アンバランスな鍛え方
劇団 「前回の記事では、気功の元師匠が還精補脳効果で嗅覚が覚醒した
体験談をもとに、五感の鋭敏さと審美の感覚がさまざまな能力の
拡大に繋がることを説明したんですね。」
CS 「ハイ。あの後、受講者と前回のブログ記事について話していたところ、
元師匠の体験談に興味を持った方が何人かいましたので補足したい
と思います。」
昨日近所のスーパーへ行ったら、甘いリンゴの香りに頭がフラフラッと
なりました。
この世のものとも思われない香ぐわしさに酔いながら1、2歩進むと、
今度はさらに強烈な苺の匂い。
歩くことが出来ず立ちすくみ、
「ああ神様、あなたのお造りになった世界は美しい」
ちゅー賛嘆の念に包まれ、思わず涙ぐんじゃいました。
昨日は重点的に天突(テントツ。喉)と人中(ジンチュウ。鼻の下)を
意識したモンで、鼻が超感覚的に鋭敏になってたんです。
こんなときにはあらゆる匂いが心地よく感じられます。
わたくしが気功訓練をムキになって勧めるのは、こうした美を
味わってほしいから。
はっきり言えば、美に満ちた世界。
これこそがこの世の真実の姿なんだと知ってほしいからです。
CS 「↑が前回の記事で紹介した部分です。」
「補足しますと、彼(元師匠)は少年時代に事故で鼻に強い物理的衝撃を
受けたせいで鼻中隔(びちゅうかく・鼻腔の内部を左右に仕切る壁)

が曲がってしまい、若い頃から鼻で呼吸がしづらくて、
いつも口で息をしていたそうです。」
劇団 「鼻からの呼吸は鼻毛が空気中の細菌の侵入を防ぎますが、
口の呼吸ではそれが出来ないため、衛生的にも問題が
多いんですよね。」
CS 「おまけに彼はヘビースモーカーでもあったので、嗅覚と味覚に
関しては一般人と較べても感度は相当劣っていたはずです。」
「それが一気に神の存在を感じて涙ぐむくらいの嗅覚が覚醒したの
ですから、還精補脳の効果はスゴイですよね。」
「わたしは『還精補脳=エネルギーによる脳細胞の活性化』を
重視しているのですが、
元師匠はチャクラの覚醒こそ重要だと考えていたんです。」
「そこが彼とわたしの行体系の根本的な違いでもあるのですが。」
劇団 「そして、元師匠が嗅覚を開く上で重要視したのが天突(喉)と
人中(鼻の下)のチャクラだったということなんですね。」
CS 「実は、鼻と喉のチャクラを開くのは難しいんですよ。」
「特に鼻が厄介です。」
劇団 「そうなんですか?」
CS 「また、チャクラを開くために単一の場所のみに意識をかけ続けると
エネルギーの偏在を招き、
偏差(エネルギーのアンバランスによる様々な肉体の異常)
を招きます。」
「実は、先天的に特定のチャクラのみ開いていて本人が気づかないうちに
肉体的・精神的におかしくなっている人は結構いるんですよ。」
「また、クンダリニーヨガや密教のような周天法の概念がない行法や
武術系気功を行っている人は尾骨のチャクラ、
丹田(ヨガで言う第2セイクラルチャクラ)など、特定のチャクラのみに
意識をかけ続けて偏差を招く傾向があります。」
劇団 「それを防ぐにはどうしたらいいんですか?」
CS 「その防御策が仙道の小周天なんです。」
「小周天は体の正中線上の経脈に気を巡らせる行法なので、

例えば、1回の小周天にかける時間を45分として、
丹田に20分意識をかけたとします。
すると残り25分は他のチャクラにも意識をかけること
になります。」
CS 「しかし、ヨガや密教、武術系気功を行っている人は丹田のような
特定のチャクラのみ45分全ての時間意識をかけることに
なります。」
「それぞれの1日45分修行にかける時間を年換算すると、
周天法を行っている人→ 丹田 (7120分=121時間)
残りのチャクラ (9125分=152時間)
ヨガ・密教・武術系 → 丹田 (16425分=273時間)
残りのチャクラ (0分)
となります。」
劇団 「小周天を回している人は、丹田しか意守していない人に較べて
152時間も多く他のチャクラを鍛錬したことになるんですね。」
CS 「それだけ全身のチャクラのバランスを取っている事になるんです。」
「それに対して特定な部位のチャクラにのみ偏った修行をする人は
他のチャクラのトレーニングは何もしていません。」
「何十年経っても効果は0(ゼロ)です。」
「これは例えるならば、
よく、(逞しい身体になりたい)と筋トレ始めた男の人で、
胸板を厚くしたい!
とか、
二の腕を太くしたい!
などと全身のバランスを考えず偏ったトレーニングばかりやって、
こんな肉体↓になる人がいるじゃないですか?

劇団 「確かにこういう人いる!!!(爆笑)」
「上半身だけガッチリしてるんですよねぇ。」
CS 「別に他人のやる事に口出す気は無いんですけど、
偏ったチャクラのトレーニングをしている人たちを
見ていると、こんなイメージが来るんですよ。」

CS 「まぁ、ヨガ・密教・武術系でも頭のいい人は、どこかでバランスを取る
ようにしていると思うのですが、周天法ほどの効果は無い気がします。」
劇団 「それでCSさんの元師匠もやたらと小周天にこだわる
小周天の鬼
になったわけなんですね。」
CS 「彼は道を歩きながらでもガンガン回してましたからね。」
(元師匠の文章)
小周天は座禅にみられるような変成意識で回すものではありません。
「誰かと話をしながら、あるいは歩きながらでも回す」とされるように、
通常意識で旋回させるものです。
現にわたくしはこうしてワープロを打ちながら、ときおり手を休めては
小周天を回してます。
座禅やふつうの瞑想のつもりでかかると、小周天達成は不可能とは
言わないけれど、遠い道程となることは蘇我稲目(否め)ません。
自然呼吸でよいとする流派もありますが、40歳半ばを過ぎて
(つまり、気功素質“劣悪”ということ)小周天を達成したわたくしの
経験からして、
深々と吸い、ハーッと口から力強く吐く呼吸(武息)を断然お薦めします。
ここにも誤解があって、武息(ブソク)というと、肛門引上げを伴う
一種類しかないと思い込んでる向きもある。
そうではありません。
劇団「うーん、小周天とダジャレの鬼といった感じですね。」
CS 「特に、わたしが自動周天段階と呼ぶクンダリニーが活性化した
受講者は、エネルギーが活性化すると小周天ルートに意識を
かけなくても勝手に気が回り出します。」
「もちろん、元師匠は自動周天段階に到達していましたから、
それこそ寝ている時間以外は常に小周天を回している位の
勢いだったんでしょうね。」
劇団 「うーん、寝ている以外とはまさに小周天の鬼です。」
CS 「自動周天段階に到達していなくても、元師匠が言うように
別に何時でも回せるんです。」
「ですから、たまに
時間が無くて小周天が出来ません。
なんて人がいますが、そういう人は小周天の本質がわかって
いないんですよね。」
劇団 「本当に何時でも出来るものなんですか?」
CS 「その人のレベルに応じて方法を教えるのですが、
そもそも
時間が無くて出来ません。
と時間を言い訳にする人は、わたしがアドバイスをしても
やらないんです。」
「逆に、どんなに忙しくてもやる人はいろいろアイディアを出して
うまく続けます。」
「これは気功に限ったことでなくて、勉強でも仕事でも何でも同様で
やる人は短い時間をうまく使ってさっと集中して結果を出すんです。」
「中学時代のイチローは部活で毎日練習しながらも、成績は全科目
ほぼオール5で試験でも学年トップレベルだったそうです。」
劇団 「確かに学生時代、運動部で全国大会に出場して、さらに学力も優秀で
有名大学に進学した同級生がいれば、逆に部活もバイトもしていない
のに進級も危うい人もいました。」
CS 「学校や仕事から帰ってTVを観たり、ゲーム、ネットサーフィンして
どこかの掲示板に書き込んだり、SNSをして気づいたら寝る時間。」
「おまけに頭の中で考えることは、
何でオレはダメな人間なんだぁ~。
ちくしょう、あいつ、オレのミスをしつこく注意しやがって!
オレがこうなったのは親のせいなんだ・・・。
とか、毎日同じ事を頭の中でぐるぐるループ状に考えながら
ただ時間だけが過ぎていく人生・・・。」
劇団 「そういう人の方が多いのかも知れませんね。」
CS 「そこのループから抜け出せない人が神秘行にすがろうとすると、
ループがスパイラルに変化してさらに転落していく
わけです。」
「そういう人は神秘行よりも、自分の身体に染みついた
生活パターンを変えることが先決です。」
劇団 「そこをクリアーした人が小周天で結果を出すんですね。」
CS 「そうなのですが、そうやって真面目に行に励んでいる人でも
鼻のルートを通すのは相当手こずるでしょうね。」
劇団 「元師匠は鼻中隔が曲がっているせいで時間がかかったんですよね。」
CS 「というよりも、小周天が回っている人のほぼ99%は皮膚の表面を
温感、圧力感、虫が這うような感覚が移動するだけの、わたしが呼ぶ
経絡レベル(皮膚レベル)小周天で鼻中隔の深さまで行かないんです。」
「ですから、元師匠が鼻中隔が曲がっているせいで苦労したということは、
鼻の深い部分を通るまでに小周天の行が進んでいたという事なんです。」
劇団 「そんなに鼻のルートって難しいんですね。」
CS 「先ほど小周天図を紹介しましたが、他の流派も似たり寄ったりで
大体あんな感じで人体断面図に主要なチャクラに○を書いて、
それをルートで繋いで終わりです。」
「しかし、実際のリアルな肉体断面図を出して、

鼻の何センチの深さをどの位の太さで通すのか?
さらに鼻を降りたら口の中はどう通すのか?
そして、あごまではどう通せばいいのか?
これに具体的かつ明確な答えを出している気功書って見たことが
ないです。」
CS 「というより、まともに鼻から喉までのルートを通っている人さえ
わたしの経験から言うとほとんどいないんですよ。」
「明確に鼻を通るルートを定義したものが無いわけですから、
どこを通すかは修行者によって千差万別ということになります。」
劇団 「じゃあ、CSさんには鼻を通るルートについての明確な定義は
あるんですか?」
CS 「それは話すと長くなるので続きは次回にします。」
つづく
※次回の記事更新日は3月1日になります。
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