スタートだあああっしゅ! リレー小説#003 | 乱歩酔歩--Random Walk official blog--

スタートだあああっしゅ! リレー小説#003

#001 sho

#002 aki

ハートフル学園ラブコメディか、スマートな学園推理物なイメージだったのが・・・アクション?

清楚可憐みつあみおさげなイメージだった委員長が・・・メデューサ???


じゃあ、つづきを。



《#003》




そのとき、


空 か ら 一 人 の 少 女 が 降 っ て き た 。


雷の閃光とは違う、淡くまばゆい光を衣のように帯びて。

仰向けの状態で、重力を無視した緩やかな速度で地面に下りてくる。

「シー×?」

シフォンは、駆け寄っていった。

水たまりの地面に触れる前に支えてやろうと思ったのだ。

腕を伸ばす。

ひらひらとしたレース地が、波間でゆらめく海藻のように動いていた。

ブロンズの髪にかわいらしい髪飾り。

お人形さんのように真っ白い肌。

ほのかに鼻腔をくすぐる甘い匂い。

幻想的な雰囲気の中、少女の身体はシフォンの腕に触れた。

「うおお!!?」

ドシン。

「わ!わ!大丈夫か?」

シフォンは、少女の身体を支えきれず、そのまま落としてしまった。

地面がめり込んでいる。

鉄塊のような重量感だった。

「シフォン!間合いを取れ!!」

委員長の声だ。

少女がもぞもぞと動き出した。

目をトロンと開いた。

眠たげなまなざしのまま上半身だけ起き上がり、あたりを見渡す。

「馬鹿者!」

「ぐふ!」

委員長が弾丸のような速度で体当たりしてきたのだ。

そのままシフォンは公園の隅に弾き飛ばされる。

「委員長!いきなり何をするんだ!?」

「お前、感じないのか?」

「何を?」

「あいつだ」

委員長は、少女を指さす。

少女は、ちょうどよろよろと立ち上がったところだった。

「あの子がどうかした?まあ、空から降って来たんだから驚くのはわかるけど・・・」

少女は、大きく息を吸った。

一瞬、あくびかと思った。

しかし、違った。

ゴオオオオオオオオオオ!

口から火炎放射器のごとく炎を吐きだしたのだ。

そして、炎を吐きだしたまま、あたりを見渡す。

降りしきる雨などモノともせず、公園はあっという間に火の海になってしまった。



--つづけ--


sho