最も発現しやすいサイキック能力
前回の記事で、
これは以前、わたしが数回メールのやりとりをした
仙道研究家 高藤聡一郎氏の弟子の方が書いていた話ですが、
ある時、田舎から高藤氏の主宰していた道場で仙道を学びたい
という弟子志願の少年が訪ねてきました。
その少年がどう見ても着の身着のままで上京してきたように
見えたので、
「君、これから部屋を借りたり、道場代を払うお金は大丈夫なの?」
と聞いたところ、
「いえ、お金はありません。」
「でも仙道を修行すればお金が入るようになると本に書いてあったから
大丈夫です。」
と真顔で答えて高藤氏達を驚かせたそうです。
という記事を紹介しました。
わたしのところにも、
「お金持ちになりたいので気功を教えてください。」
というメールが寄せられたりします。
このブログでも何度か書いていますが、
気功が上達する⇒お金持ちになれる
という考えには大きな誤解があります。
今までの記事では、なぜこの考えが間違っているのかという
理由についての解説が不十分でしたので説明してみたいと
思います。
わたしから見ると、
「気功を行っていればお金持ちになる。」
と考える人の思考パターンは大きく3つに分けられます。
1つは
気功を行うことによってサイキック能力が発現して
それ利用することでお金持ちになれる。
という考え方です。
サイキック能力と言ってもいろいろありますが、わたしが今まで
たくさんの人を指導してきた経験で最も発現しやすいのは、
〈人の心や肉体の状態を読み取れるようになる〉
能力です。
これについて、仙道研究家 高藤聡一郎氏は著書「仙人瞑想法」の
~人の心をのぞく法~という章で以下のように説明しています。
具体的にいうと、瞑想をしている時、目をつぶったまま、自分の
周囲を意識するのである。
それも身体全体で何かを見るような要領でやるとよい。
はじめのうちは、それほどめざましい効果はないが、一カ月もやると、
いろいろなものに敏感になる。
他人と接しているとき、しゃべりながらもこうした意識を働かせる
とよい。
口と心がいかにウラハラかよくわかってくる。
ついでに目を見るといよいよはっきりわかる。
気を完全につかめた人は、ラクなものだ。
相手に接したとき、その人の気を見るようなつもりで意識をかけるとよい。
早い人ならすぐ、遅い人でも5~10分ぐらいたつと、自分の心の中に
相手の心の状態が出現する。
心の状態だけでなく身体の状態もわかり、相手の病んでいる状態が、
自分の身体の中のそっくり閉じ場所に出てくる。
その状態の具体的なことは、驚くばかりで、相手がどのように嬉しいとか、
どのくらい悲しんでいるかが、自分のことのようにはっきりわかる。
わたしも気功を行って深部小周天が通ったあたりから、人の心の状態や
相手の肉体の状態が分かるようになりました。
この能力は丹道周天、クンダリニー覚醒、大周天と行の段階が進むに
つれて磨かれてきました。
例えば、先月、神奈川県のSさんを指導していた時ですが、たまたま
Sさんの知人の男性の話が出てきました。
そこで何となくその男性に意識を向けると、いきなり心臓のあたりが
締め付けられるように苦しくなりました。
以前、心筋梗塞を患った人の波動を読んだ時にも同様の体験があったので、
「その人って心臓が大分悪いんじゃない?」
と聞いたところ、
Sさんが、
「えっ、分かるんですか?」
「その人は前に心筋梗塞で倒れて、今も薬を飲んでいるんです。」
と驚いていました。
このように能力が本格的に覚醒すると電話越しに話をしている相手だけで
なく、その会話に出てきた人物の状態も読み取れるようになります。
これは一般の人から見ると不思議に思えるかもしれませんが、気の世界では
当たり前の話です。
「人間の意識=気」ですから、意識を向ければそれで即、相手と気が
繋がることになります。
これは気功のような神秘行を行っていない一般人も同様で、誰しも潜在意識下
では他人の意識とつながりお互いに影響を与えあっているわけです。
もちろん、
・どれだけ相手に「正確に」かつ「深く」繋がることが出来るか
・その結果として、どのような情報を得ることが出来るか
については個人差がありますから、生まれつき霊的感覚が開いている
人間以外のほとんどの人は自覚できないわけです。
ただ、生来の才能が無い人間でも正しい方向で気脈を開発していけば、
誰でも
〈人の心や肉体の状態を読み取れるようになる〉
能力を身につけることが出来ます。
また、これは他の能力開発の基礎ともなります。
例えば、
・病人の肉体の異常を気で感じとることによって手技治療や
ヒーリングを効果的に行う。
・意中の相手と気を繋げることで相手に恋愛感情を抱かせる。
(⇒恋愛魔術)
といった事が可能となります。
ただ、高藤氏は続けて、
ただし、こうした能力を多用していると、一日じゅう周囲の人の心や
身体の状態が、簡単に自分の中に出現しだすので、気をつけないと
おかしくなる。
その意味からこれはいつも働かせないほうがよい能力だ。
と書いています。
わたしのところに来る受講希望者の中にも、
「すぐにヒーリング出来るようにしてください。」
とか、
「好きな人がいるので恋愛魔術を教えてください。」
という人がいるのですが丹道周天が完成するまでは
具体的な方法は教えません。
なぜなら、高藤氏が書いているように、ある程度の気のコントロール
能力、パワーがなければ他人の気に同調しておかしくなってしまう
からです。
わたしが指導して丹道周天が完成した人は、他人の影響で波動が
おかしくなった時に対処できるだけの能力はついていますから、
安心してヒーリングや術の詳しい方法を教えられます。
ですから、丹道周天法はゴールではなくて、
「最低限、この程度のレベルに至っている必要がある。」
という最低ラインなわけです。
このように
〈人の心や肉体の状態を読み取れるようになる〉
能力はヒーリングや恋愛といったプラスの目的に使うことも
出来るのですが、逆にマイナスの方向にも使用できます。
いわゆる「霊的攻撃」の類いです。
ネットの世界ではよく、
「匿名の書き込みで相手を中傷して自分は無事」
という事が行われていますが、これは本物のサイキックや
霊能者には全く通用しません。
数年前の事ですが、わたしの知人がとあるサイトを通じて知り合った
霊能者と匿名でメールのやりとりをしていました。
関係は良好だったのですが、ある時、知人の不注意でその霊能者を
ひどく怒らせてしまいました。
メールのやりとりはそれで終わってしまったのですが、その後知人が
霊能者から霊的攻撃を受けるようになり、瞬く間に運勢が下降して
いきました。
「霊的攻撃」というと、ホラー映画のように、いきなり事故が起きたり、
病気になって死んでしまうというイメージがあると思います。
しかし、それだけの事を行うには膨大なエネルギーが必要となりますし、
術者もそれ相応のダメージを受けます。
知人の場合は、術をかけられた結果として波動が低下して、肉体や精神の
状態が少しずつ不安定になっていきました。
(人の心や肉体の状態を読む能力を霊的攻撃に応用する具体的方法に
ついては、悪用を防ぐためあえて割愛しておきます。)
その結果として周囲の人たちと感情的なすれ違いが起きるようになり、
親しい人たちがどんどん離れていきました。
孤独になったわけです。
人間は社会的生物ですから、孤独が人を最も不幸します。
わたしはその知人に頼まれて霊的攻撃を防ぐことに力を貸したり、
いろいろアドバイスをしました。
しかし、時間が経つにつれて、わたしには無断でいろいろな霊能者の
ところでお祓いやら術をかけてもらうようになり、そのせいでかえって
波動がおかしくなりました。
それを注意すると、今度はわたしに不満をぶつけていろいろ
文句を言ってきます。
わたしもいい加減にうんざりして、
「そんなにわたしに不満があるのなら、自分の好きなようにやると
いいですよ。」
と言って縁を切りました。
その時はわたしもムッとしたのですが、よくよく考えてみればその霊能者は
霊的攻撃の最大の障害となっていたわたしと知人の縁を切る事に成功した
わけなんですね。
正直、その霊能者からは丹道周天者や、クンダリニー覚醒者のような
パワーは全く感じませんでした。
その替わり、
・長い時間をかけて少しずつ相手の精神・肉体を削っていく。
・周囲の人間との縁の糸を徐々に弱めて孤独にしていく。
といった方法を使っていました。
要するに、少ないパワーで「相手を不幸にする」という術の効果を
最大限に引き出すテクニックに長けていたわけです。
「うーん、この霊能者はエコカー減税対象車みたいなタイプだな。」
と妙に感心したことを憶えています。
つづく
※次回の記事更新日は7月20日です。

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