入院初日。
入院するなんて生まれて初めて。
アトピー入院専用の4人部屋の病室に案内される。
淀川きりスト病院では、アトピーで入院するための4人部屋の病室が男性と女性それぞれ
一部屋ずつある珍しい病院。
病室は、通常の病室は6人部屋だけど、アトピー部屋は4人部屋で空気清浄機が枕元に完備。
その4人部屋には、既に2人が入院していて、私の入院した翌日には4人目の入院患者が
入ってきた。
同室の人はみんなアトピー。
みんなアトピーの辛さを理解してくれる。
いままでアトピーと知られるのが嫌だった。怖かった。
生まれて初めて「私はここではアトピーでいられるんだ。包み隠さず辛さを語れるんだ」と
思うと、すごくリラックスできた。
家の中でさえも、今までマスクなしでは人前に出られなかった。
ここではマスクをしなくて、ぼろぼろの顔であっても構う必要はない。
みんな同じ思いをしている人たち。
入院中は、とにかく楽しかった。
同室の人たちは、みんな同世代で、驚くほど明るかった。
数ヶ月ぶりに腹を抱えて笑った。
みんなでアトピーについて語り合ったり、バカ話したりして毎晩が修学旅行みたいだった。
ここで過ごした1ヶ月間が、のちに周りが驚くほどの改善をみられることになった。