みました、レイアはワタクシが結婚しようと言う事など考えてもいなかったでしょう、それどころか追い出されても仕方ないと思っていたのかもしれません、それが一転夢を叶えてやるというのですから彼女のテンションも上がっていたのでしょう。


ワタクシも色々考えた据えの答えでした、不思議なのは過去何度か来ても楽しくなかったフィリピン、しかし、たった1日レイアといただけなのに初めて楽しく感じられたのでした、何故か以前になかった感情が湧いていました、外見は過去と同じレイアなのに中身は人間的に強くなり楽しい女性に成長した彼女と一緒にいたいと気持ちが出てきたのです。


結局、それが決め手となり結婚を申し込んだのでした、8年ぶりに会ってどこの男か知らない間に出来た子供がいてお荷物のファミリーたちがいる、本当なら逃げ出したい条件のなかでプロポーズするのも如何にもワタクシらしくていいじゃないかと自己納得させました、そして一度決めたら迷う事なく前に進むしかないと心の中で誓いました。

その時、許すだとか許さないだとかは考えません、レイアが間違えを犯したと言って責められません、自分が過去に行ってきた事を考えたら一度や二度の過ちなど小さいものでしょう、責める事よりもお互いの過去を許す勇気が二人には必要なのでした、8年もフィリピンに来なかったワタクシが悪いと全てを飲み込んみレイアにフィリピンに来なかった事を詫びてプロポーズしたのでした。


このプロポーズの時ワタクシは覚悟を決めていました、レイアのファミリーや子供の事、日本にいるワタクシのこの結婚に間違いなく反対するであろう母親を説得する事を、そして店での源治名レイアことジョイを幸せにして守っていこうと心に誓ったのでした。



次回に続きます、いつもご訪問いただきまして心より御礼申し上げます。