減量2 (水抜きとは) | パフォーマンス向上スペシャリスト岳のmy own wards

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岳 大宮司の雑記やダイエットに役立つ情報を不定期に発信します

では、前回で出てきた体組成のデータを元に

代謝量がどれくらいで、どのくらいの期間で脂肪を何kg落とせて、何kgドライアウト(水抜き)するか決めます。

僕は基本的に過度なドライアウトを勧めていませんので出来れば契約体重の7.5%以内を推奨しています。


通常成人男性の体水分率は大体60%前後で、

2%抜けると喉の渇きを感じ
4~6%抜けると倦怠感や頭痛
10%以上抜けると意識を失ったり、精神障害が出たりします。

自分も含めて周りの経験と、上記から判断してギリギリが7.5%


海外の選手や一部の国内の選手は10%以上抜いてキッチリ戻すハイパーリカバリーを行う様ですが、
僕にはそこまでのテクニックと知識をまだ持ち合わせていないのと安全面を考慮して勧めません。


この数値でもドクターから言わせたら危険な数値でしょう。
6%以上抜くなんてもっての他、心筋梗塞&脳梗塞のリスクが増大すると怒られそうです。

しかしながらテクニックやフィジカル以外でも勝つ確率をどれくらいあげるかも重要だと思うので致し方ないと思ってます。

その分、いかに早く効率的にベストの状態までリカバー出来るかに尽力しています。



次にどのタイミングで水抜きをするのが良いのでしょうか?

体内から水分が減ってくると起こりうる変調として、

・身体のダルさが増す
・疲れが抜けにくくなる
・冬だとウイルス感染のリスクが上がる
・反応や筋出力が落ちる

試合に向けて練習量が増える中、怪我のリスクが各段に上がってしまいます。


ですので、水抜きは出来るだけ短時間で落とすのがベストです。

今では殆どの人が行っていると思いますが計量当日か前日の夜から行います。

そんなの今じゃ当たり前やん

て思いますが、実際超有名ボクサーのトレーナーをしている方のセミナーに参加したときに、

『○○選手は水抜き1kgないくらい。』

と言ってたので、おかしいなと思い練習環境聞いたら、

夏場でもジム閉めきってストーブをガンガン炊いて、サウナスーツ着て練習していると、
うちの選手はさも辛いことやってんだよと自慢気に話されていました。

あしたのジョーの力石のかい

精神力は培われるでしょうが、本当に身体の負担が酷くなります。

追い込み期に少しずつ強制的に水抜きされているから直前に1kg落ちるかどうかになってしまうんですね。

恐らく知らず知らずに相当抜けてると思いますよ。

とはいえ、直前に水を抜く理論が浸透してきたのはここ数年で、10年近くプロをしている選手と話すと

「2kg以上計量当日に落とせるのか怖い。」

とよく言われます。

そういう場合は試合の無い時期に最低でも13%以下に体脂肪率を落として、水抜きを何時間でどれくらい落とせる
か試した方が良いと勧めます。


僕も何回か自分で体重60kg前後で体脂肪率1桁に落としてから4時間くらいで3~4kg落とすのをしてみましたが可能な範囲でした。

それでも怖いって場合は頑張ってもう1kgぐらい脂肪を落としてもらって、水抜きの量を減らしてください。

で、身体から水分が抜けていくには2つの方法があります。

塩分カットと汗出しです。

身体から塩分が抜けていくと浸透圧の関係でどんどん水が抜けていきます。

当然発汗でも塩分は抜けていきますが、そもそも食べたり飲んだりする物の塩分を抜いていくと良いです。
これは、汗出しを行う数日前より行うと効果的だと思います。

塩分カットプラスα、汗出し数種類の効率的な方法の記述は関わってきた選手に悪いので秘密ということでご了承下さい。


次回は具体的な脂肪カットのプランを書きます。