彩虹眷村を堪能し、タクシーを捕まえようと大通りに出るもなかなか目の前を通らない。
近くにいた人にタクシー営業所を尋ね、優しそうな運転手さんに“新幹線の台中駅まで”と告げる。
“台北か高雄に行くの?”と聞かれたので、“いえ、電車に乗り換えて台中に行きます”と言うと、“そりゃ時間の無駄だよ。このまま市内までタクシーで行った方が便利だよ”と言うではないか。
台中の地理には全く疎く、ここから市内までどれぐらい離れているかわからない。
なので、“ここからだと結構遠いんじゃないですか?そしたらタクシー代が高くなりそう”と言うと、“そんな事ないよ。新幹線の駅に行くのと100元ぐらいしか変わらないよ。不慣れな場所なら、運転手の言う事を聞きなさい”との事。
本当だな?外人だからって、ボルつもりじゃないだろうな?と思ったけれど、蒸し暑くて疲れていたし、次の目的地まで連れて行ってもらう事に。
“彩虹眷村はどうだった?”と聞かれたので、“凄く特別な場所だった。行って良かった”と伝えると、“ふぅん。そうか”と、運転手さんは特に何も感じていない様子。
“運転手さんはどう思います?”と聞くと“自分は地元民で見慣れてるからね。別にどうって事ないなぁ”との返答。
ま、そうかもね。初めて見た私と何年も見てきた人との感想は違うかもね。
“1人で来たんだろ?でもね、台湾とシンガポールはまだマシだけど、1人で旅行になんか出ちゃダメだよ。もし急に病気にでもなったらどうするんだ”と、車中で諭される私。ごもっともです。
そうこうする内に、目的地に到着!
本当に新幹線の台中駅まで行くのと100元程度しか変わらず、“じゃあ、気をつけて楽しい旅を!”と去って行った運転手さん。
この後台北へ戻る際、“あぁ、なんで帰りもタクシーにしなかったんだろう”と、かなり深く悔やむのであった・・・。