隠し砦の三悪人（’５８）
監督は、黒澤 明
姫の命か！黄金か！敵中突破を企てる猛者の武勇伝！
そんな宣伝文句が、当時の映画ポスターに踊ってます。
139分、堪能しまくったエンターティメント活劇です。
難関を如何に突破するか、黒澤は他の3人の脚本家に難題を出しドラマが練られたといいます。
他の黒澤作品同様、話の運び方は巧妙で最後の最後まで息をつくひまもない。
また、田所兵衛（藤田進）との決闘シーンは、矢を突いているところより、じっと動かないで
相手の出方をうかがっているところのほうが手に汗握った。
三船が、ジリッと動くと周りを取り囲んでいる歩兵が、びくっとなるんですよね。
そのタイミングが、ビタッとはまってた。
三船敏郎が逃げる馬の武士を追いかけ、刀で斬る場面は圧巻です。
黒澤作品の馬の疾走感は凄まじいものがあります。
また終盤の、姫が走り、三船が娘を馬の上へ引き上げ走り去る場面では、
当時、映画館では拍手に沸いたそうです。
やや大味なラストではあるが、まあ、そんなことはいいじゃない。
この映画は、ジョージ・ルーカス監督の 『スターウォーズ』 に大きな影響を与えたと言われています。
冒頭シーンやラストシーンが酷似していたり、千秋実と藤原釜足との絶妙な凸凹コンビ、太平と又七をモデルに
この2人？ このコンビが生まれた。
ちなみに太平と又七は、狂言の太郎冠者と次郎冠者（狂言におけるボケ役とツッコミ役の通称のような物）
が元になっているそうです。
少しそれますが、ヨーダは、黒澤 明と並んで国際的に評価の高い脚本家の依田義賢に由来
「ジェダイ」は、日本語の「時代劇」に由来
ライト・セイバーは、時代劇の殺陣を意識
「エピソード III シスの復讐」の「シス」は、日本語の「寿司」に由来
オビ＝ワン・ケノービは、日本語の「帯」「黒帯」に由来。意味は、黒帯一段とのこと
話は戻って、上原美佐演じる雪姫は、男勝りの性格や行動、身分に溺れない正義感を持ったキャラだったが、
これをモデルとして、キャリー・フィッシャー演じるレイア姫が生まれた。
雨の中、野宿するシーンで地べたに横たわり眠っている雪姫と、捕らえられたレイア姫が横たわっているシーンは、
ポーズもアングルも酷似している。
これは、少し強引な気もしますが・・・・
※追記 エピソード1で、ポーズもアングルもほぼ同じシーンがあるそうです。
ちなみに上原美佐は、今作で黒澤監督に抜擢され映画デビュー
「気品と野性の二つの要素がかもしだす異様な雰囲気」
とまで評され、一躍スターとなるが、本人は「私には才能がない」と2年間で引退してしまった。
なんと潔いのでしょう。
そういえば劇中「火祭り」に紛れ込んで一緒に踊るシーンがあったのですが、このシーンどっかで見たような・・・
あ、北野武版 『座頭市』 だ。
ベルリン国際映画祭銀熊賞（監督賞）受賞作
ベルリン国際映画祭受賞作黒澤明監督作品
羅生門（’５０）
生きる（’５２）
七人の侍（’５４）
蜘蛛巣城（’５７）
影武者（’８０）
※参考Wikipedia
戦国時代を舞台に、敗軍の侍大将・真壁六郎太が隠し砦にこもり、追っ手から姫君と、お家再興の軍資金、黄金二百貫を守って、敵中を横断突破するアクション活劇
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