(前回の関連記事は「戦闘的呪術パワーの養成 」です)
人が空間に消えてゆく?
前回は、仙道魔術の八門を利用して異空間のパワーと
つながった体験について紹介しました。
八門瞑想ではイメージ法を用いて異空間に移行して
その空間自体が持つエネルギーを吸収します。
この八門瞑想を行った際に、高藤総一郎氏と
その弟子たちはさまざまな怪異現象を体験
したそうです。
その理由としては、遁甲布(等身大瞑想盤)の
魔術図形が持つ力もありますが、
・方位が持つパワーを利用している
・それぞれの方位に対応した色彩のイメージを
利用している
・特定の空間を選んで瞑想し続ける事によって、
空間自体にパワーを蓄積してゆく
などの効果が相乗的に発揮された結果として
怪異現象が起きるわけです。
それに加えて、高藤総一郎氏は上級者の
弟子5~10人を集めて定期的に仙道魔術の
勉強会を開いていました。
その中には丹道周天開通者も数人含まれて
いたわけで、彼ら全員が特定の八門の異空間に
意識を集中させることによってパワーが増幅
されたわけです。
その結果、1人で仙道の修行を続けていても
なかなか起きないような怪異現象が生じました。
「仙道魔術 遁甲の法」には、八門瞑想中に
術者の体が空間に消えてしまった体験に
ついて書かれています。
その記述部分をかいつまんで紹介しますと、
〈ある時、数人のメンバーで仙道魔術の
八門瞑想を行っていたところ、
鬼門の方角 (北から東にかけて)に
霧でもかかったような奇妙な空間が出現した〉
〈わたし(高藤氏)がその空間がある壁のところに行き、
指を指すと、メンバーが「先生の手が消えています。」
ときには、 「いや、体も消え出しました。」と言うのだ。〉
〈ある時、修験道の尾上氏にその方向に歩いてくれるように
頼んだ。〉
〈彼が壁に近付くにつれて、彼の姿がだんだん曖昧に
なりだした。〉
〈やがて壁のところに達したところ、彼の姿は視界から全く
消えてしまった。〉
〈彼が消えた後、その状態でしばらく待ったが、なかなか
戻ってこない。 3分、5分、さすがに心配になった私は
壁のところまで行きその空間に入ると、彼が胎児のように
壁のところでうずくまっていた。〉
〈それを起こし、空間から引きずり出したのだが、その重いこと、
まるで何かに引っ張られているような抵抗感があり、
元の場所まで戻すのにえらい苦労をした。〉
その後、高藤氏が数人に同じことをさせたところ、ある人は
全く消えてしまったり、ある人はちょっと姿が薄くなる程度で
何事もなかったかのように元の場所に戻るという感じで
個人差がありました。
その違いは八門のトレーニングがよく出来ている人ほど、
空間に溶け込める度合いが強い結果になったそうです。
そして、完全に空間に溶け込んだ人達に聞いてみると、
「進むにつれて霧がかかったような感じになって、
今までいた部屋が見えなくなってしまった。」
「どう戻ったらいいか分からないから、 そのまま
うずくまっていました。」
別の人は、
「壁の近くまで行ったところ、次の瞬間、別なところに
いました。 それまでいた部屋とは全く違った場所でした。」
「戻り方が分からずいたところ、突然、先生が現れて元の所に
引きずり出してくれたのです。」
人の姿が消えるとは何とも奇妙な話です。
高藤氏によると、中国の伝説上の仙人たちは多くの人が
見ている前でその姿を消したりしたそうです。
「仙道魔術 遁甲の法」には、ガラスの瓶の中に吸い込ま
れるように消えていった仙人の話が紹介されています。
(まるでハクション大魔王のようです。)
こういった姿を消して違う次元に姿を消す術は「隠行の術」
とか「入異境の術」などと呼ばれていて、高藤氏は、
彼ら(仙人)は八門瞑想で出現したような奇妙な空間を意図的に
作りだして利用していたのではないだろうか?
と結論付けています。
私自身も八門瞑想を行っていた時に奇妙な体験がありました。
(ハクション大魔王みたいに壷に吸い込まれたわけでは
ありません。)

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