あの "白いソックス" は・・ 揺り戻しの力の象徴だろうか・・・@ROCKIN'ON JAPAN | 音楽三昧 ・・・ Perfumeとcapsuleの世界

あの "白いソックス" は・・ 揺り戻しの力の象徴だろうか・・・@ROCKIN'ON JAPAN

今日は本日発売のPerfumeのインタビュー記事が載っている「ROCKIN'ON JAPAN」 2012年9月号を買って帰宅し、早速読んだ。






音楽三昧 ・・・ Perfumeとcapsuleの世界




グラビアが6ページに、インタビューが4ページの内容。グラビアはなかなかの良質のものだ。





このBLOGではあまりネガティブなことは書きたくないのだが・・・・(苦笑)。 「ROCKIN'ON JAPAN」 とライターが小松香里氏となると・・・・ オレとしては "2009年のある事象" がトラウマになっているらしく、毎回この雑誌は知らず知らずのうちに、恐る恐る開いている自分がいる(苦笑)。







あ~ちゃんの感動的な話は、ぜひ購入して読んでもらうことにして(笑)、今回は新作の『Spending all my time』に関することで、オレが感じたことを少し書きたいと思う。









ネタバレを気にする方々は、ここから先へはご遠慮して頂きたい。


































音楽三昧 ・・・ Perfumeとcapsuleの世界



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ライター : それで、移籍第二弾の『Spending all my time』が、かなりダンスミュージックの要素が強いテクノで、ほぼ英語詞っていう。『JPN』と『Spring of Life』の流れから大きく切り替わると思うんですけど、まず聴いた時はどうでしたか?」




のっち : 3人ともほんとうに驚愕の全英語で、日本語も入っていなかったし。



あ~ちゃん : 最初は一個もなかったから。」






のっち : 今までの流れからしても、次のシングル英語ってどうなの? って。」

のっち : 中田さん確かに世界を見てつくってくれてて、Perfumeのことを考えてくれてるのかも知れないけど、やっぱり違和感あるよなって思って。で、『日本語入れてください』ってみんなでお願いしたんですよ。で、ちょっとだけ入ったんですけど。全然イメージつかなくて。例えばミュージックビデオだとか、テレビで歌うとか。」





あ~ちゃん : イメージはつくんだけど、そっちに行きたくなくて。」



かしゆか : そのイメージは良くない。私たちにない。」



あ~ちゃん : 私たちはそこではないっていうのがわかった。ベアトップ! みたいな。」



かしゆか : タイトミニ! みたいな。」



のっち : クラブ! みたいな。」



あ~ちゃん : 港区! みたいな。」



かしゆか : (笑) 港区! 」




あ~ちゃん : そういう感じにはPerfumeは行きたくないっていうのが結構あって、だからね、イメージがつきづらかった。」




のっち : うん。でも中田さんの曲は絶対にかっこいいし、中田さんの思う方向についていきたいって思いがあって。で、大丈夫かなと思いつつ、この曲がA面になり。」


のっち : 大丈夫かもって思ったのは、ミュージックビデオを何のイメージも伝えずに曲だけを聴いてもらって、田中(裕介)監督にお願いしたんですよ。来た案とか衣装の感じとかイメージを聞いて、PVも撮ってみて、すごく印象が変わって。イケイケの港区、クラブ、露出の高い姉ちゃん、みたいなイメージからガラッとシュールな感じも入って、すごくかっこいい曲だってちゃんと思えるようになって。だから、今は好きです(笑)。」



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なるほど・・・・ 正直言えば、オレ自身は先週の『Spending all my time』の初オンエアされた際のファースト・インプレッションでは全く違和感を感じず、むしろ、



「やはり次はこうくるんだ・・・ 中田さん・・・・」




という良い意味での "変化に対する期待感" をオレ自身が感じたからだった。






しかし、当のメンバー三人の『Spending all my time』のファースト・インプレッションは違和感だったんだなぁ・・・。








確かにレーベル移籍と世界進出の決定。そしてアルバム『JPN』を引っさげてのTourを展開し、その中での手ごたえとして、メンバーの中に "今後のPerfumeのビジョン" というのがある程度構築されていったのだろう。




しかし、その『JPN』や『Spring of Life』とは一線を画すような楽曲があがってきた。しかも次回作のタイトルチューンになるという・・・・。




『JPN』や『Spring of Life』の延長線上で"今後のPerfumeのビジョン" を想定していたのであれば、それはメンバーは違和感を感じざるおえないと思う(苦笑)。

また彼女達は "石橋を叩いて渡る" ような保守的な要素があるからなぁ・・・・ それも関係しているのだろう。







また先週の『Spending all my time』の初オンエア時に、ファンや界隈の一部の方々の中では「Perfumeらしくない・・・」、「なんかピンとこない・・・」という意見もチラホラみられた。



このような方々は最近ファンになった方で最近の楽曲しかご存じない方や、正統派POPSの流れを満載した『JPN』が、しっくりきて、かなり気に入っていた方の意見に多いのかもしれないと感じた。





もしかするとメンバー自身も『JPN』がしっくりきて、かなり気に入っていた可能性もあり、"今後もこの路線を引き継ぎたい" と思っていた可能性が高いことが垣間見れる。





しかしだ・・・・。 そこは "ネ申" だからなぁ・・・・(苦笑) 






まぁ、"ネ申" には過去の事例があって(笑)。capsuleであればアルバム『NEXUS-2060(2005年)』や『L.D.K. Lounge Designers Killer(2005年)』から『FRUITS CLiPPER(2006年)』へ・・・ という劇的というか、衝撃的な変化があったからなぁ・・・それに比べたら・・・・ 当時のcapsuleファンの心境はいかほどか(苦笑)。






正直言って『Spring of Life』を聴き、その方向性が『JPN』の流れを汲んでいるのもだったこともあって「中田さんのことだから・・・・ こんなにこの路線が続く訳がない。次はかなりの方向転換がありそうだ・・・」と思っていた。だからオレのファースト・インプレッションは「こうきたかぁー・・・・・」だったのだ。



まぁ、メンバーが抱いた "タイトミニ! " とか "露出の高い姉ちゃん" というイメージは、さすがにオレは抱かなかったが(苦笑)、やはりこれまでの清々しく爽快なPOP路線とは一線を画すような「ダークで重いダンスミュージック」という印象は抱いた。




しかしオレは彼女たちが抱いたような不安感は沸き起こってこず、むしろ、



「楽曲は "ダークで重い" ものだが、彼女達が元来備えている、清々しさと爽やかさ、そして誠実さという雰囲気と化学反応を起こして、むしろMVやダンスパフォーマンスなどにおいては"揺り戻しの力" が発生する・・・・



「そして結果的には、これまでになかったような "新しいバランスの世界観" を我々に提示してくれる・・・・





とオレは考えていた。その証拠としてのっちが語った、






"来た案とか衣装の感じとかイメージを聞いて、PVも撮ってみて、すごく印象が変わって。"




というのが、その"揺り戻しの力" そのものだとオレは思った。だって "ダークで重いダンスミュージック" を制服風の衣装で、しかも白いソックスを履いてパフォーマンスするなんて・・・・




新しい・・・・ 新しすぎる・・・・・(笑)





これはかなり面白い発想だし、この二つの要素を両立し "新しいバランスの世界観" を我々に提示してくれることこそが、Perfumeの真骨頂だとオレは思った。






しかしだ。もっと言うなら、





"Perfumeなら・・・・  化学反応を引き起こし、きっと "新しいバランスの世界観" を構築してくれるに違いない・・・・ "




と中田氏はある意味狙って、このような楽曲の提供をしてきた・・・と考えてしまうオレは "ヤスタカ脳" ということか?!?!(苦笑)














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※『Spending all my time』に日本語の歌詞を入れてほしいと、みんなで中田氏と交渉したという話の流れから。




ライター : ある種絶対神みたいな中田さんに、Perfumeから私たちは今こういうところにいてこう行きたいですって言って、日本語の歌詞が加わったのは、ほんとうに大きい出来事だと思います。」





あ~ちゃん : でも、中田さんは意味を持ってこれをやっているって思っていて、英語詞なんですけど、同じ言葉ばっかり出てくるんですよ。だからむしろこの日本語歌詞のほうに意味があるんじゃないかというか、日本語のところがすごいドラマチックに響くんですよね。


あ~ちゃん : それそこ『チョコレイト・ディスコ』や『リニアモーターガール』みたいなことで、その英語詞自体には意味もないけど、ループしてハマっちゃう。で、心に残るのはこの日本語のほうの歌詞っていうのが。 ・・・・・以後省略」



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これはあ~ちゃんの捉え方は全くその通りだと思う。中田氏は日本語の歌詞を入れてほしいというメンバー側のオーダーによって、彼女達の日本語に対する思い入れを感じ取ったのかもしれない。



そのオーダーに対応するために、英語の歌詞のほうは響きに対する機能しか付与しないようなアレンジやトラックの処理を施し、日本語の歌詞の部分には彼女達の感情が投影されるようなアレンジとトラックの処理を施したのではないのだろうか。



そういうこともあって、今回の楽曲のあ~ちゃんのソロパートにおいては、彼女なりの表現が採用され、その魅力を余すことなく引き出すようなアレンジが施されていると感じられるのであろう。









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中田 : 前省略・・・・ Perfumeはずっと続けている"歴史" の積み重ねがあって、これならアリっていう厳密なジャッジができようになってきている。Perfumeなら出来るだろうっていう認識っていうか。 ・・・ 以後省略」


                                                      Quick Japan vol.74 より

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たぶん・・・・  きっと・・・・  十分安心していいんじゃないだろうか・・・・。









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