Gary Lewis, Holy Mackerel 再発 | サイケデリック漂流記

Gary Lewis, Holy Mackerel 再発

Now Soundsからソフトサイケのマイナーな名作2タイトルが9月にCD再発されます。

Listen
Gary Lewis
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"Listen!"は喜劇俳優ジェリー・ルイスの息子で、Gary Lewis & the Playboysのフロントマンだったゲイリー・ルイスが、1967年にリリースしたソロ名義のアルバム。ポップながら甘くなりすぎず、抑制の効いたプロダクションとJack Nitzscheによる浮遊感あるストリングアレンジが心地良い、ソフト~ポップサイケの隠れた名作です。

中ヒットしたボナー&ゴードン作の"Jill"や、同じくボナー&ゴードン作でTurtlesの"She'd Rather Be with Me"、Sunshine Companyの"Look, Here Comes the Sun"、Tim Hardinの"Reason to Believe"などのカバー曲群も素晴らしい。John Sebastian作の"Six O'Clock"なんかは本家のLovin' Spoonfulのバージョンよりいいかも・・・。

本作の制作時、ゲイリーは徴兵によってベトナム戦争まっただ中の軍隊生活を体験しており、それが底に流れるメロウ&メランコリックな味わいにつながっているのかもしれません。どちらかといえばソフトロックの範疇に入るような内容ですが、個人的には大好きなアルバムです。

CDにはオリジナルマスターテープからのステレオミックス12曲に加え、モノミックスの12曲と"Jill / New in Town"のモノシングルバージョン2曲の全26曲が収録されるとのこと。



Holy Mackerel
Holy Mackerel
Holy Mackerel

Holy Mackerelはまだ無名のころのPaul Williamsらによるスタジオプロジェクト的なグループ。本作は1968年の唯一のアルバムです。

こちらはむしろソフトロックファンより(マイナー)サイケファン向きではないかと思う内容(けっこうサイケ度高し)。ミスティックなフルートが入ってたり、似非東洋趣味の楽曲があったりして、なかなか面白いです。

ちなみに、ポールとロジャー・ニコルスが共作したしたノンアルバムシングル曲の"To Put Up with You"(Collectors' Choiceからの再発CDにも未収録)が今回の再発のボーナスに収録されていればいいのですが、トラックリストは今のところ不明です(わかり次第載せます)。Holy Mackerelの過去記事はこちら

追記:トラックリストが判明しました。前述のシングル"To Put Up with You"をはじめ、これもRoger Nicholsとの共作の名曲"Bitter Honey"の未発表デモなど、10曲ものボーナストラックが収録されています。(ただ、なぜか本編はオリジナルではB面1曲目のはずの"Bitter Honey"が先頭になっています。)

1. BITTER HONEY
2. THE SECRET OF PLEASURE
3. SCORPIO RED
4. THE LADY IS WAITING
5. WILDFLOWERS
6. THE SOMEWHERE IN ARIZONA AT 4:30 A.M RESTAURANT SONG (AND NOW I AM ALONE)
7. PRINDERELLA
8. NOTHIN' SHORT OF MISERY
9. THE GOLDEN GHOST OF LOVE
10. THE WILD SIDE OF LIFE
11. 10,000 MEN
12. 1984

BONUS TRACKS:
13. LOVE FOR EVERYONE (non-LP 45)
14. TO PUT UP WITH YOU (non-LP 45)
15. BITTER HONEY (Mono 45)
16. SCORPIO RED (Mono 45)
17. THE LADY IS WAITING (Mono 45)
18. AND NOW I AM ALONE (Sessions)
19. LOVE FOR EVERYONE (Sessions)
20. BITTER HONEY (Previously unreleased demo)
21. ON THE WAY (Previously unreleased)
22. LISTEN TO THE VOICE (Previously unreleased)

Tracks 13-15 & 17-22 - FIRST TIME ON CD!


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