このところ発送したケーキ色々です。
ピーチエクレア。
ブルーベリーエクレア。
ヘーゼルナッツクリームのエクレア。
隠れたベストセラーの抹茶ローロール、よく出てます☺️
ご近所の方に夏野菜をたくさんいただいたので、お返しに桃でデザートを作りました。
喜んでいただけると嬉しいです☺️
8月22日に藍住町のホールで「親子で楽しむクラシック」という演奏会をするのですが、その練習がこの週末にありました。
初めての企画で、色々緊張することばかりなのですが💦
なんとか、形になりそうで、少し安心しました。
2部では、ペールギュントという曲を演奏しながら、絵本をスクリーンに投影するのですが、
もともとはイプセンが原作の、劇作物語です。
右側の本は、原作を劇場で上演するときの台本にしたもので、ネットで買おうかなと悩んでいたら、チェロの先輩が何も言わずに差し出してくれました。
何も言ってないのに、いきなり目の前に実物が出てきて、ほんと、びっくりしました。
まあ、よくあることなのですが・・。
おかげでこの本を読んで、ペールギュントの世界観がよくわかりました。
かなり奥深いです。
そもそもこの世界を理解するには、「トロル」を知らなければなりません。
トロルは、異世界の存在。妖怪とか幽霊とかでもなく・・日本でいうところの鬼のような存在です。多分。
ムーミンの物語にもトロルは出てきます。そして絵本の古典的名著と言われる「三びきのやぎのがらがらどん」にも。きっと北欧の人には欠かせない、人間界の裏の世界に住む存在なのでしょう。
ペールという若者は無法者で、突然花嫁をさらって逃げたり、預言者と偽って騙したり、ありとあらゆる悪行をやる人なのですが、それも「自分が自分であるための証明」を得るためなのでした。
ペールは強烈に個人意識を持った人で、自分は他の何者かもしれないとは1ミリ足りとも思っていません。
でも実はトロルの王国にいって、トロルにさせられたのです。
日本なら人間だったのに、鬼に変えられた、というようなものでしょうか。
このままトロルとしてトロル王国で生きよ、と王様に言われるのですが、いやだ!と言って逃げ出します。そして世界中を遍歴するのですが、ある時、ボタン作りの男から「そろそろ命を頂戴するよ。お前さん、自分がしてきたことわかってるだろうね」と言われ、ペールは「それは自分じゃない」と言います。しかし、逆に「お前さんはおのれ自身だったことなんて一度もないよ」と言われてしまいます。
さらには、かつてのトロルの王様に「いや、お前トロルだよ」って言われてしまい、
え?俺ってトロルだったの・・?!ペールじゃないの?じゃ、なんのために、今まで逃げ回ってたんだ?
と愕然としてしまいます。
ペールはボタン作りに問います。
一つだけ聞きたい。「おのれに徹するとはどういうことだ?」
ボタン作りは答えます。
おのれに徹することは、おのれを殺すこと。ご主人の意図を全うすることだ。
(ぺ)でもご主人の意図なんて、どうしてわかる?
(ボ)自分の心に問うのだ。
(ぺ)心なんて、よく的が外れるもんだ。
(ボ)そう。心の不確かなものが、いちばん釣りやすい。
会話のやりとりが、深いです。
結局、最後は、自分を待ってくれていた女性の元に帰っていくのですが、そこで、その女性から答えを得て、ペールの魂は救済されるのです。そこはかなり感動的でした。
ちょっとゲーテのファウストみたいですが☺️
こんな深いテーマの物語に、グリークが素敵な曲をつけてくれたおかげで、世界中で演奏されるようになったのです。
音楽だけでも素敵なのですが、物語を知ることで、より音楽を楽しんでもらえるのではないかと思います☺️