(前回の関連記事は「人体に眠っている覚醒エネルギー 」です)
超実用的!気功講座 第19回
本人は気付かない気の異常(偏差)
前回の記事では、
①人体に存在する気には、先天の気と後天の気の2種類があること
②先天の気は、普通の人では生まれてから死ぬまで眠ったままになって
いること
③神秘行や事故などで先天の気が目覚めるケースが稀にあること
について説明しました。
もう一方の後天の気に対して仙道研究家 高藤聡一郎氏は、
「天の気(空気)、地の気(水・食物)の二つの気により、補給を
受けるものは、後天の気である。」
と述べています。
よく「有酸素運動で脂肪を燃焼する」などと言ったりしますが、
食事で体内に取り入れた栄養素は酸素と共に燃焼されてエネルギーに
変換されます。
この生理作用を古代中国人は、「天の気(空気)と地の気(食べ物)から
後天の気(エネルギー)が生成される。」と、うまく表現したわけです。
要するに後天の気というのは、普通一般に言う「精力」「体力」なんですね。
この「後天の気(精力・体力)を呼吸法と意識の集中により下腹部(丹田)に
集めていると熱い気の塊り(陽気)となります。
この陽気を身体の正中線上の経脈(任・督脈)に流すのが「初歩的小周天」
なわけです。
要するに、「初歩的小周天」=「後天の気(精力・体力)で行うもの」なんです。
しかし、後天の気(精力・体力)では身体は丈夫になりますが、超能力は
覚醒しません。
よく中国の気功家で、レンガを頭に叩きつけて割ったり、拳で石を砕いたり
する人がいますが、ああいう人はもっぱら後天の気だけが強化されています。
気功を行っている人に多いのがこのタイプで、気功を続けていて身体がどんどん
丈夫になるのに一向に神秘体験やサイキック覚醒が起きないんですね。
神秘体験やサイキック覚醒には先天の気の目覚めが必要不可欠なんです。
わたしはこの後天の気のみが強化された状態を
一瞬の偏差(気功修行で起きる気の異常)と考えています。
この状態になると、波動の性質が荒くなって無意識レベルで周囲の人間を
威圧するようになります。
格闘家や警官、ヤンキー高校の教師のような相手を威圧する必要がある職業の
人にはいいのかもしれませんが、
営業職や恋愛でこの波動を出しているとマズイことになります。
実は丹道周天(本当の小周天)を行っている人の中にも、この後天の気
だけが強化されたタイプの人がいたりします。
そうなると周囲を威圧する波動が更に強化されて放射されます。
そのせいで色々と対人関係で問題が起きたりするのですが、
本人は全身に力がみなぎって調子もいいわけで、波動レベルの異常を
自覚できないんですね。
丹道周天(本当の小周天)を完成して、身体の調子はどんどん良くなって
力がみなぎっているのに、なぜか神秘体験やサイキック覚醒が起きない
人がいたら、後天の気から先天の気への切り替えが上手く行っていない
パターンだと思います。
こういう理由もあって、わたしが受講者の方を指導する時には、
初歩的小周天をベースに他の経脈も開きながら徐々に先天の気を
目覚めさせていきます。
そして、①気のパワー、②気のコントロール ③気の性質(先天の気)
がある程度のレベルに達してから丹道周天に取りかかります。
受講の相談をする方で、「1回で丹道(背骨内部)を通してくれ」
という方がいたりするのですが、そのような場合は引き受けない
ことにしています。
神秘行というものは、正しい手順を踏んで行わないと身体を壊したり、
精神がおかしくなったり、かえって運勢が悪化したりするものなんですね。
気功を修行する人の中には早く効果を出そうとして焦るあまり、
途中の段階を抜かして先に進もうとする方がいたりするのですが、
それは危険なので止めた方がいいと思います。
よくヒーリング・気功系のサイトを見ていると、
「数回の伝授を受ければ超能力が覚醒して、 マイナスエネルギーの影響も
一切受けなくなる。」
などというものがあったりしますが、個人的にそういうものは信じていません。
次回の記事では、高藤仙道で秘密にされていた部分について詳しく説明します。
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