(前回の関連記事は「本物の霊能者の見分け方 」です)
一撃で岩を砕くパワー
前回の記事で、
「この(電気製品を故障させる)エネルギーは武術系の気功家が
発していた砂粒のような物質的な気とも違っています。」
と書いたのですが、この内容についてある受講者の方から、
「具体的にどういう違いがあるのでしょうか?」
という質問がありましたので、今回はその部分を
説明したいと思います。
仙道の内丹術や東洋医学では人体のエネルギーを「精・気・神」
の3段階に分けています。
この「精・気・神」という考えを利用して、今までの記事で
紹介したエネルギーの違いを説明したいと思います。
まず「精」についてですが、これは「精力」「体力」に置き換えると
分かります。
よく雑誌のダイエット特集で、
「有酸素運動で脂肪を燃焼する」
という言葉がありますが、体内で食べ物が酸素と化学反応を
起こして燃焼した結果発生する熱エネルギーが「精」です。
仙道研究家 高藤聡一郎氏の著書「秘法 超能力仙道入門」では
武息と呼ばれる特殊な呼吸法と意識の集中により、下腹部(丹田)に
ある精力を熱エネルギー(陽気)へ変化させる行法が紹介されています。
高藤氏は20代に海外を放浪をした際の疲労の蓄積と過度の飲酒により
内臓を壊してしまい、その治療のために仙道を始めたそうです。
内臓の機能低下のせいで最初は武息を行ってもなかなか陽気が発生せず、
毎日、ニラ・ニンニク・トロロ芋といった精のつくものを食べながら、
長期の禁欲を行い何とか陽気を発生させたそうです。
そして、陽気を小周天の経絡ルートに流すことによって健康体を
取り戻しました。
(私から見ると、高藤氏を仙道に引き入れるために何らかの霊的存在が
彼が病気になるように仕組んだのだと思います。)
そういった個人的体験のせいだと思うのですが、高藤氏の修行体系では
「精力増強」を非常に重視します。
例えば、著書「仙人になる法」では、「仙人強精術とそのコントロール」
「性欲増強学」といった語句が並んでいます。
内容を説明しますと、武息の補助として下腹部の運動や、肛門の
括約筋の締め上げを行うことによって精力を増強します。
ただ、人によっては武息や下腹部の運動が体質に合わずに体を壊す人も
いますから、実行には注意が必要です。
実際に高藤氏の弟子の中で小周天を達成した人は、生まれつき
強い精力に恵まれた人が多かったようです。
しかし、精力をそのまま陽気に変えて小周天修行を続けた場合、
「ザラザラした物質的な気を発する武術家タイプ」になりやすい
傾向があります。
中国ではこういった物質的な気をひたすら鍛える気功を硬気功と
呼んでいます。
高藤聡一郎氏の著書「現代中国の仙人」では、硬気功の達人が、
鋼鉄をアメのようにグニャッと曲げて手に巻きつけたり、レンガや
石板を手に漲らせた気で粉々にする様子が描写されています。
高藤氏によると硬気功の技は空手の瓦割りとは原理が全く
異なっているそうで、
「空手の場合は、あくまでこぶしの硬さ、距離、スピードなどの
物理的合理性が要求されるが、中国憲法や硬気功の場合、
全くそうしたことが当てはまらない。」
「いやそれどころか、そうした人為的な力を無理に加えると
逆に威力が落ちるほどである。」
「つまり気を体外へ向けて解放させるのだ。」
と説明されています。
細かく説明しますと硬気功では、
①肉体的パワー(精)を陽気に変換する
②ひたすら陽気をパワーアップして物質度を高めていく
③レンガや石板を粉々にするレベルまで気の硬度を増す
④筋肉中に物質的な気をひたすら蓄積していく
⑤特殊な呼吸法、肉体や意識のコントロールにより物質的な
気を体外へ一気に放出する
というプロセスを経て鉄を曲げたり、岩を砕くような
超人的パワーを得るわけです。
こう書くと、北斗の拳やドラゴンボールみたいでカッコイイですが、
気を利用する用途は限られてしまいます。
例えば、病気治療にこういった武術系の気を利用すると
問題を起こすケースがあります。
ある武術系の気功家が、胃けいれんで苦しんでいる人がいたので
手の平から気を発射して患部に送ったところ、逆に胃の痛みが
激しくなったそうです。
胃けいれんでは患部が緊張しているわけですから、患部の深い部分に
浸透して緩める微細なヒーリング波動を送る必要があります。
しかし、気功家が物質的な硬い波動を送ったために、逆に筋肉の
緊張度が増して痛みが激しくなったわけです。
このように「精」のエネルギーは肉体を強化したり、岩を砕くような
肉体的・物質的な内容に用途が限定されてしまいます。
わたしのところに来る問い合わせの中に、
「長年気功を続けて体も丈夫になったし、体内を熱い気が流れる
感覚も分かります。」
「しかし、高藤本に書いてあるような神秘体験やサイキック覚醒が
一向に起きません。」
という内容がよくあります。
神秘体験やサイキック能力を覚醒させるには「精」とは違うレベルの
エネルギーを目覚めさせる必要があります。
高藤聡一郎氏は最初はひたすら「精」を強化する修行を行っていましたが、
偶発的にクンダリーニ覚醒を経験したために神秘行系のエネルギーが
目覚めたわけです。
ただ、クンダリーニ覚醒は危険を伴います。
わたしの指導では波動プログラミング能力を利用して、呼吸法や
下腹部の運動なしに受講者の「精」を熱エネルギーに変換して
気の感覚を身につけてもらいます。
その後は徐々にクンダリーニを覚醒させていきます。
要するに波動プログラミング能力を利用して、安全にサイキック覚醒を
促進する修行体系になっているわけです。
ただ、、「一撃で岩を粉々にする」という北斗の拳のケンシロウのような
能力は身に付きません。

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