追記あり・「すごい技術を使っても、その中で伝えたいことは何も変わらない・・・」by かしゆか
今日もPerfumeのインタビュー記事が掲載されている『音楽と人』2012年9月号の発売日。早速購入して読んだ。
グラビアが5ページに、インタビューが3ページの内容。グラビアはさすが『音楽と人』だなぁ・・・・ 非常に秀逸なものだと思った。
『ROCKIN'ON JAPAN』 の小松香里氏と『音楽と人』の金光裕史氏のそれぞれのインタビュー記事は・・・・ 本当に"陰と陽"をみているようだ・・・・・(苦笑)。
本人たちは同じ事象を語っているつもりだろうが、各氏のそれぞれの引き出し方の差なのだろうか。それが非常に興味深い(ファンの贔屓目で見ているのもあるんだろうが・・・・ 小松氏のインタビューはやはりある程度バイアスが加わっているんだろう・苦笑)。
今回のインタビューではかしゆかが「今日も面談だと思ってた・・・・」と語るとおり(笑)、金光氏にはある程度安心して話せるのだろう。
まぁ、『Spending all my time』に関することは購入して読んで頂くとして(笑)、それ以外の内容でオレが感じたことを少し書きたいと思う。
ネタバレを気にする方々は、ここから先へはご遠慮して頂きたい。
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「かしゆか : 自分たちが楽しんでるのが伝わるから、みんなも楽しくなってくれているんだよね。技術とかよりも、私たち3人が人に伝えようとしている思いの強さが伝わるんだなって、すごく思いました。」
「かしゆか : だからどんどんシンプルになっていく。カッコいいことを見せても、すごい技術を使っても、その中で伝えたいことは何も変わらないんだもん。」
「ライター : そうですね。昔からのね。」
「かしゆか : そうしたら、人の心を動かしている仕事なんだなって、すごく思った。」
「かしゆか : 最初、棒立ちで観ていた人が、恥ずかしそうに振り付け真似してくれて、一緒に踊ってくれたり、最後には泣いてたり。2時間半で、人の気持ちをこれだけ動かして変えられるってすごいなぁと思って。Perfumeのライヴって、人間味のある、あったかい感じがするんだろうなって思いました。」
「ライター : 俯瞰してみるとそう見えているんだろうね。」
「かしゆか : だからステージでしゃべっている言葉も、"お前らを引っ張っていくぜっ! " みたいに気合入れたり、姿勢を正してキレイな言葉で語りかけるんじゃなく、自然体で、今思ったことをしゃべるようにしました。この曲にいくためのMCってわけではなくって、今思ったこと、昨日思ったことをそのまま口に出してしゃべるように。 」
「ライター : だからMCが長くなる、っと(笑)。」
「のっち : えへへへへ! (笑) 」
「あ~ちゃん : ずーっと『巻きで!』 って指令が耳に来とる(笑)。」
「かしゆか : だって、だって、それが特別感でライブじゃないですか! ・・・ 以後省略」
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しかし・・・・ もう完全にかしゆかの仰るとおりで(笑)。
なぜオレはBLOGを書くのか・・・・ それは皆さんに伝えたいこと、表現したいことがあるから・・・・ 日々言葉を書きなぐり続けている。
そしてオレは、なるべく本意が伝わるような語彙を選び、センテンスを構成する。そしてなるべく "わかりやすく、読みやすいように・・・・" とレイアウトやフォントを工夫する。
そして最後には・・・
"伝わるように・・・" と祈りつつ、[全員に公開]のアイコンをクリックする・・・・・
"表現する" というのはそういうことだと考えている。
芸術も本来は表現する手段なのだろうが・・・・・ だんだんとそこから逸脱していく方々もいらっしゃる。それは受けて側のファンやオーディエンスも含めてだ。要するに、
「誰々のほうが歌唱技術が高い」
「誰々のほうが演奏技術が高い」
「誰々のほうがダンス・パフォーマンスが上手い」
「前回のほうがダンス・パフォーマンスがシンクロしている」
「生歌唱、生演奏こそが・・・ Liveの真骨頂だ」
こういう考え方がすでに不毛だと思う(苦笑)。
もっと言うならば当然、"伝えたいこと" を届けるため技術であり、そのために技術を身につけたり、高めていくのは至極真っ当だ。しかしだんだんと
"技術が高いこと = 高い芸術性"
と勘違いしていくのだ。そしてどんどん技術を高めることに執着し、何時しか "伝えたいこと" を忘れていく・・・・・。
e-NHKの『音楽の学校・schola(2010年)』にYMOの高橋幸宏氏が出演した際に「音楽は曲芸ではないので・・・」という趣旨の発言をしているが、それを上手く表した言葉だと思う。
そして、このインタビューを読んでいて、“Perfume 3rd Tour 『JPN』”・DVDに収録されている(広島公演)、公演の最後を締め括る、あ~ちゃんの言葉が甦ってきた。
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「あ~ちゃん : いゃ・・・ Liveって良いでしょ。 "Live感" って、そういうの・・・・・ 」
「あ~ちゃん : みんな・・・ 今日のことはみんなとのヒミツ!!!! ありがとう!!!! 」
“Perfume 3rd Tour 『JPN』”・DVDより
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Perfumeのメンバーは本当に表現者としての成長を日々重ねているなぁ・・・・ 頼もしくさえ思えてきた。
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「ライター : でもすごくPerfumeらしいものになっているじゃないですか、この(C/W)の歌詞って。」
「あ~ちゃん : なんかやわらかくって、キレイな言葉がいっぱい並んでる感じ。」
「のっち : 品があるよねぇ、<ポイント> は。」
「あ~ちゃん : 本当にそう思います。そういう曲を真面目に唄えるって、幸せだなって思う。」
「ライター : でもほら、<とても大切な音 忘れずにいたらきっとみつかる そのポイント> とか。 <ずっと変わらないのは流れより難しくて> とか・・・・・。」
「あ~ちゃん : こういった曲を唄っても、信じてもらえて、曲の内容が素直にお客さんに伝わるような人でありたいなって思います。ピュアで、純粋に生きている人じゃないと、たぶんこういう歌詞を唄ったときに恥ずかしくなっちゃったり、信じてもらえないっていうか、お客さんに響かないものだったりすると思うから。」
「あ~ちゃん : こういった歌詞を中田さんが私たちに書いてくれて、まだキミたちはこう言えるよ、唄えるよって信じてもらえてるところが嬉しいんです。それを真面目に、可愛らしく展開できるPerfumeでいられている自分達も嬉しいし。」
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このように "自分たちの伝えたいこと、表現したいこと" を的確に把握し、それに対して真摯に向き合っていく・・・・
こういう側面があるので、オレはPerfumeを短絡的に "アイドル" というカテゴリーに入れたくない。
もちろん作詞・作曲、振り付けもメンバーは手がけていない。 しかしこのあ~ちゃんの発言をみていると「むしろ真っ当な "表現の創造者" として堂々と胸を張っていいんだよ」と彼女達に伝えたいという衝動にオレは襲われる。
そして、もしかすると・・・ むしろ他アーティストよりも、ある意味、
"よりストイックな表現を追い求めて・・・ 彷徨い続けている・・・・・"
とさえ思えてくるのだ。
そして、そのPerfumeの表現者としての成長を感じ取って、中田ヤスタカ氏は彼女達の成長にふさわしい"響き" を与え続ける。
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「中田 : そのための "説得力" として必要なのが、キャッチーな楽曲と、歌う人だけがまとえる音や言葉なんですよね。」
『日経エンタテインメント!』2012年9月号より
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そう、これから彼女達の表現者としての成長に合わせた作品がどんどん生まれてくる・・・・
それだけで・・・・ 楽しみじゃないか・・・・・。
<○追記>
あ~ちゃんが語った「25歳理論(?!・笑)」もかなり興味深かったので、『音楽と人』2012年9月号はぜひ界隈の方々には読んで頂きたいと思った。
また『ROCKIN'ON JAPAN』2012年9月号と『音楽と人』2012年9月号のPerfumeのインタビュー。そして『日経エンタテインメント!』2012年9月号の中田ヤスタカ氏のインタビューをあわせて読むと・・・・ 何か "浮き彫りになってくるもの" があると思う。それも非常に興味深いと思った。
界隈の方々にはこれらの雑誌をぜひ購入して、読んでいただくことを強くお薦めする。
音楽と人 2012年 09月号 [雑誌]/著者不明
¥720
Amazon.co.jp
日経エンタテインメント! 2012年 09月号 [雑誌]/著者不明
¥600
Amazon.co.jp
Spending all my time (初回限定盤)(DVD付)/Perfume
¥1,780
Amazon.co.jp
Spending all my time/Perfume
¥1,260
Amazon.co.jp
Perfume 3rd Tour「JPN」(初回限定盤) [DVD]/アーティスト不明
¥6,500
Amazon.co.jp
Perfume 3rd Tour「JPN」(通常盤) [DVD]/アーティスト不明
¥4,200
Amazon.co.jp
グラビアが5ページに、インタビューが3ページの内容。グラビアはさすが『音楽と人』だなぁ・・・・ 非常に秀逸なものだと思った。
『ROCKIN'ON JAPAN』 の小松香里氏と『音楽と人』の金光裕史氏のそれぞれのインタビュー記事は・・・・ 本当に"陰と陽"をみているようだ・・・・・(苦笑)。
本人たちは同じ事象を語っているつもりだろうが、各氏のそれぞれの引き出し方の差なのだろうか。それが非常に興味深い(ファンの贔屓目で見ているのもあるんだろうが・・・・ 小松氏のインタビューはやはりある程度バイアスが加わっているんだろう・苦笑)。
今回のインタビューではかしゆかが「今日も面談だと思ってた・・・・」と語るとおり(笑)、金光氏にはある程度安心して話せるのだろう。
まぁ、『Spending all my time』に関することは購入して読んで頂くとして(笑)、それ以外の内容でオレが感じたことを少し書きたいと思う。
ネタバレを気にする方々は、ここから先へはご遠慮して頂きたい。
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「かしゆか : 自分たちが楽しんでるのが伝わるから、みんなも楽しくなってくれているんだよね。技術とかよりも、私たち3人が人に伝えようとしている思いの強さが伝わるんだなって、すごく思いました。」
「かしゆか : だからどんどんシンプルになっていく。カッコいいことを見せても、すごい技術を使っても、その中で伝えたいことは何も変わらないんだもん。」
「ライター : そうですね。昔からのね。」
「かしゆか : そうしたら、人の心を動かしている仕事なんだなって、すごく思った。」
「かしゆか : 最初、棒立ちで観ていた人が、恥ずかしそうに振り付け真似してくれて、一緒に踊ってくれたり、最後には泣いてたり。2時間半で、人の気持ちをこれだけ動かして変えられるってすごいなぁと思って。Perfumeのライヴって、人間味のある、あったかい感じがするんだろうなって思いました。」
「ライター : 俯瞰してみるとそう見えているんだろうね。」
「かしゆか : だからステージでしゃべっている言葉も、"お前らを引っ張っていくぜっ! " みたいに気合入れたり、姿勢を正してキレイな言葉で語りかけるんじゃなく、自然体で、今思ったことをしゃべるようにしました。この曲にいくためのMCってわけではなくって、今思ったこと、昨日思ったことをそのまま口に出してしゃべるように。 」
「ライター : だからMCが長くなる、っと(笑)。」
「のっち : えへへへへ! (笑) 」
「あ~ちゃん : ずーっと『巻きで!』 って指令が耳に来とる(笑)。」
「かしゆか : だって、だって、それが特別感でライブじゃないですか! ・・・ 以後省略」
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しかし・・・・ もう完全にかしゆかの仰るとおりで(笑)。
なぜオレはBLOGを書くのか・・・・ それは皆さんに伝えたいこと、表現したいことがあるから・・・・ 日々言葉を書きなぐり続けている。
そしてオレは、なるべく本意が伝わるような語彙を選び、センテンスを構成する。そしてなるべく "わかりやすく、読みやすいように・・・・" とレイアウトやフォントを工夫する。
そして最後には・・・
"伝わるように・・・" と祈りつつ、[全員に公開]のアイコンをクリックする・・・・・
"表現する" というのはそういうことだと考えている。
芸術も本来は表現する手段なのだろうが・・・・・ だんだんとそこから逸脱していく方々もいらっしゃる。それは受けて側のファンやオーディエンスも含めてだ。要するに、
「誰々のほうが歌唱技術が高い」
「誰々のほうが演奏技術が高い」
「誰々のほうがダンス・パフォーマンスが上手い」
「前回のほうがダンス・パフォーマンスがシンクロしている」
「生歌唱、生演奏こそが・・・ Liveの真骨頂だ」
こういう考え方がすでに不毛だと思う(苦笑)。
もっと言うならば当然、"伝えたいこと" を届けるため技術であり、そのために技術を身につけたり、高めていくのは至極真っ当だ。しかしだんだんと
"技術が高いこと = 高い芸術性"
と勘違いしていくのだ。そしてどんどん技術を高めることに執着し、何時しか "伝えたいこと" を忘れていく・・・・・。
e-NHKの『音楽の学校・schola(2010年)』にYMOの高橋幸宏氏が出演した際に「音楽は曲芸ではないので・・・」という趣旨の発言をしているが、それを上手く表した言葉だと思う。
そして、このインタビューを読んでいて、“Perfume 3rd Tour 『JPN』”・DVDに収録されている(広島公演)、公演の最後を締め括る、あ~ちゃんの言葉が甦ってきた。
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「あ~ちゃん : いゃ・・・ Liveって良いでしょ。 "Live感" って、そういうの・・・・・ 」
「あ~ちゃん : みんな・・・ 今日のことはみんなとのヒミツ!!!! ありがとう!!!! 」
“Perfume 3rd Tour 『JPN』”・DVDより
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Perfumeのメンバーは本当に表現者としての成長を日々重ねているなぁ・・・・ 頼もしくさえ思えてきた。
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「ライター : でもすごくPerfumeらしいものになっているじゃないですか、この(C/W)の歌詞って。」
「あ~ちゃん : なんかやわらかくって、キレイな言葉がいっぱい並んでる感じ。」
「のっち : 品があるよねぇ、<ポイント> は。」
「あ~ちゃん : 本当にそう思います。そういう曲を真面目に唄えるって、幸せだなって思う。」
「ライター : でもほら、<とても大切な音 忘れずにいたらきっとみつかる そのポイント> とか。 <ずっと変わらないのは流れより難しくて> とか・・・・・。」
「あ~ちゃん : こういった曲を唄っても、信じてもらえて、曲の内容が素直にお客さんに伝わるような人でありたいなって思います。ピュアで、純粋に生きている人じゃないと、たぶんこういう歌詞を唄ったときに恥ずかしくなっちゃったり、信じてもらえないっていうか、お客さんに響かないものだったりすると思うから。」
「あ~ちゃん : こういった歌詞を中田さんが私たちに書いてくれて、まだキミたちはこう言えるよ、唄えるよって信じてもらえてるところが嬉しいんです。それを真面目に、可愛らしく展開できるPerfumeでいられている自分達も嬉しいし。」
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このように "自分たちの伝えたいこと、表現したいこと" を的確に把握し、それに対して真摯に向き合っていく・・・・
こういう側面があるので、オレはPerfumeを短絡的に "アイドル" というカテゴリーに入れたくない。
もちろん作詞・作曲、振り付けもメンバーは手がけていない。 しかしこのあ~ちゃんの発言をみていると「むしろ真っ当な "表現の創造者" として堂々と胸を張っていいんだよ」と彼女達に伝えたいという衝動にオレは襲われる。
そして、もしかすると・・・ むしろ他アーティストよりも、ある意味、
"よりストイックな表現を追い求めて・・・ 彷徨い続けている・・・・・"
とさえ思えてくるのだ。
そして、そのPerfumeの表現者としての成長を感じ取って、中田ヤスタカ氏は彼女達の成長にふさわしい"響き" を与え続ける。
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「中田 : そのための "説得力" として必要なのが、キャッチーな楽曲と、歌う人だけがまとえる音や言葉なんですよね。」
『日経エンタテインメント!』2012年9月号より
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そう、これから彼女達の表現者としての成長に合わせた作品がどんどん生まれてくる・・・・
それだけで・・・・ 楽しみじゃないか・・・・・。
<○追記>
あ~ちゃんが語った「25歳理論(?!・笑)」もかなり興味深かったので、『音楽と人』2012年9月号はぜひ界隈の方々には読んで頂きたいと思った。
また『ROCKIN'ON JAPAN』2012年9月号と『音楽と人』2012年9月号のPerfumeのインタビュー。そして『日経エンタテインメント!』2012年9月号の中田ヤスタカ氏のインタビューをあわせて読むと・・・・ 何か "浮き彫りになってくるもの" があると思う。それも非常に興味深いと思った。
界隈の方々にはこれらの雑誌をぜひ購入して、読んでいただくことを強くお薦めする。
音楽と人 2012年 09月号 [雑誌]/著者不明
¥720
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日経エンタテインメント! 2012年 09月号 [雑誌]/著者不明
¥600
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Spending all my time (初回限定盤)(DVD付)/Perfume
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Spending all my time/Perfume
¥1,260
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Perfume 3rd Tour「JPN」(初回限定盤) [DVD]/アーティスト不明
¥6,500
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Perfume 3rd Tour「JPN」(通常盤) [DVD]/アーティスト不明
¥4,200
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