2014年5月4日(sun)

大館能代空港⇒北秋田市散策⇒さざなみ温泉⇒合川駅→(秋田内陸縦貫鉄道)鷹巣駅

《鉄道9.7㎞+自転車14㎞》

●若干風が強いものの天気は晴れ。日中は17℃程まで上がる。Tシャツ+薄手の綿シャツ+薄手の綿のパーカー+スポーツアンダーにウィンドブレーカーのスタイルでスタートしたが、すぐに暑くなり上着は脱ぐ。下はステテコタイプの綿のタイツにハーフパンツ。

 


 

車を駐車するのは北秋田市の大館能代空港。信州まつもと空港もそうだがここでも駐車場を無料で利用できる。もちろん、空港を利用する人のためなので、あまり声を大にしては言えないが、予想通り大型連休中でも駐車スペースはかなり空いている。ゲートの開閉時間を確認して、ここからは自転車と鉄道で弘前へアプローチする。

 

単に弘前をめざすなら空港から奥羽本線の鷹ノ巣駅をめざせばいい。しかしそうせず、秋田内陸縦貫鉄道の合川駅へ方向を変えたのは行きたい場所があるからだ。途中の道沿いにはこぶしの花がまだ咲いていて、思わず「北国の春」のメロディが頭の中を過る。
 

 

合川駅の近くには、明治の建築物とされる平川旅館がある。この旅館は昭和9年(1934)に創業したが、昭和31年(1956)の大火により消滅してしまう。その後、大館市にあった料亭花岡館を購入し移転したのがこの建築物。しかし未確認ではあるが現在は廃業しているようだ。

 

旧合川高等学校

前回訪れたとき、やむを得ず鷹ノ巣駅から合川までタクシーに乗った。その際、運転手が道を間違えたためにやや遠回りするはめになったが、そのお蔭で旧合川高校の存在を知ることとなった。東日本大震災のあった平成23年(2011)に閉校され、鷹ノ巣駅近くの高校に統合されたという。「桜が綺麗な学校だったのに」と呟いた運転手の言葉が妙に耳に残っていた。(写真/校門にはまだ校名がそのまま残されている)

 

 

 

桜は見頃を通り過ぎ、7分散りといったところだろうか。しかし確かに見事な桜並木がグランドを囲んでいる。廃校してしまったのは寂しい限りだが、逆にこの桜の袂が私の理想の花見の場所に思えてくる。

 

 
ある日突然 生徒の姿がなくなったのを
共に歩んできた桜はどう感じているのだろうか
 

バックネットには「全県制覇」の文字が躍る。おそらく地元の少年野球チームか何かが今でもグランドを使っていると思われる。桜が満開になる時期は、待ちに待ったシーズンの開幕でもあり、地元の子どもたちはさぞウキウキしながらプレイに勤しむのだろう。そんな光景を眺めながら花見に興じたら、やはり彼らにひんしゅくを買うだろうか。
 

 

足元には風に散った花びらがほぼ一杯にグランドを覆い尽くしている。それはそれで美しく、なかなか見れる景色ではないはずだと思いながら、その先にある誰もいない校舎が物悲しい。
 

 

旧合川高校から望む合川のまちなみ。奥にアルプスがなければ信州の景色とそう変わらないはずなのに、なぜか懐かしい。それはなぜだろうと考えてみるが答えはない。もう随分と前になるが、韓国の地方に出掛けたときも同じ印象を抱いたことがある。それはどうしても説明がつかない、もしかするとデジャブのような現象なのだろうかと勘ぐってしまう。
 


弘前公園桜まつり Vol.7 (北秋田市ポタ)に続く