本日の外来語(No.31:グラビア[仏]なのにグラビア印刷されていない!?) | Prof_Hiroyukiの語学・検定・歴史談義

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<本記事を引用された場合、その旨を御連絡頂けると有り難いです。>

本日3度目の更新です。この調子ですと、もう一回は更新できるかもしれません。


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本日の外来語はグラビア(gravure)


以前の記事「カタカナ語省略法」http://ameblo.jp/prof-hiroyuki/entry-10632058403.html で苦し紛れに「グラビアアイドル→グラドル」という例を出してしまいましたが、これを学会発表で使う事は無いとしても、講演などではどう扱えばいいのか・・・

やはり「グラビア」の説明を前もってする事になるのでしょうが、実はこれが大変そうなのです。


この語gravure(敢えてカタカナで書けばグラビュール)はフランス語。元々はガラス彫刻の一種だった様です。

英語でも彫刻の事をengravingと言いますね。

なぜ彫刻が関係するのかと申しますと、グラビアという印刷方式が発明された当初は鋼「管」に「製版」していた事に由来する様です。フランス語のgravureはガラス「胴」に「彫刻」していたそうですから、確かに連想は出来ます。


この「グラビア印刷」は精細で、写真画像の再現に適しているとの事。その再現した画像を単に「グラビア」と称する様になったというのが大まかな経緯です。

グラドルの元となった「グラビアアイドル」というのも実は略語で、「グラビア(用の写真を撮られる)アイドル」の意味だったのですね。


但し、今のグラビアはグラビア印刷ではなく、ほとんどがオフセット印刷によるものという事です。


だからといって、いまさら「今月号のオフセットは・・・」と言い換えてみるのも奇異な感じがします。